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改めてエルフの里

(ったく。めんどくせぇ)


 スティーグがオークキングに抱いた感慨はその程度のものだった。

 相手がダブルAランクのオークキングであろうとも。


 そもそも苦戦する程の相手ではない。

 最初手を出さなかったのもミューリにカッコいい所を見せてと言われたからだ。

 だからあまりあっさりと勝ってしまってはつまらないと思ったので受けに徹しただけだ。

 本当ならスッパリ首を刎ねるつもりでいた。


 まあ、終わったことはもういい。

 大して疲れてもいないし。


「スティーグ!」


 ミューリが駆け寄って来てそのまま抱きつく。


「カッコよかったよ!」


「そうか」


 力強く抱きつくミューリにそれだけ言って後はされるがままにされているスティーグ。

 当然生徒達は黙ってはいない。


「ちょっと、近いですわ!」


「離れましょう離れましょう」


 シャルロッテがキレて、クレアがそろそろと、しかし、断固たる決意で二人を引き剥がしにかかる。


「あん。何よもう!」


「ミューリさんはこっちっす」


「離さない」


 ステラとセリスがしっかりミューリを抑えた。


「とっとと戻るぞ。ミラ達も待ってるだろうからな」





 スティーグ達はダンジョンから帰還した。

 一応念の為他にも生き残りのオークがいないか確認しながら。

 幸いオークは他にはいなかったが外に徘徊しているオークがいないとも限らないので、エルフ達には注意喚起を呼びかけるつもりだ。

 まあ、オークキングは倒したし、ダンジョンのオークも残らず倒したから大丈夫だとは思うが。


 地上に帰ると、ミラとアティシアがスティーグ達を待っていた。

 先程助けたエルフ達も一緒にいた。

 スティーグが一緒だったので、さして心配していなかったミラとアティシアだが、無事の帰還はやはり嬉しかったのか笑顔で迎えてくれた。

 エルフ達もミューリの帰還を喜んだ。


 それからミューリ達エルフは改めてスティーグ達をエルフの里へと案内した。

 まずは最初にエルフの女性が逃げ出して、スティーグ達と出会った川まで戻る。

 それからエルフの里へと向かうのだ。

 この森は大変に迷いやすく、一定のルートを通らないと迷ってしまうらしい。


 エルフ達と別れるとまず間違いなく迷うので、はぐれないようについて来てくれと言われ、スティーグ一行は黙ってついていく。

 それからしばらく歩き続けて、


「うわぁ〜」


 ミラが感嘆の声を漏らす。

 ようやくエルフの里に到着したのだ。


 新緑溢れる美しい里であった。

 特徴的なのが、木と家が一体化している所だ。

 木の中に家があったり、木の上に家があったりというように。


 しばらくその景色を見ていた少女達だったが、あることに気がつく。

 エルフがいない。

 ここはもうエルフの里だというのに、周りにエルフが見当たらない。

 意識して見回してみてもやっぱりいない。


 どういうことかと思った時、前方からエルフがやって来た。

 ホッとしたが物々しい格好であった。

 全員武装している。

 そこでようやく話が見えてきた。

 このエルフ達は女性エルフの救出部隊だ。

 おそらく今まで会議や戦準備をしていたのだろう。


 そこに救出された女性エルフ達が帰ってきた。

 あちらとしては目を丸くする事態だったに違いない。


「お前達! どうやって!? ミューリ、君も帰ってきていたのか!」


 里のエルフ達は救出された女性エルフとミューリの帰還をそれはそれは喜んだ。

 万事めでたく解決とあいなったわけである。


「皆んなを助けだせたのはこの人達のおかげよ。知ってるでしょう? スティーグ達よ」


 ここでようやくミューリはスティーグ達を紹介した。

 スティーグは里には何回か来たことがあるし、生徒の何人かも来たことがある。

 前回もオリハルコンゴーレムから里を守ってくれたし、今回もオークから仲間を救出してくれた。

 エルフ達、特に女性は歓迎ムードだった。


 一部を除いて。

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