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タタールト王国 国王

お久しぶりです・・・(´・ω・`)

生存確認がてら短いですが投稿しますね


--タタールト王国 国王


「ヒフミ!久しぶりだな!」


 応接室でじーさんと他愛ない話と密談をしていると、王が部屋の扉を勢いよく開けて入ってきた。


「…よっ」

「よっ、じゃないわ。連絡もせずにどこほっつき歩いていたんだ」


 ぷりぷりと怒りながら目の前に座る国王と入れ替わりで話をしていたじーさんは国王の後ろに立つ。


「じゃあじーさん、さっきの話はまた今度詰めるということで」

「わかりました」


 じーさんと俺とでアイコンタクトで話していると国王は不機嫌そうに「俺は仲間はずれか」と言い出したので「そうだけど?」と答えておく。

 愕然としている国王を見ていると、ほんと弄りがいがあるなあと改めて思う。

 …前とまったく変わってない雰囲気にちょっとほっとする。


「それで、ヒフミ。唐突に王城に来てどうしたんだ?なにかあったのか?まさか挨拶だけとは言うまい」

「え、挨拶だけだけど?」

「えっ」

「えっ、ってなんだよ。俺は俺でいろいろ忙しいんだよ」


 腰が沈むほど柔らかい椅子の背もたれに寄りかかるようにしていると国王は少し真面目な雰囲気で俺の目をじーっと見てくる。

 俺はそんな趣味はないぞ?


「実はだな…国内でな…」

「ちょっと待とうか。その話は長くなるか?」

「長くはならない。ただ少し手助けをしてもらえると助かる」


 そう言われて短く終わった実績がないんだよなぁ。

 絶対厄介な話で、巻き込まれる流れだな、これ。


「何か依頼をするなら俺の弟子どもにやらせるといい。城下町のギルドでなんかしら依頼を受けているはずだ」

「弟子だと?お前さんが弟子を取るようになるとはなぁ…。わしも年を取るはずだ」

「うるせぇ」


 国が関わるようなめんどくさい事は小僧共にぶん投げよう。

 そういうしがらみを受け入れるために王城に来たわけでもないしSランクになったわけじゃない。

 そもそもロザリアのためだけにしかSランクの肩書きは使わない。


「つーかおっさん…ほんとに老けたなぁ…」

「しみじみ言うな、しみじみと…。地味に傷つくだろう。それにお前も十分老けたわ」

「俺はまだ若い」


 具体的には五人相手に一晩に休まず続けられるぐらいには。


 じーさんが新しく入れてくれた紅茶をすすりながら目の前のおっさんを眺める。

 このおっさん、こんなんで国王なんだもんなぁ。

 実はできる子なんです!といった感じなんだろうか。

 まぁいいか。俺は困らないし。


「それでさっきは何をアレンと話してたんだ?あとお前が居なかったときのことを教えろ!」

「なんでまた…つかその少年が冒険譚を聞きたがる目をやめろ。気持ち悪い」


 王都にいなかった五年の事は適当に修行に別の国に行ってたとかごまかしておいた。


「お前さんが居ない間、城下でもいろいろあったからなー。あーほんと聞かせてやりたいわー」

「いや、いいです」

「聞けよ!」


 やだよ、めんどくさい。


「じーさんにはちょいと他の国回るのに必要な手形とか交通手段を頼んでたんだよ。それだけだ」

「またいなくなるのか?」


 上目遣いでうるうるさせた顔でこっちを見てる五十過ぎのおっさん。

 …ないわー。まじないわー。

 じーさんも引き気味な顔でおっさんを見ている。


「他のやつらのところにもあいさつ回りしなくちゃいけなくてな。相棒達もそろそろ迎えに行かないとな」

「そういやあの二振りは今日はぶら下げてないな。道理で静かなわけだ」

「まぁいろいろあるが、とりあえずはまたすぐに旅に出る。あぁそうだ。来週、俺結婚するから。手続きとかよろ」


 ここで爆弾を投下してみる。


「はぁっ!?」

「はぁっ?じゃねぇよ。俺が結婚しちゃいけないのか?」

「いや、むしろ結婚しろ!そうだな、式場は王都の聖教会であげろ。費用は全部こっちで持つ。」

「いや、なんでよ。式なんてあげないぞ?めんどくさい」

「わしにお前の嫁さんを見させない気か!」

「減るからやだ」

「減るわけじゃないs…ちっ、先手を打たれたか」


 こっちでの式のやり方とかは知らないが聖教会とかあんな馬鹿でかいところで挙げるもんか。

 何百人呼ぶ気だよ。


 そもそもまだロザリアから最終的な返事を貰っていない。

 貰ってはいないがよい返事を貰えた時、気が変わる前に即効で俺のものにする。

 その為に周りを固めておかねばな。


「…まったく。それでいつ出る気だ」

「まだ細かいことは決めていないが二、三日中だ。じーさんが馬とか用意してくれればすぐにでも」

「わかった。アレン、馬車の準備はゆっくりでいいぞ」

「おいてめぇ」


 ったく。

 さすがに王とかになるとこういう軽口叩ける相手もいないんだろうから少しは大目に見てやるか…。


「そういえばヒフミよ、結婚するということだが家なんかはどうするんだ?こちらで用意したほうがいいのか?」

「やだよ。おっさんに用意してもらうと監視道具とか至る所に付けられてそうだし。あぁ、夜の営みを見たいのかこのスケベおやじ」「違うわ!嫁さんの方は見てみたいがおまえさんの裸なんぞ見たくもない」


 だろうな。だが俺もロザリアの裸を見せる気はない。


「家ならもう買ってある。王都ではないがな。そこそこ広いぞ」

「ほう、では今度見学しに行こう」

「来んでいい」


 まぁ勝手に来るんだろうけどな…。

 こんな王じゃ周りの大臣とか大変だろうに…。

 そのうちクーデターとか起こりそうだな。


「ヒフミさま、それは大丈夫ですよ。これでも公務のときは真面目ですから」

「おっと、声に出ていたか?」

「いえ。ただなんとなくそう思っただけです」


 心を読まれたか。

 じーさん、恐ろしい子。


「んじゃそろそろ帰るわー。夕方から打ち上げがあるんだわー」

「そうか。まぁ今日は久しぶりな顔も見れたしよいとしよう。最初に言っていた依頼の件はお前さんの弟子達に言っていいんだな?」

「おうおう、好きに使え。派閥戦争とかじゃなきゃな」


 くだらない争いに俺の弟子達を使うなよ?


「じゃあまた。じーさん、準備ができたら北の外壁区にある白い家に使いをよこしてくれ。しばらくはそこに住んでいる」

「承りました」


 おっさんも椅子から立ち上がり肩に手を回し、「また顔を出せ。今度は飲むぞ」とニヤニヤしていた。

 はいはい。取って置きの酒持ってきてやるから離れろ。


 兵士に送られ城門を出て、打ち上げをやるといっていた『猪食亭』へ向かおうとする…が、場所を聞くのを忘れていた。


 しょうがない、屋台でも冷やかしながら情報収集しつつ向かうか。


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