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昇格審査を受けるまで。

--昇格審査を受けるまで


 師匠と別れてモスさん達とギルドに向かう最中、私以外のルブラ、リア、マヤは何かしらそわそわしている。

 なにがあったのか。


「じゃあギルドについたらまずはお前らの昇格審査の届出出すぞ」

「「「はい」」」


 あぁこれだったんですね。

 現在私達はまだ個人Eランク、パーティEランクですが、師匠からもモスさん達からもEランク以上であるというお墨付きは貰えています。

 ただ今まで通ってきた街では昇格審査を受けることが出来ない所ばかりだったので今回のギルドで昇格できるかもしれないからそわそわしてるんですね、きっと。


 一体どれくらいランクが上がるのか楽しみです。

 そう考えると私もそわそわしてきました。


 そうこうしている内にギルドの入り口に到着して、モスさん達深紅の斧の方々を先頭にギルドの中へ向かいます。

 ギルドの中は今までのギルドと同じく酒場を兼任している構造で、一番奥に受付カウンターがある間取りです。


「ウォート、きょろきょろしてると絡まれるぞ」


 おっとそうですね。

 周囲をつい気にしてしまうのは盾役(タンカー)としての癖なので許してもらいたいです。


「いらっしゃいませ、冒険者業務斡旋組合(ギルド)へようこそ。ご依頼ですか?報告ですか?」


 目の前にいる適度にふくよかな女性の受付がとても可愛い笑顔で挨拶をしてくれた。

 とても可愛いです。

 大事なことなので二回言います。

 年上のおねーさま。いいですよね。


「チーム名深紅の斧、モスだ。ランクはB。今回この子らの昇格審査の申し込みをしに来た」

「お疲れ様です。そちらの四名ですか?お名前と現在のランクをお願いします。ギルド証をお預かりいたします」

「ルブラです。ランクはE。ギルド証はこれです」

「マヤカです。同じくランクはE。お願いします」

「ウィステリア。Eランク。はい」

「ウォートと申します。Eランクです」


 仲間らが返答しているのを聞いて最後に同じように自分の名前とランクを告げる。


「はい。ギルド証はお預かりいたします。…討伐記録は十分ですね。では後は実技試験を受けていただきますね」

「おう、試験できるか?」

「はい。規定のクエスト数はギルド内訓練で満たされていますし実力判定も『優』を貰えています」


 モスさんが私達の代わりにやり取りをしてくれています。

 あとは私達がどんな試験を言い渡されてもクリアできれば。


「さて、実技試験ですが、『対人試験』と『試験依頼』の二種類があります。その両方を受けていただくことになります」

「はい」

「対人試験は当ギルドの試験官と模擬戦をしていただき、その実力を見るものとなっております」

「わかりました。あまり滞在期間が長くないので早めにお願いします」

「承りました。この後一時間程で用意をさせていただきます。もうひとつの依頼クエストは対人試験が終わるまでに見繕っておきます」


 そういって微笑んでくれる受付のお姉さん。

 今のはきっと私に微笑んでくれたんだな。

 期待に沿うようにがんばらなくては。


「じゃあクエストの準備をするのに一旦解散。一時間後にまたここに集合だ。いいな?」

「「「「はい」」」」


 どんなクエストをやることになるのかわからないけどしっかり準備しなくちゃね。

 おねーさんにすごい!って言ってもらうんだ!



----


 子供らを準備に送り出してさっきの受付嬢の所に向かう。

 リシアとグラスには俺らの分の買出しに行ってもらっている。


「で、子供らはどこまで上がりそうかね?」

「実力を見てから、になりますが今回のを問題なくクリアできればCランクまで上がる見込みです」

「Cランクか…。もう追いつかれそうだな」

「深紅の斧の方々も昇格審査の申請を致しますか?」

「今回は時間がないから遠慮しておく。Aランクに上がる試験なんてどんな無茶振りされるかわからんからな」

「そうですか。それは残念です」


 さっき子供らに見せていた笑顔を俺にも向けてくるが俺には効かないぞ。

 世間慣れしてない子供らなら勘違いを起こすかもしれないがな。


「リオナの壌ちゃん。呼んだか?」

「あ、ボナンさん。ギルドからの指名依頼ですが、受けていただけませんか?」


 俺の後ろから急に現れた髭面の男が俺と話していた受付嬢と話し始める。

 受付嬢も俺を挟んで後ろの男と話し始める。

 一歩引いて挟まれていた状態から脱すると、リオナと呼ばれた受付嬢とボナンと言われた冒険者との会話が始まった。


「俺を指名で呼ぶってことは翼竜でも出たか?」


 がはははと笑っているボナンだが実際そうだとしたら笑い事じゃないだろう。


「いえ、ランク認定試験の審査官です」

「…相手は?」

「まだ小さな子供らです。Cランク相当の腕はありますよ」

「あいつらを思い出すな…まぁいい。時間はいつだ?」

「あの人たちより若いですよ。時間はそうですね、一時間もしない頃には集まっていると思います」

「わかった。その頃にまた来る」


 そういってカウンターから離れていったボナンの背中を見ていると背負った大斧が目に付く。

 俺と丸かぶりじゃねぇか。


 同じ戦闘スタイルで俺より遥かなる高みにいる人族。

 俺達ドワーフ程力が強いわけじゃないのに大斧を使っているその選択。

 

 …悪くない。

 

 俺の当面の目標はあいつを超すことにしよう。


 …俺も早く身体動かしてぇな。

 訓練所で適当に相手見つけて模擬戦吹っかけてくるかな。


次回1/21予定です。


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