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番外編 はっぴーにゅーいやー

ゲリライベント、年が変わったので突発更新です!


--番外編 はっぴーにゅーいやー


 はい。

 レンズです。

 なんかいつのまにか特別編を飾る役割を押しつけられたよう…え?押しつけてない?

 イヤなら降板?いやいや。そげなこといわんでください。

 せっかくの出番なのに…ギャラが貰えなくなる!え?ギャラなんてない?ロハ?

 そんなー。

 でも忘れられたら困るので頑張りますよ!

 

 

----


 アルファミラの街での夜。

 街の中では年が変わる事を示す鐘が鳴り響いている。

 もう年越しか…


 「というわけで…だ」

 「何が『というわけで』なのかわかりませんが」

 「団長、相変わらず変態」

 「…おかしい人をなくした」

 「うぉぃ」

 

 最近娘達が冷たい…というか変態言うな。自覚はある。

 そしておかしい人、じゃなくておしい人な。

 そもそも亡くなってないよ!?


「それで今度は何を言い出すんですか?」

「ぱんつは見せないよ?」

「当然胸も見せません」

「そうじゃない…そうじゃないんだよ、君たち」

 

 そりゃ見たくないって言えば嘘になるけども!!!

 むしろ見たいけども!

 

「もうすぐ、年が変わるな。とな」

「なにしみじみしてるんですか?今年も奥さんが見つからなかったからですか?」

「奥さんどころか…」

「彼女どころか…」

「おまえら黙れ」


 ひどい仕打ちだよ…しくしく。

 

「俺の故郷ではな、『年越し』と『正月』っていう風習があったんだよ」

「『俺の故郷シリーズ』が多いですね…」

「まぁあたしらは歌えればなんでもいいんだけどさー」

「団長が変態な目で見なければいい」


 …この子らの中の俺って一体。

 攻められて興奮するほどドM…だな。悪くないこの感情。


「また団長がキモい」

「えいへいさんこちらです」

「えいへいさんこいつです」

「なんというコンビネーション」

 

 そんなところで連携を見せんでいい。

 いえーいとかやってるんじゃないよ、ほんとに。

 

「で、結局の所何がしたいんです?」

「そうそう。今から歌うにしても準備なんかできないよね?」

「団長のことだから大したこと考えてるわけじゃなさそうだけども」

「うるさいな。正月と言えばモチ食ってこたつでダラダラするのがお約束なんだよ」


 寝正月、とまではいかないが、三が日は食っちゃ寝するのが基本。

 あぁでも女の子と初詣とかいけると楽しいだろうなぁ…。

 こっちだと神社とかないだろうし行くとしたら教会?

 なんか勘違いされそうだな。

 そして事案発生…おお怖い。

 

「モチってなんですか?美味しいんですか?」

「うまいぞ。醤油つけてパリッと焼いた奴に海苔を巻いて食うとかきな粉塗して食うとか雑煮にするとか」

「だんちょーキモいけど食べ物に対する執着はすごいから期待…」

「キモいとか言うな。食わせてやらんぞ」


 食わせないという言葉に姿勢を正し、ごめんなさいと言って頭を下げてくる子達。

 かわええのう。かわええのう。


「それにしても雑煮とかモチとかって売ってるんだろうかね?」

「私たちをここまでその気にさせたんだから責任取って下さいね?」


 勘違いしちゃうからその言い回しはやめて。


「じゃあちょっと街歩いてくるわ」

「「「いってらっしゃーい」」」


 三人の幼妻に送り出される(追い出される)亭主。いいね!


----


「そこの冴えない兄ちゃん、肉串はいかがだい?」

「冴えないは余計じゃ」

「がはは、すまんすまん。この年の瀬に一人でとぼとぼと歩いているもんだからな」

「宿に戻れば可愛い美人さんが三人もいますぜ」


 おっさんと違って勝ち組なのですよ。おっさんとは違って!


「可愛いのか美人なのかどっちかにせぇといいたい所だが、まぁそれはいい。何か探してるのか?」

「あー、いや。餅を売ってる所とかないかなー、って思いまして」

「モチか。売り切れてなければ満腹亭で売ってるぞ」

「え、あるの!?」

「売り切れてなければな…」


 なんだそのフラグ…。


「満腹亭ならその先の通りを左に曲がるとすぐわかるぞ。行列出来てるからな」

「ぎょ、行列…?」

「おう。まぁ頑張ってこい」

「は、はぁ…」



 言われたとおりに角を曲がるとすぐ「最後尾はこちら」といった札を持った人が並んでいた。

 …これ100人単位で並んでるんじゃないか?

 最後尾の人から札を受け取り後ろに並ぶ。

 すぐ後ろに人が並んでくるので札を渡すとどんどん並ぶ後ろの人に渡されていく。

 …なんという人気だ。


「あの、毎年こんな風に並ぶんですかね?」

「あんた初めてかい?そりゃ驚くだろうけどね。あの店が5年前に売り始めて次の年から毎年だよ」

「すごいですね…そんなに人気なんですね…」

「そりゃぁ王族の人が直々に餅つきしてるとなればねー」

「え?」

「え?じゃないよ。王子様、王女様達がモチに惚れたとかでね。どうせなら自分でやりたい。って店の前で餅つきを開始したところ人気が出たみたいだよ。」

「なにやってんの王族…」

「めったに見れない王子様、王女様が見れるってなればそりゃ国中から人も集まるだろうよ」

「そりゃそうでしょうねぇ」


 列の目の前にいたおばちゃんとそういう話をしてると後ろに並んでいた熊獣人のおっさんも話に混ざってきた。


「ちなみにこの列は並んでもモチは買えないぞ。買う権利が貰えるだけだ」

「え、どういうこと?」

「列に並ぶ事で参加券が貰える。その参加券を持ってこの後に始まる競争に勝った奴だけがモチを買えるのさ」

「…福男選びかよ」


 もしくは福袋セール。


「にいちゃん肥えてっからな。勝てるかどうかわからねぇな」


 押し殺す様に笑っているおっさんを睨む。

 視線で人が殺せたらいいのに…。

 

「どうせなら勝ちますよ?」

「勝てると思うなよ?こちとら冒険者初めてなげーんだ」

「あんたら勝手に盛り上がってるけどあたしも負けないからね!」


 俺も俺も!とか周りの連中も便乗して盛り上がってくる。


 負けないんだからねっ。


----


 そこから並ぶ事30分ほど。

 無事に整理券を渡され、会場に誘導される。


 スタート地点から街を一周してまた店の前に戻ってきた順に買うことができ、王子や王女から手渡しで餅が渡されるらしい。

 ちくしょう。アイドルプロデュースでこう言うのやりたかったぜ。


 まぁ、とりあえず頑張りますか。娘達に餅食わせてぎゃふんと言わせたる!

 あ、ヒイヒイは言わせられません。ご期待に添えなくてすみません。

 

「じゃあみなさん並んで-。はじめ!」


 係員の合図で一斉に客が駆け出す。

 俺は中盤からのスタート。

 妨害も有りの競争みたいなので走りながら成形(フォーミング)を地面に対して行う。

 一瞬だけ地面が盛り上がり、そこに足を乗せた者は転んでいく。

 そう、メガネ以外の事にも魔法が使えるようになったのよ!

 

 先を走る野郎共、奥様共を次々と転ばせやっと上位陣にたどり着いた頃には後ろでは死屍累々となっている。


 すまんな。この餅は三人用なんだ。

 あれ、三人だと俺が食えない。ぐぬぬ。

 

 まぁでもこのペースで行けばギリギリ買えそうだな。

 もう二、三人転がせておけば確実かな。


----


「はい、ゴールした人はこちらへどうぞー」

「あ、はい」

 

 ゴールした順に再度また列が出来上がっていく。

 俺は…っと、先頭から十人くらいかな。

 これは確実に買えるだろう。

 

「じゃあその生モチを五十個下さい」

「えっ」


 俺の目の前の紫色の髪をしたおばあちゃんがそう係員に告げる。

 五十という数にも驚いたがこの順位で走りきったこのばーちゃんにも驚く。


 目の前では五十もの餅を詰められた袋を王子直々に渡され和やかな顔で帰って行くばーちゃん。


「はい、次のかたー」

「あ、餅って何個ありますかね」

「えーと…あと三個ですね」

「じゃあそれ全部下さい」


 後ろからええええええという声が聞こえるが前のばーさんに文句言ってくれ…。


「これにて本年分は終了ですー。また来年のお越しをお願いします-」

 

 係員の子が大きな声で後ろに並んでいる列に向かって叫んでいる。


「はい、ではこちらが商品となります。おめでとうございます」

「ありがとうござい…ます?」


 たぶん目の前にいる美女は王女様なのだろう。

 ピンク色の髪をポニーテールにし、フレームレスの眼鏡をかけて下から覗き込む様に俺に微笑んでくる少女。


「俺と一緒に世界を取らないか!」


 飛んだ理性で王女様の両手を取って顔を近づけるも、スパーンといういい音でのハリセン突っ込みが頭に下る。


「おにーちゃん?」


 そこにはいい笑顔をしたノエルちゃんがいてハリセンの素振りをしている。

 

「いや、これは違うんだ」

「などと申しており…」

「まて、それは完全に犯罪者扱いだ!」

「どこが違うの?」


 首をこてんと横に傾け訪ねてくるその顔は無表情。

 怖い…。


「すんませんでした」

「さすがに王族相手にはまずいと思うよ?」

「ですよねー」

「おにーちゃんがこの騒ぎに混ざってるとは思わなかったけど。どうしたの?」

「餅が欲しかったんだよ。雑煮が食べたくてな」

「お餅ならおかーさんに言えば貰えたのに」

「なん…だと…」

「それよか雑煮ってなに?美味しいの?」

「うまいぞー?ほっぺた落ちちゃうくらい」

「わかった!おかーさん達連れて朝になったら宿にいくから用意しておいて!」

「えっ」

「えっ、食べさせてくれないの?」


 さっきの王女と同じように眼鏡を掛けた状態での上目遣い。

 これはあかん。


「わかったよ…でも買った餅はないから持ってきてくれな」

「さすがおにーちゃん!」


 そう言うと屋根の上まで一気にジャンプして屋根伝いで去って行くノエルちゃん。

 なんというか…精霊術を使いこなしてるんだね…。

 

 じゃあ帰って作るか…。


----


「「「おかえりー」」」


 寝ぼけ眼の状態で挨拶だけしてくれる子らに感動を感じる。


「はいただいま。朝にお客さんも来るらしいから仕込みするな。お前さんらはもう少し寝てていいぞ」


 はーい、という声と共に部屋を追い出される俺。

 あれ、実は扱いひどい?

 

 その後は調理場を借りて雑煮の出汁を作り野菜や肉を煮込む。

 夜が明けるまで二時間くらいだから急がないとな。



 そして準備が整った辺りにノエルちゃんやレイラさま、ショコラさまとリリーさまという領主一家が宿を訪れた。

 一週間ぶりくらいです。はい。

 

 そこにうちの子達が起きてきて一階の食堂の半分を埋め尽くす。

 あぁ、護衛さん達もいるしね。

 ジェラルドさんもお久しぶりです。


「これが、お雑煮だ!」


 一人に一杯。席に座っている人たちの前に出す。

 みんな微妙な顔してるけど美味しいんだって!

 

「…あれ。なんか空気が重い。ささ、食べてみて下さいよ」


 その後みんなから頂いた言葉は「団長は料理をするな」との事でした…。

 ジェラルドさんに作り方を教えて作って貰ったお雑煮は俺の作った物と違ってとっても美味しかったです…。


「まぁ何はともあれ皆さん、今年もよろしくお願いいたします」


 そう深々と礼をするとみんなからは拍手を貰えた。

 終わり良ければ全てよし?

 今年はまだはじまったばっかりだ!



本編の方は予定通り1/3からとなりますー。

皆様今年もよろしくお願いいたしますね!

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