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ダンジョンマスター

なんとか書き上がりましたのでアップいたします。

300pt達成!もうすぐ40000pv、ユニーク6500突破という快挙!

感謝です!

--ダンジョンマスター


 道中は商人達が御者席に俺を呼び寄せ、いろいろ聞く為の争いが発生した。

 俺にとっては小学生や中学生のレベルの知識でも十分らしく、天候や災害での収穫量の差やそれを利用した販売仕入れによる儲け方。

 簡単に作れそうな玩具や道具のアイデアを出し、それの版権みたいなものをもらったり、と馬車の上は比較的暇にならずにすんだ。


 その話の中でも蒸留酒の造り方や海塩の純度の上げ方、魚や肉の長期保存をするやり方なんかが人気があった。


 休憩の旅に火を囲んで勉強会みたいになるのがめんどくさい。

 一回冗談で「高いぞ」とか言ったらそれぞれが毎回金貨1枚を差し出してくるようになった。

 どういうことなの…。


 そんなことを繰り返しながらだいたい半分くらいの道程を稼いだだろうか。

 十何回目かの休憩で今回も勉強会かな、とか思ってた所に見知らぬ人が一人増えていることに気づく。


 様相はボロボロの服を着ていて小太り。疲れた目で肩を落とし猫背。

 …誰だお前は。


 商人達はその不審人物を気にすることなく勉強会の始まりをまだかまだかと待っている。


「うん、お前らちょっと待て」


 別にどうこうされるとかは思っていないのだが、気にはなる。


「そこのお前さん、誰だ」

「へ?」

「そ知らぬ顔して混ざっているがどちらさんかね?」


 そこでやっと商人達も気づいたらしく、後ろを振り返り、その男の様子を見ている。


「あ、はじめまして…なにか食べ物を恵んでくれないですかね…」


 盛大な腹の音を鳴らし、恥ずかしそうに赤面している男がおなかを押さえて座り込んでいる。


「…物乞いか。おい商人のうちの誰か、干し肉でもくれてやってくれ」


 それでうごいたのはロタラさん。


「それでお前は誰なんだ?」

「あ、そこの森の中にあるダンジョンの主をやっております。ラートと申します」


 ダンジョンの主、という言葉を聞いて商人達がガタッと立ち上がる。


 あぁ、ダンジョンマスター…か。


「ほう。人間の敵と言われているダンジョンマスターがこんな所で何をしているのか」

「あぁいや。最近ダンジョンに訪れる人がいなくてですね…お腹がすいたんです」

「…ダンジョンマスターの威厳が」


 ロタラさん達ががっくりと項垂れているがまぁ食わなきゃいけないというのもわからなくはない。


「で、飯を食ったら満足するのか?」


 ラートと名乗ったダンジョンマスターに問いかけると、ばつの悪そうな顔でこちらを見返してくる。

 

「先ほど商人さん達の後ろで聞いていましたがなにやら勉強会なる物をやると聞いて少し興味があります」

「ほう?」

「…お恥ずかしいことにダンジョンの経営がうまくいっておりませんで…うまくいくヒントでもいただけたらと」

「ダンジョン経営か…」


 前に知り合ったダンジョンマスターも経営とか言ってたけどそんなに難しい事なのかね。

 ダンジョンの仕組みとかそういうのは知らないからどうとは言えないけど。

 

「ラートさんでしたか。ダンジョンとはどう経営されているのでしょうか?」

「はいはい、まずダンジョンの糧になる物は魔力となっています。魔力を持った物、これは人でも魔物でもその他の種族の方でも問題ありません」


 座ったままラートは話を続ける。

 

「その魔力を持った方がダンジョン内に長くいればいるほどダンジョンに魔力が移り、ポイント化されます」

「ほう、ポイント制なのか」

「はい。そのポイントを私らマスターが通路や階層、宝箱を作るのに使うんです」

「いるだけでいいのか?」

「はい。死体になっていただければその全てが魔力に変換されますので効率はいいですが」


 ほう。


「それなら商人なんかと提携して店舗や市を開くとか、いっそ街作るとかそうしたらどうなんだ?」

「…ダンジョンという場所に怖がらずに来ていただける方がいればいいんですけどね?」


 その話を聞いて「安全なら検討しますよ!」という商人も出てきたからそっちは任せよう。

 

「そんで、そのダンジョンとやらはどれくらいの規模なんだ?」


 そう聞くとラートは急にボロボロと涙をこぼし始める。


「聞いてくれますか…まだ3階層の浅いダンジョンなんです。コアは絶対手に付かない場所にあるからいいんですが、そもそも旨みのないダンジョンに冒険者どころか魔物も寄りつかないくらいで…」


 …三階層程度じゃそうだろうな。


「んー…見てみないとなんとも言えんが、思いついたことがある。ちょっとそこへ案内しろ」


 その瞬間ラートの顔が驚愕の顔になり「来ていただけるんですか!」と興奮し始めた。

 現金な奴だ。

 

「行くのはかまわん。ただ俺らは王都へ向かう最中だから長時間はいないぞ。それでもいいな?」

「もちろんです!場所はこちらになります!」


 勢いよく立ち上がりかろうじて見える森の方向へ歩き出すラートを苦笑しながら見ている商人達。


「数時間で戻ってくるから休んでいてくれ。半日たって戻ってこなかったら先に進んでてくれてかまわない」


 ロタラさんに告げると頷いてわかりましたと了承してくれた。


「師匠、俺らも行っていいですか?」


 ルブラ達が装備を着用した上で勢揃いしていたので「自己責任だぞ」とだけ告げてラートを追いかけ歩き始めた。

 

 

数話だけダンジョン編は続きます?

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