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大食い幼女ウィステリアちゃん12さい

--大食い幼女ウィステリアちゃん12さい


 結果をひと言で言えば、「すごい戦いだった」としか言えない。


 作る側、食べる側共にだ。


 調理人たちが作りあげる鳥、豚、牛などの肉料理や、炒め飯や雑炊のような米料理。

 どれも定食一食分くらいの量で旨そうに見える。


 その料理を「食べるほう」が蒸発するくらいの速度で平らげていく。


 ウィステリアちゃんもそのうちの一人。

 主に肉料理を食べていたけど、他の参加者と何一つ変わらない速度で同じ量を食べていく。


 さすがうちの食いしん坊。


 それにしてもから揚げだったりチキンソテーだったりとんかつだったりと随分多種多様な料理が並んでいるよな。

 ご飯ものなんてどう見てもチャーハン、雑炊、お茶漬け、炊き込みご飯、

 俺にも少し分けてほしい。


「時間です!皆様両手を挙げてください!」


 時間切れの合図と共に調理人、大食い達のそれぞれが手を上げる。

 大食い達の目の前に置かれた色つきの皿の数を係員達が集計していく。

 観客達は息を呑んで静かにその様子を見守っている。


「では集計が終わるまで皆様しばらくお待ちください」


 その瞬間周りの観客達までぶはーと息を吐きざわざわしだす。

 「あの女の子すごいな」とか「あの子かわええ」とか「髪の毛くんくんしたい」とかの声が聞こえる。

 おまわりさんこいつです。


「では今のうちに各部門の商品及び賞金の紹介をしましょう」

「おお。今回も太っ腹ですね!」

「いや、まだ発表してないですからね!?」


 この司会たちの漫才もいい感じで熟練されている。

 練習したんだろうなぁ、きっと。


「さてまずは調理部門。まず三位の方には各種調味料10kgずつを贈呈いたします」

「最初は調味料1年分とかって単位だったんですけど1年分ってどれくらいかわからないよ。って事できちんと数字で出しました」

「次に二位ですが、コッティ鍛冶店の包丁十本セットです。」

「おお。コッティ鍛冶店といえばここグランジの街での包丁専門店としては一番有名なところですね」

「そして優勝した方は、グランジ領主館前の大きな店舗を一年間貸し出す権利が与えられます」

「ほうほう。あの大きい店舗を使って何をするかはあなた次第、といったことですね」

「以上が賞品で、賞金は上から金貨100枚、金貨50枚、金貨10枚となります」


 おや、そんなにもらえるのか。


「次に大食部門です。こちらも同じく三位までが入賞として、上記店舗での一年間、半年、一ヶ月のフリーパスが贈呈されます」

「その間にかかる食費、諸経費は当グランジ美食大会委員会が負担いたします!」


 おいどこの通販テレビの社長だ。


「賞金は上から金貨10枚、金貨5枚、金貨1枚となります」


 調理部門からするとだいぶ下がったな。

 まぁ妥当な線か。


「では…集計も終わったようなのでさっそく結果発表に参ります!まずは大食部門から!」


 …


 …


 …


「第三位!ウィステリアちゃん12歳!自分の数倍も大きい大人たちを退けて堂々の三位です!」

「あの小さな体で頑張りました。自分の体の体積以上を食べているのにどこで消えたのか謎に包まれるばかりです!」


 おおう、三位とか。

 ほんとにあの体のどこにあれだけの量が入ったんだ…。


「…というわけで優勝は120皿を食べたダースさんでした!皆さん拍手!」


 おっと、二位の人誰だったのか聞き忘れてたが知らない人みたいだしどうでもいいや。


「続いて調理部門!大食組が食べた皿の数と特別審査員の票を合わせた結果での結果です!」

「特別審査員なんていたんですね」

「はい。急遽参加、というか私にも食べさせろと強い要望がありまして。と言うことで特別審査員のグランジ領主ザクル様。どうぞ!」


 おいおい、あの領主かよ。

 奴も食いしん坊キャラとか。うちのウィステリアちゃんと被るからやめてほしい。


「ザクルだ。皆ご苦労。久しぶりによい物を食べさせてもらった。長い話は嫌われるだろうからとっとといくぞ!」


 おー。わかってるな。

 小さい子供なんかは長話は嫌いだからな。

 主に全校集会とかの校長とか教頭の話なんて地獄でしかなかった。


「まず、第三位。前年優勝者でもあるインフィー。調理品目はランバードのステーキ。実食25皿」


 おおおおおお。という割れんばかりの歓声が観客から発せられる。


「次に第二位。満腹亭のツン。調理品目は鶏の一枚から揚げ。実食32皿」


 おおおおおおおおお、というさっきより大きい歓声。

 鼓膜が破れるかと思った。


「そして優勝は…」


 さっきまで騒いでいた観客も一気に静まり返り、優勝者の名前を聞き逃さん様にしている。


「優勝は!ミマの宿屋のサーティ!調理品目はラージボアの燻製ステーキ!実食82皿!」


 そして静まり返る観客。

 あ、これ次のターンあかんやつや。


 子供らに耳を塞げと慌てて指示を出し、塞ぎ終わったちょうど。


 スタジアムは絶叫と歓声で埋もれた。


 あぶねぇ…。


「サーティさんは若干18歳!今大会は若年層の活躍がすさまじいですね。将来が楽しみです!」

「サーティさんには先ほども言ったとおり、大通り正面、領主館目の前の店舗を一年間好きに使う権利が渡されます!」


 ステージの上ではにかみながら目録を渡されている女の子が観客に向かって手を振り全方位にお辞儀を繰り返している。


 礼儀も正しいし見た目もそこそこ、愛想もいい。これは人気出るな。


「ではこれにて美食大会を終了します!皆様ご参加ありがとうございました!」


諸事情により12/19,20は投稿がお休みです。

次は月曜日の12時予定なので踊りながら全裸待機でお待ち下さい?


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