出発
普通の日常に戻ります。
--出発
時間は朝方にもなっていないとき。
隣には左腕を捕獲するように、胸の谷間にしまい込むようにしたレリが寝息を立てている。
…いやぁよかった。
咥えて貰ったり挟んで貰ったり。
上に乗って貰ったときのあの揺れはものすごかった。
果てるときにはそのまま抱きつかれて胸で窒息しそうだったし。
負けじとこっちも攻めたせいでお互い果てまくり。
俺が一回の間にレリは3~4回果てる状態が一晩続いた。
…そして30歳の身体というのはここまで衰えているのか。と実感した。
精力回復させるポーションとかないのかね…。
「んぅ…もう一回ですか…?」
俺が起きたのを察したのか隣で寝ていたレリも起きて寝ぼけた様子で問いかけてくる。
「希望なら相手するぞ?」
「じゃあもう一回…んぅ」
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日が昇り始める頃、そろそろ出発の時間が近づいてくるのを名残惜しく思いながら着替える。
ここに来るときに着ていた服ではなく、和装。
刀も手に入ったことだし着てみようと思った。
和装がどこかの民族の衣装に似ているらしく、レリが着るのを手伝ってくれたのには驚いた。
「こういう色々な知識とかないとお客様に満足してもらえませんからね-」
「そういうものか。たいした物だ」
そう言って頭を撫でると目を細めて嬉しそうにしている。
「次にこの街に来て色街に用事があるときに、私以外を選んじゃイヤですよ?」
「そうだな。次はもっと頑張らないとな」
「あれ以上ですか…じゃあ私も本気出さないと!楽しみにしていますね!」
え、あれで本気じゃなかったの…
望むところだ!
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レリとの別れを済ませ、元々取っていた宿へと向かう。
そこへも馬車で送迎してくれるとはなんという高サービス。
宿の裏手で降ろしてもらい、御者と軽く挨拶をしてから別れる。
そのまま正面に回り扉を開けるとテーブルを拭いていた主人とちょうど鉢合わせになり「おかえりなさい」と挨拶をされる。
ちょっと気まずいこの感じ。
「昨夜はお楽しみだったようで」と言わんばかりの目線でにやりとした様に見える。
「…朝食は貰えますか」
「少々お待ちいただければ。お連れ様の分も用意してよろしいですか?」
「あぁ、お願いします」
さすがにこの時間ならまだ子供らは寝ているだろう。
起こしてくるか…。
階段を上り子供らの部屋の前へ。
男部屋の方の扉を叩き、声をかけながら中の反応を探る。
物音一つしないところからまだ起きていないのだろう。
扉に手を添えてみると鍵はかかっておらず、中に入れる。
…そして中はカオスだった。
脱ぎ散らかされた鎧や洋服。
ベッドから落ちて掛け布団を抱きしめたままいびきをかいているウォートと、ベッドの上でさかさまになっているルブラ。
…一体なにがどうしてこうなった。
声をかけて起こしても起きないので、おでこに軽い雷撃を浴びせて意識を覚醒させる。
「おはようございます…」
「おはようごz…全て見なかったことにしてください」
「はいおはよう。大丈夫。他言はしないから早く出発の準備をしてくれ。下には飯も用意されているはずだ」
子供の寝相くらいでうるさく言うつもりもないし、他人に話そうとなんかしないから安心したまえ。
おねしょでもしてれば別だけどもな。
そして次は女の子の部屋だ。
正直これで開けたら着替え中でした。とかいうパターンがありきたりだけどそれを俺がやったら事案発生だからな?
ルブラたちはそそくさと着替えて一回に降りていってしまったため、起こすのはいつのまにか俺の役目になっていたらしい。
解せぬ。
扉の前に立ちノックをするも返事はない。
むぅ。こっちも寝ているパターンか。
お着替えドキドキタイムの心配はなくなった。
しょうがない。
さすがにこっちの扉は鍵が開いているということもなく、しっかり鍵がかかっている。
…まぁ開錠で開いちゃうくらいの鍵なんだけどね。
ということで鍵を開けてこっそりと部屋に侵入。
(小声で)おはようございます。
本日の朝ドッキリは…ウィステリアちゃんとマヤカちゃんです。
二人とも寝息を立ててまだベッドで寝ていますね。
では本日のドッキリを開始しましょう。
「炸裂」
この炸裂という魔術は大きな音を出すだけの魔術。
魔物相手とかにしてるときに大きな音を出して気をそらすというだけのものだ。
川面とか洞窟内とかで使うと川魚とか蝙蝠とかが大量に捕獲できるという使い方も出来るけどな。
部屋の中で『パァァァン』という乾いた破裂音が聞こえた瞬間にベッドから二人が飛びだし警戒態勢を取る。
うん、いい反応d…
ベッドから飛び出した二人の女の子は寝巻き姿なんかではなく、下着姿。
なんだっけ。キャミソールっていうんだっけ。ネグリジェ?そんなのとおパンツだけという格好。
その状態で杖と弓とを構えている。
ふむ。ウィステリアちゃんは将来性あり。マヤカちゃんは…残念だ。何がとは言わない。
あたりをキョロキョロして現状を把握した女の子達は…部屋の中にいる俺を見つけほっと一息をつく。
「今の音は!どうした!」
ルブラとウォートが一階から駆け上がってきた所で自分たちの今の姿を自覚したのか、座り込んでしまい…
そして部屋に入ってきた俺を含む男たちへ向かって「見るなぁぁぁぁぁぁ!!!!!」という大きな声が宿屋中に響き渡ると同時に意識を失った。
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「もっと大人であることを自覚してください」
「すまん」
食事を食べながらマヤカちゃんに怒られている主に俺。
ルブラとウォートはいまだに目や頭を押さえている。
あの一瞬で二人は『閃光』と『炸裂』を最大魔力で放ったらしい。
…うん、スタングレネードだね。
炸裂は高位冒険者では一般的な魔術とはいえ、こんなに小さな子が使えるとは思ってなかった。
「師匠なら…見られても困らない。むしろもっと見て」
俺の隣にいるウィステリアちゃんがいきなりの爆弾発言を放つ。
俺、いつ師匠になったのさ。
「おい、リア。いつヒフミさんが師匠になったんだよ」
ルブラが食べ物を口にほおばったままウィステリアちゃんに問い詰める。
「ん、今」
「今って…ヒフミさんは承諾したの?」
「承諾は必要ない。私が勝手に師匠としてるだけ。勝手に見て勝手に覚える」
さ、さようですか…
他の三人はため息をついてあきらめた様子でウィステリアちゃんを見ている。
そこでルブラが「俺だって剣を教えてもらいたいのに」とか言い出し、ウォートは「俺は体術を…」とかおのおのが言い出す。
お前ら訓練所できっちり学んできたんじゃないのか。
そしてさっきまで俺を怒っていたマヤカちゃんまで「私は魔術の構成とかを…教えてほしい!」とか言い出したところでマヤカちゃんを除く三人が「どうぞどうぞ」と俺を差し出す流れになる。
お前らどこのコントトリオだ。
というかなぜそのネタを知っているんだ。
「あぁもういい。王都に着くまでは面倒見てやる。ただしマジメにやらないと怪我するからな」
「「「「はい!」」」」
その後は残ってた朝食を綺麗に平らげ、ロタラさんが待っているであろう正門へと向かった。
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正門につくとちょうどロタラさんと深紅の斧のメンバーが揃っていた。
「おはようございます。ちょっと遅れてしまいましたかね」
「おはようございます。まだ荷物が揃っていないのであと少し時間の余裕がありますよ。また今回もよろしくお願いしますね」
「こちらこそよろしくお願いします」
「「「「お願いします」」」」
子供らと合わせて挨拶を終わらせるとモス達も寄ってきて挨拶をする。
「おうヒフミ。今回もよろしくな」
「こちらこそー」
「お前さん、元Sランクだったんだってな。いろいろギルドで聞いたぞ」
「まぁ『元』だよ。今はしがないFランクだよ。先輩」
笑いあいながらモスの肩を叩く。
「あと1~2個街を経由したら王都だ。それまで頼んだぞ」
「へいよー」
その後30分もしないで準備が出来たとのことなので門番に身分証明書を提示し、街の外に出る。
しばらくまたまったりと風景でも楽しみますかね。
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