色街
今回からちょっと艶っぽい話に・・・
--色街
取調べ自体は拍子抜けするほどあっさりと終わった。
結局のところ状況証拠と男爵やその取り巻きの証言だけで全ては終わっていたらしい。
変にドキドキさせるんじゃないよ…
クィルには旨い茶と菓子を貰いながらの雑談みたいな取調べだったがこっちにとっても収穫はあったいい時間だと思う。
王都までの道のりでの盗賊や山賊が現れることの多いポイント情報や最近現れるようになった危険魔物の情報などこれから王都に向かう身には非常に有益な情報をいただいた。
そんなこんなで時間はもう夕方。
夕飯を食べて一晩休んだら次の日にはもうこの町を出発してしまう。
…これは色街に行くしか。
生き死にの現場を味わったせいか朝からずっとムラムラしてるのよ。
生存本能だっけ。子孫を残そうとする意識が死の間際に…ってやつ。
どうせ一夜限りなんだからはっちゃけちゃってもいいよね。
子供らにばれないように。
一応宿には寄って、もう少しやることがあるから今晩も帰らない。明日の朝に迎えに来る。とだけ宿屋の主人に伝言を頼む。
子供らはまだギルドでの訓練から帰ってきていないらしい。
主人に「これで旨いものでもたべさせてやってくれ」と銀貨を3枚ほど渡す。
主人に「よい夢を」と言われたということはどこに行くかがばれてるということか・・・
顔見知りにそういうところに行くとばれるのってなんか気恥ずかしいな。
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色街の入り口にある食堂で夕食を食べる。
それがまずこの色街のルール。
食事を取りながらどのような子が好みでどのようなサービスを求め、予算はどれくらい。といった事をこの食堂にいる案内人に伝え、先触れを出してもらう流れらしい。
案内人はそれぞれのテーブルに一人ずつ付いており、雑談をするような雰囲気で客の要望を聞いている。
「いらっしゃい。食事かい?花かい?」
「…両方だ」
空いてるテーブルに座るとカウンターの奥から小人族の男が出てくる。
「食事はどれくらい量を食べる?メニューはおまかせになるよ」
テーブルの空いている椅子に座り、俺にも椅子に座れと促す。
「食事は少しでいい。食べ過ぎると眠くなっちまうしな」
「そうだね。時間ギリギリまで楽しむなら食べないという選択肢もあるよ。朝まで何も食べられなくなるけど」
「さすがにそれはきつい」
小人族の男はカウンターに向けて3レベでーと声をかけている。
聞くと、1レベ(1lv)で小人族のご飯一食分くらい、最大で10レベで巨人族が食べるくらいらしい。
普通の人で5レベってことは少し少ないくらいなのだろう。
「それで、今晩はどのような娘をお求めで?」
小人族の男は急にまじめモードで接客を開始してきたのでまじめに返す。
種族に拘らず、胸はでかく、身長は俺より小さめ。全体的に痩せてるよりは少し肉が付いている程度だがメリハリのある体がいい。
性格はおとなしめがいいが、秘め事を恥ずかしがるようでは駄目だな。
顔や髪型なんかは二の次でいい。いいに越したことはないが。
俺自身童貞ではないが言うほど経験は多くないので同じくらいの経験の子がいい。
激しいことは変態行為は今回はしないから対応できなくて問題ない。
予算は最大で金貨1枚。
といった要望をマジメに出すと小人族の男はポカンとした顔で俺を見ている。
「いや随分細かい要望だね。ここでそんな風に細かい指定をされたのは久しぶりだよ」
「そういうものなのか?」
「そうだね、普通なら種族と年齢と体型くらいしか言われないね。性格や経験まで言ってくるとは思わなかったよ」
といい笑っている。
いや、どうせなら好みの子と致したいじゃないか。
「二人、覚えがある娘がいる。その娘が今晩空いているかは確認するけど迎え入れる宿によっては予算超えるけど大丈夫?」
「大丈夫だ。問題ない」
その言葉を聞くと「りょーかい」と言い、カウンターの裏にあるであろう部屋に行ってしまう。
小人族の男と入れ替わりに料理が運ばれ、テーブルの上は先ほど艶やかな話をしていた雰囲気は一瞬で消え去った。
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テーブルの上に出された食事をゆっくりと食べつつ回りのテーブルでどのようなやり取りをしているのかこっそり聞き耳を立ててみる。
ちなみに食事はウサギ肉のぶつ切りステーキと焼き野菜だった。うまい。
周りのテーブルの指定方法としてはさっきの小人族の男が言ったようにあまり女性の指定はしないようだ。
指名という制度もあるらしいのだがそれは前もって日程などの話をしないといけないらしい。
まぁ今回は関係ないけどな。
…次回以降は使うことになるかもしれないけども。
周りのテーブルでの話を聞いていると、かなりの頻度で獣人族。それも兎や猫や犬のような愛玩動物系の獣人を選ぶ人が多いことに驚く。
エルフや人族の綺麗どころ。というのはわかる。
ドワーフを選ぶ人がいるのもわかる。
だけど獣人族がここまで受け入れられているということは正直驚きだった。
まぁこういう色街という場所で獣人、という事は奴隷という考えが真っ先に浮かぶが、俺は別に奴隷反対派ではない。
無理やり奴隷にさせられたとかそういうのはさすがに。と思うが、借金や犯罪などの理由があっての奴隷は制度としては悪くない。
借金奴隷や犯罪奴隷は「一応」解放されることが約束されているからな。
そして。
俺が前回動いていた時、「獣人」とは差別の対象であり、たとえこういう色街でも性欲の対象にはなっていなかった。
嗜虐趣味なんかを持っている貴族が買い取り前提でそういうことをしているという話は聞いたことがあるけども。
少しは世の中変わったのかな。
まー俺も獣人に対しては偏見も何もないんだけどね。
大事なのは中身ですし。
とか物思いに耽ってると、さっき俺のテーブルについていた小人族の男が帰ってきた。
「おまたせしたよ。二人とも今晩はまだ空いているってことだったから先触れを出して確保はしてある」
「おお」
「選べるのは二人。一人は普通の人族の娘。年齢は22歳でお淑やかな子だよ。胸も結構大きいグラマーな体の子。おいらの両手で掴みきれるかな。っていうくらい」
「ほうほう」
「もう一人は獣人の娘。種族は牛族。年齢は20歳。お淑やかというよりおっとりさん。胸はすごい大きい。というか、デカい。おいらの頭くらいある。体つきもいい感じの子」
「…ほう?」
「二人とも自分からこの業界に入ってきた子だから奴隷とかじゃないよ」
「ふむ…」
大事なことなので二度言います。
俺は獣人に対しては偏見も何もない。
人族の子も気にはなるが人族の娼婦はどこの街でも抱けるが今回を逃したら牛族という娘に会える保証がない。
いっそ両方…とか思ったが30歳の精力では若い二人を相手に一晩頑張れる気がしない。
なので…今回は涙を飲んで片方の。
そう牛族の女の子に行きます。
「牛族の子のほうで…」
「りょーかい。名前はレリ。優しくしてあげてね。レリさんはいりましたー」
小人族の男は店内に聞こえわたる程の声で誰が今晩売れたのかを告知する。
あ、向こうの方でがっくりしてる人がいる。
同士か、きさま。
しかしそれ以上に「あのレリに…」とか「頑張るんだぞ…」とかいう声が聞こえる。
え、なに。
「レリさん一晩のお相手の代金は金貨1枚です。その他に宿代がかかります。レリさんからの指名宿の料金は金貨1枚です」
「…ずいぶんと高い宿だな」
「どうせならいいところで致せばいいでしょう?場末の宿で相手するレベルの子じゃないですよ」
まぁ予算はあるしいいか。
「わかった。楽しませて貰う」
「はいな。裏手に馬車が止まってるからそれに乗って。どこへ?って聞かれたらレリのところへ。って言えば通じるから」
「わかった」
テーブルの上に残った食べ物を串で刺し一つ口に入れる。
もう冷めてしまっていたが俺の心は熱い。
といいところで引いてみます。
次回は・・・どこまで許されるんですかねぇ(すっとぼけ




