男爵
日々着実にPV数が爆上げされいく実情に何があったのか困惑中です(汗
ブクマ、ptみなさまありがとうございます!
--男爵
ふとしたことから武器は手に入る事になったので後は男爵くんの根城を調べるために酒場へ行く。
まだ夕方にもなっていないから客なんかはまばら。
カウンターの向こうにいる親父さんも暇そうにコップを磨いている。
「飲み物は?」
ジロリと睨まれながら注文を聞いてきたので「軽めのものを」と告げ、カウンターに座る。
「見ない顔だな。旅人か?」
「そうですねぇ。王都に向かう途中です」
「なるほどな。それで?この時間にここに来たと言うことはなにかあるんだろう?」
グラスを用意しカクテルっぽい飲み物を注ぎながらこっちを見ずにそう告げられる。
「えぇ。男爵の根城ってわかるかな?と思いまして」
「あぁ。あれか。揉めたのか」
「わかります?」
出されたカクテルを一口軽く笑いながら口に含む。
甘めのアルコールで後味もすっきりしてて飲みやすい。
これなら酔ったりはしないだろう。
「ここ数日だけで同じ事聞いてくる奴がもう5人もいたからな。おまえさんで6人目だ。相当やらかしてるんだろう、奴は」
「なんだ、そんなにいるのか…じゃあもう先超されてるかもしれないな」
グイッと飲み干して先を越されていた場合のことを考える。
さすがに命まで取られてたらしょうがないけどね。
とりあえずの情報として男爵くんはこの街の一番高い宿屋の一番デカい部屋にいるらしい。
無駄に見栄っ張りなのかね。
どうせ女の子とか囲んでいるんでしょう。
う、うらやましくなんかないもん!
とかキモい想像をしているとマスターにも気持ち悪い物を見るような目で見られていた。
慌てて飲み物の代金を払って酒場から出る。
武器ができあがるまであと1時間程度。
市場に出ている屋台なんかに出ている骨董品なんかを眺めていると途端に道の向こうが騒がしくなった。
その騒がしい原因はでっぷり太ったお貴族様とその取り巻き兼、護衛?
まぁあれが例の男爵なんだろうな。
っていうか典型的すぎんだろ、あの体型。
そしてあの取り巻き。
最後にドクロの煙を出す程のお仕置きされてしまう悪党三人組の男二人っぽい。あえてだれとは言わないが。
このペアなら真ん中は女王様風じゃないと。
って他の人にはわからないか。
「そこの男!なにを見ている!」
物珍しそうに見ていたら取り巻きの太い方が怒鳴り声をこっちに文句を言ってきた。
痩せてる方は男爵をかばいつつも腰の剣を抜こうとしている。
「あぁ?」
「おまえだ、おまえ!そこの目つきの悪い黒髪!何か文句でもあるのか!」
「あぁん?」
誰が目つきが悪いって?
睨んでるとしてもそれはおまえが悪いんだろう。
一触即発という雰囲気になりそうな所で回りにいた市民は距離を置くように逃げるが、離れたところで円形の陣を取る。
見世物じゃないんだがなぁ…
遠巻きから機会を疑っている人も数人いる。
こいつらが酒場で情報を聞いたという奴らかな?
ごめんな。
俺が先にやっちゃうわ。
「俺がどうしたって?」
「何か文句があるのか!と聞いている!言葉も理解できない低脳か貴様!」
一回目。
「文句を言われているような錯覚をしているのであればおまえらにやましいことがあるんじゃないのか?」
「ほう?言うじゃないか」
後ろに隠れていた男爵が急に強気になって表に出てきた。
取り巻き二人は男爵の後ろに下がっていく。
いいのか?その距離で。
「どうせ貴族だからなんだとかで横暴な事やってんだろう。あんた相当色々なところから恨み買ってるぞ」
「な…なにを…」
「そうだな、たとえばカジノで大負けしたからといって一人勝ちしていた奴に暗殺者を向けるとかな」
そこで気づいたらしく顔を真っ赤にしてこっちに怒鳴り返してくる。
「おまえか!私から奪った金を返せ!」
「なにを言う。賭博場で負けた金は勝った者が奪っていったわけじゃ無いぞ。」
「魔物戦であれだけ連続して勝つのがおかしいと言っているんだ。あの中には私の提供した魔物も入っていたというのに」
「そんなんは知らん。その魔物とやらが弱かったんじゃないか?」
挑発挑発。
「そんなわけあるか!大金をかけて魔物使いに育てさせた奴だぞ!それを出場させて一人勝ちしようとしたのにおまえのイカサマのせいで…」
「俺がイカサマしたという証拠があるのか?あるならまずそれを出せ」
「私の魔物が負けるということがあり得ないと言っているんだ!勝てなかった以上なにかしでかしたに決まってる!」
よくそんな大声で怒鳴っていて疲れないよなぁ。
そしてこいつ、イカサマとか言ってる理由がまたしょぼい。
そんなんでよく通せると思ったよな。
「よし、言いたいことはそれだけか?」
その言葉と同時に魔力を放出して戦闘態勢を取る。
結局刀を受け取る前に決着つけることになっちゃったわ。
ま、いいか。
急に高めた魔力の放出に驚いたのかその場にへたり込む男爵とその取り巻き。
「おーい、そこらで準備してるこいつに恨みある奴は出てこいー。やるならいまだぞー」
まだ群衆の後ろでこのやりとりを見守っていた数人に声をかける。
すると三人出てきた。
冒険者風の男が二人と商人風の男が一人。
「なにがあって恨みがあるのかは知らないし聞かないが。こいつらはどうする」
「俺は正直殺されかけたので同じ事をしたい所だがここはそちらに譲る」
「私はそっちの二人のうち一人をもらえればいい」
「じゃあ俺は残った一人でいい。いいケツしてるしな」
おいそこの一人。
四人で男爵とその取り巻きを囲むと、それぞれの股間からなにやら湯気を伴う液体を放出し始めた。
「お、覚えていろ!貴様ら!不敬罪で訴えてやる!」
という捨て台詞を叫びながら囲みを抜けてどこかへ走り去っていってしまった。
俺を含む四人はお互い顔を見合って静寂の後に大爆笑をした。
それにつられ周りの群衆も大笑い。
「雑魚い台詞だこと、まぁ」
「今時山賊でも使わないぞ、あの台詞」
「ですね」
「うーむ、いいケツを逃した」
…俺にターゲットを変えるなよ?




