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新たな仕事

あれから順調にランクアップを進めていき、報酬も余裕が出てきた。


「ふぅ。今回は強かったけど、なんとか。人間と違って、動きがすばしっこいんだよな。」


ジャングルに出たら一般人はすぐに食われるだろう。

そのくらい、一般的に人間の反射速度は遅い。

メノウは能力持ちの人間ではない。

後天性のヴァンパイアだ。




そんなある時、話があると言われ、受付人に社長室に通された。

社長だけかと思いきや、もうひとり。

黒スーツで黒メガネの人がいる。

変身して男性になっているメノウよりも全然背が高い。

ゲームでいうなら、明らかに強そうな、ボスキャラのような雰囲気。


「メノウ、君はこの前の計測が素晴らしかった!よって、新しい仕事を紹介しよう。こちらの方が報酬も弾み、楽しく暮らせるだろう。こちらが裏社会で会社のリーダーをしている、黒崎さんだ。」


黒崎さんという方は胸ポケットから名刺を差し出した。


「はじめまして、どうも黒崎と申します。僕の会社では人外がいない平和な世の中を作るためのプロジェクトを行っているんです。しかし、人外は一般的にとても強く、ただ能力を持ってている人間では敵わない。この組織で強い子を紹介させてもらっています。あなたの鑑定結果も拝見いたしました。その上で、メノウさんには人外の情報を集めるということを行なっていただきたい。協力していただけませんか?」


受け取った名刺には、『株式会社ピースプロジェクト 重要取締役 黒崎楓』と書いてあった。


(“人外がいない”つまりは人外を暗殺するということか?)

メノウも人外だ。


この会社に入ったとしても、人外だとバレてしまえば殺されてしまうだろう。

確かに、人外の情報は集めている。

しかし、この会社に情報がとられて仕舞えば、人外であるメノウにも影響が及ぶかもしれない。

なにせ、任務が終わるまでは何百年経っても元の世界に帰れないのだから。

そんなリスクを負ってまでしてもこの会社に入る理由がない。


「お誘いいただけることはとても嬉しいですが、お断りさせていただきます。僕には他の目標があるんです。」


「どうしても協力していただけないのでしょうか?あなたのような実力者が、こんなところで終わっていたらもったいない。報酬も何倍も弾みますよ。」


(しつこいな。でもここは申し訳なさそうに、冷静で。)


「すみません。」


「…では、僕たちの要望に従ってもらえないのであれば…消えてもらいます。」


そう言って黒崎さんは銃を構える。


「最後にもう一度聞きますよ。協力していただけますか?」


「絶対に嫌です。」


そうハッキリと言った瞬間、黒崎さんは目の前から姿を消した。

死角である後ろから殺しにかかってくるであろう。

なんとなくそう思い、姿勢を低くしながら後ろを向く。

それと同時に空気を切る音がする。

からぶった黒崎が手に持っていたのは短剣だった。

チッっと舌打ちをする。

まさか避けられるとは思っていなかったのだろう。

さっきの銃は、床に捨ててある。

(この人、銃使いじゃないのか。あくまで、脅すためだったのか。)


会った時からただものではないと感じていた。

今の実力では簡単に勝てる相手ではない。

そしてここは社長の部屋。

黒崎さんと戦ったら社長まで介入してくる可能性がある。

ならば…

逃げる一択だ。


とりあえず、手からツタを出し、反撃する。

それは傷つける武器ではなく、相手を自分から遠ざけるためのものであった。

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