第八章 禁忌の技に手を染めようとしたら「○○の○○」になってしまった
小説を書こうとするたびに既存の作品とかぶってしまう私。まさに自爆寸前である。
小説というのは、アイデアというのは組み合わせだという一般的な意見がある。これに従っていくしかないのだろうか。
思いついた。あれでいこう。禁忌の技。インスパイア(パクリ)を。
ファンタジー漫画の金字塔『進○の巨人』。これにインスパイア(パクリ)された作品を書こう。完結からしばらく経っている。微妙に設定を弄れば、イケるはずだ。
まずは...ファンタジー特有の書き出し...ポエムから書こう。
月の微笑みが夜を照らし出し、星々が運命の糸を紡ぐ。静寂の中で、風が古の歌をささやき始める。闇を抱きしめ、光を求める心。時の流れに身を任せ、旅の終わりに見つけ出す答え。それは、遥か彼方、夢と現実の狭間で輝く、一片の希望の光。運命さえも越える力を信じ、勇者たちは今日もまた、未知なる世界へと歩みを進める。聖なる使命に導かれ、絆と愛に満ちた心で。この物語は終わりを知らず、永遠の旅は続く。
いいカンジだ。実際は生成AIに書いてもらった中身のないポエムだ。なんら伏線にもなっていない不毛な文章だ。だが、それっぽい雰囲気が出ている。
次は舞台だ。『進○の巨人』は壁に囲まれた街が舞台だ。巨人から身を守るために、壁に閉じこもった。巨人だと不味すぎる。もろパクリだ。適当に悪魔にしよう。
悪魔から人間を守る騎士でいいだろう。騎士だけだと、心許ないな。それにヒロインが出る余地がなさそうだ...ダークファンタジーものなので、魔法使いの女。魔女にしよう。
魔女が悪魔を倒して、騎士が魔女を守る。悪魔から人間たちを守る魔女と騎士。
それに、この悪魔...実は魔女の成れの果てというのはどうだろうか。魔女になる種を少女に植えて、魔女にするが、それが育つと悪魔になる。実は、騎士は魔女が悪魔になる前に始末する役割を持っていた。
それを知った騎士である主人公がヒロインである魔女を助ける旅に出る。
完ぺきではないか。週刊漫画にも出せるクオリティだ。なんなら、あの週刊少年ジャ○プにも連載できる。
次は主人公の設定だ。とりあえず、騎士だから、『鬼○の刃』とかああいう系の剣術を出しておこう、一ノ型でも出して、後々他の型を出そう。
そして、『進○の巨人』のエレンが自傷して巨人になるが、これもとりあえず、伏線的に入れておこう。いずれ使うかもしれない。
1話目で、主人公がヒロインが悪魔になるまでを書こう。
そして、2話目で追っ手がくる。追っ手もとりあえず、騎士と魔女でいいだろう。騎士は魔法が使えるという設定でいいだろう。
ん、なんか良くない雰囲気がある...まあいいや。そうだ、旅の目的地を決めよう。
「なんでも、魔女のまま死んだ伝説の人がいるみたいだ」と唐突に知ってそこを目指すことにしよう。少し強引だが、まあよくあることだ。それから、なんやかんやあって、師匠も出そう。
とりあえず、色々詰め込めば、いけそうな気がする。それにしても、
こういう誰かを守りながら、逃げるのは、『精霊○守り人』みたいでカッコいいな。
そういえば、タイトルをまだ決めていなかった。
『魔女』と『守人』で...ってこれ。○パクリ。