第十一章 「後宮系と死に戻りにインスパイアを受けて書いたら『トゥ〇ー〇ーリ〇グ』になった件」
なろう系でいま最もアツいのは例の「薬屋が後宮で活躍する」あの作品。いわゆる後宮系という作品がけっこう増えている。手っ取り早く、読まれる作品を書きたいなら、これに乗っかるしかない。
ただ、どういう職業を選択するか。薬屋?だめだもろ被りだ。しかも、なろうでこれをやろうものなら、袋叩きだ。
医者?いやこれも例のあの作品でそういう展開がある。
料理人?これもありきたりだ。既存の作品がある気がする。そもそも、お料理系はなろう系小説の御用達ジャンル。確実に被る。
これらのジャンルを分析しよう。生活に欠かせないもの。つまりは、人の生死にかかわるものだ。生…死。遺体処理というのは、高貴な人たちの遺体を綺麗にして葬儀を行う主人公の話。
主人公は元王宮勤めの弦楽器の名手だったが、王の代替わりで弦楽器の奏者たちは縮小させられる。そこそこ高貴な生まれの主人公はひょんなことから納棺するときの遺体処理係に配属される。
いや…地味過ぎる。この後宮ものに需要があるのだろうか。むしろ、アカデミー賞狙う位の骨太テーマ。実写化するなら元アイドルのイケおじが出てきそうな勢いだ。
読まれるために、一般ウケしそうな要素を取り入れるべきだ。適度なエンターテインメントこそが人が求めるもの。
話を最初に戻して、昨今のなろう系で人気なジャンルのひとつが、死に戻り転生系。主人公が死に戻ることでベストエンドまでリトライを続けていくジャンル。これの亜種で、転生したらゲームのキャラで試行錯誤する系。
結末がわかる主人公がいろいろな考察をしながら進んでいく。素晴らしい。SFのタイムトラベル系と違い、小難しいタイムパラドックスなどを考慮せずに話が進められる。かつ、簡単に感動的な話が作れる(いい意味で)。
というか、これってタイムリープものじゃないか。古くは「時をかける少女」もっと古いのはグリムウッドの「リプレイ」。
ただ流行りや既存の作品に乗るだけでは芸がない。この死に戻りに意味を与えよう。そもそも主人公が死ぬ意味があるのか。…自発的な能力でなく、コントロール不能なものするのはどうだろう。
主人公が意味不明な時間の巻き戻りに巻き込まれる。その謎を突き止めて解決する…っといけない。これでは「ぼくだけがいない街」ではないか。
意味不明なものでなく、もう少し道理のあるようなスピリチュアルな能力というのは、遺体処理係が…遺体に助けを求められるというのは?
主人公は医者の試験にトップで合格したそこそこの身分の少女。しかし、後宮では女はあくまで男の医者の補佐でしかなかった。そして、少女はひょんなことから高貴な身分の方専門の遺体処理係になる。
高貴な身分の方を触れるくらい、高い身分の少女。初日、不本意ながら遺体安置所にいる少女。そのとき、声が聞こえる。声に導かれて、遺体の布をめくる少女。死んだままだと思った瞬間、遺体から「助けて」と言われる。
そのとき、時間が戻る。少女は身分と同僚を使いながら、事件を解決する。
いいんじゃないか。エンターテインメントしていて、適度に話も重くならずに進めれる。万人受けしそうな人助けものだ。
とりあえず、理解のある上司と少し馬鹿っぽいがコミュ力のある親戚とイケメン文官などを登場させれば、かなり人気が出そうな気がする。
ただ、話が一本調子になりそうな気がするので、主人公と同じ能力を持ついけ好かない男も登場させよう。事あるごとに主人公の邪魔をする彼の目的とは?
完璧しすぎる。20世紀FOXもびっくりの大作(いまやディズニーに買収されたが)。打ち切りなどあり得ない。
書く前に、ファクトチェックもかねてAIで調べてみよう。
AI回答
『あなたの文章から、いくつかの似た作品が思い浮かびます。特に最後の方で構想されている「遺体処理係の少女が死者の声を聞き、時間を巻き戻して事件を解決する」というコンセプトに近い作品をいくつか挙げます:
「薬屋のひとりごと」 - 文中でも言及されている「薬屋が後宮で活躍する」作品。主人公は薬の知識を使って事件を解決していきます。
「ぼくだけがいない街」 - これも文中で言及されていますが、主人公が時間を巻き戻して事件を解決するという点で類似しています。
「人狼ゲーム」シリーズ - 推理要素と死に関わる設定という点で共通点があります。
「Another」 - 死と不可解な現象を扱っています。
「逆転裁判」 - 事件解決と過去の真実を暴くという要素が共通しています。
「デスパレード」 - 死後の世界を扱い、死者の真実を明らかにするという点で似ています。
「屍鬼」 - 死者に関わる職業と超常現象を組み合わせています。
「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」 - 遺体に関わる主人公が事件を解決するという点で類似しています。
「死神少女」「死神坊ちゃんと黒メイド」など - 死に関わる職業や能力をもつ主人公が活躍する作品です。
「トゥルーコーリング」(True Calling/Tru Calling)-この作品は非常に似ています。
「トゥルーコーリング」は2003年から2005年にかけて放送されたアメリカのテレビドラマで、エリザ・ドゥシュク演じる主人公トゥルー・デイヴィスが登場します。彼女は検死官事務所で働き始め、死体が「助けて」と語りかけてくることで、その日に時間が巻き戻り、死を防ぐ機会を得るというストーリーです。
あなたの構想した作品とは以下の点で類似しています:
遺体処理に関わる職業の主人公
遺体から「助けて」と呼びかけられる設定
その後に時間が巻き戻る能力
巻き戻った時間を使って死を防ぐ/事件を解決する
さらに、ドラマの後半では主人公と同じ能力を持つ敵対者(ジェイソン・プリーストリー演じるジャック・ハーパー)が登場し、時に主人公の救命活動を妨害するという展開もあり、あなたが構想した「同じ能力を持ついけ好かない男」のキャラクターとも一致します。
あなたの構想とトゥルーコーリングは設定やコンセプトが非常に近いですね。ただし、後宮という独特の世界観や、医学的知識を持つ高貴な身分の少女という主人公設定は、オリジナリティをもたらす要素となるでしょう。』
…ヘルプミ―




