8 レベル2
今の姿を、なんと表現していいのか‥‥
まるで、マスクのない、仮面のヒーローか、ウルトラヒーローの防衛隊のようにも見える。
黒崎さん達は、カメラや機材の関係もあるのか、そこまで、アーマーを付けてはいなかった。
女性陣は、軽量で、スタイルを強調しながら、それでもスカートではなくパンツスタイルながら、全体的にファッショナブルな装いが素晴らしい。
聞いてみると、ゲームの有名デザイナーにデザインしてもらったものを基準に、ウェアを開発しているらしい。
凄い力を入れているのを不思議に思って聞いみたら、今の日本の現状は、外国から注目の的で、謎の電磁波のおかげで、なかなか情報が出回らなかったが、最近はいくらか緩和しているのでましになっているらしい。国に対してダンジョンの情報開示を求めてくる国や、ダンジョン探索に参加させるように求める国もあるとか。
また、今、公然の秘密になっているが、米国の原子力空母が、横須賀と呉で、ダンジョン化していて、米軍にも、結構な犠牲が出ているらしい。
え?呉って広島だっけ?原子力空母まで、ダンジョン化するの?ヤベーとりあえず、目の前のことに集中しよう。
武器について、「刀使う?」と村本製作所の人に言われ、少し考えて、剣鉈が良いと伝えた。
「剣道やってたよね?」
と、聞かれビックリした。中学のときに、祖父に引き取られるまでの短い間しかしてないのに何でと思っていた。
黒崎さんが、「多少は、調べさせてもらったよ」と、言うので、ちょっとムッとしたが、契約書にきちんと明記されていたらしく、自分に腹を立てることになる。
剣道については、やっていたが中学で1年ほどしかしてない。初段持ちだけど、そこまで意識したこともない。
剣鉈については、前に外国のマニアックな番組を紹介するバラエティーで、刃物の切れ味を比べる番組で、西洋剣や刀、手斧、中華包丁、剣鉈、などで、ロープ、角材、木の板、を切り比べ、最後には魚や肉を吊し切りするという。かなり信じられない番組だけど、時間制限もあって、結局、最後まで全てを切り削いたのが剣鉈だったからだ。
だから武器は、壊れないことを一番にしたい。後でスキルでも出たら変えることも考えるけどね。
ちなみに、刀は曲がっていたようだ。次点は手斧だったが時間切れだった。
そこには、オレがソロアタックしたときに装備していた、ボロボロの作業服なんかもあって、そこにあった異形鉄筋のお手製警棒をホルスターに入れておいた。
女性陣の方が、ワチャワチャしてると思ったら、いつの間にか写真撮影をしていた。
倉橋さんが薙刀、戸田さんがボーガン、金森さんは短槍を持って、ポーズを決めている。
黒崎さんに聞いたら、ワークナウのポスターやカタログに使うらしい。ぼうっと見てたら
「そういえば、レベルアップとかした?」
と、聞かれて
「今、レベル2になりましたね」
「え?もうレベル2になったの?早く言ってよ!体力測定しないと」
周りからも、「え?レベル2」とか、「本当かよ」とか、言われ、だってレベル2だよ、始まりの街の周辺で、簡単に上がるレベルじゃないの?
黒崎さんによれば、自衛官以外立入禁止のダンジョンで、レベルを上げられるのは今のところ、公式には、自衛官とダイバー資格取得者だけなので、レベル2は、凄いことらしい。
でも、情報の賞味期限は短いので、早く番組に乗せたいと、慌てるらしい。さっそくカードの表示を見えるように、許可を出して写真を取り、確認すると、オレへのインタビューと撮影、インタビューはすぐに、全国放送することが決まったらしい。その後はネットの有料チャンネルにも上げることが決まっている。
ダンジョン関係の情報は、政府の許可のリストを参照して、決めている。オレのことも事情聴取のあと、何も言われてないので、OKだそうだ。
オレの姿も撮影してポスターにするらしいが、ヘルメットとゴーグル、マスク装備で、一安心した。目立っても良いことがあまりないからね。と言うか、本当になんでポーズなんかとってんのかなぁと、考えてしまう。
異様に疲れた撮影が終わったところで、ダンジョンアタック前の本当のミーティングと言うことで、講師としてダイバーギルドの方を迎えて、ダンジョンカードの使い方の基本から応用を聞いていた。
良い機会ということで、メンバーでカード通信の登録して、それぞれ通話して確認した。SNSのようにも使えることを教わった。
カードは、レベル、通信、ポイントによる自動販売機での買い物くらいで、なかなか機能が更新してないのが、現在の悩みらしい。
「今回は、こんなもんかな」
という黒崎さんと、カードSNSで盛り上がっている女性陣。
「カードの新機能か‥ポイントで、機能更新しないかなぁ?」
と、ポイントをタッチすると、『チロリン』と鳴って、機能更新ができます。と、表示が出てくる。
「え?えー!」
「どうした!」「え?なに」
カードの表示の説明をすると、ギルドの講師から上へ報告が行き、すぐに、また事情聴取が始まった。
ポイントに、ついての表示を見えるようにして説明したが、他のダイバーメンバーには表示が現れなかった。
ギルド長の田所さんにも、ポイントについての検証は、行われていたが、機能更新の表示には、至ってなかったらしく、最終的には、ポイント数かもしれないとなった。
確かに機能更新に必要なポイントは、30ポイント必要で、そこまで多くのポイントを保持したまま、カードの検証した人はいなかったらしい。




