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6 初めてのソロアタック

 オレ、竹本陽一は、今、ダンジョンに入っている。ソロアタックなので、1階層、3時間程を予定している。

 

 目的は、自動販売機のポーションを手に入れること、ダイバーギルドでも買うことはできるが、なかなかに、お高い。


 生活のために、ダンジョン・ダイバーになったオレには、ハードルが高い。だが、これからのことを考えても、ポーションは必要になると思っている。ポイントもあるので、少なくとも、毒消しだけでも手に入れたいと思う。


 試したいこともある。ダイバーカードを手に入れてから、地元に帰ってアパートの手続きや、お世話になった人(主に鉄工所の元社長)に、あいさつに行った。

 手土産に、自衛隊で、支給された缶詰やビスケットを持って行ったら、たいへん喜ばれた。

 そのときに、軒下の隅にあった物を見て思つく。

 元社長に、頼み込み、材料を分けてもらい、道具を借りて作業し、1時間程で出来上がったのは、警棒だ。


 建築資材の異形鉄筋50センチ程の物に座金をつばにして、曲げた細い鉄筋を溶接して、十手のような物を作りあげた。ちなみに元社長の家には、古いエンジン溶接機や工具があって、時たま修理や改修を頼まれることがあるそうだ。


 お礼を言って帰り、黒のスプレーを買って、警棒にペンキを塗る、乾いたら、前に指先をケガしたときに買ってあった、布テープを持ち手に巻いて完成だ。


 自衛隊で、借りた警棒は、軽くて持ち運びには便利だけど、軽い分、使うのに力が入るし、2、3回攻撃する必要がでてくる。


 オレの勝手な感覚で言っているから、間違ってういるかも知れないが、鉄筋わ見たときに、ただ作ってみたかっただけかも知れない。


 アパートを引き渡して、少ない荷物を自転車に乗せて、ダンジョンに向かったところ、

出た時間が少し遅くなって、さらに途中、道に迷ってしまい、朝方近くにようやくつくことができた。


 少し休んで、ダンジョンに行こうとしたが、ダイバーギルドの受付で、しっかり睡眠を取って、体力を回復してからでないと許可出来ない断られた。


 ほぼ徹夜で自転車をこいできたことが知られていたようだ。言うことを聞かないとダイバー資格の停止もあると釘を刺された。


 仕方なくその日のアタックを諦めて、回復に努めながら、ダンジョンアタックの準備をした。

 

 黒崎さんに、カード通信わしたら、明日の午後には、こちらにくる予定らしい。


 そこで、ポーションの確保を頼まれた。危険のない範囲で軽く偵察という名のロケハンも、できたら、やっといてという軽いノリで言われたが、お手製の警棒を試したくて、次の日には、早起きして、ダンジョンに潜っている。


 今日の服装は、自衛隊で、借りた物ではなく、自前の物だ。実は武器や防具は、ただで借りることができるが、服や靴のレンタルは、対価が必要になる、だいたいモンスター1匹くらいだか、なるべく対価は無くしたい。


 ケチ臭いと、言われるかも知れないが、どうせなら、使いなれたものがいい。オレは溶接もしてたから、綿の厚めの生地の作業服と爪先に鉄板の入っているブーツタイプの安全靴は、十分使用に耐えると思ってる。ヘルメットとゴーグルも使っていた自前の物にしている。


 腰には、現場作業で使っていた、ズボンのベルトとな別の作業ベルトのレンチ用のホルスターに、お手製の警棒をつける。借りたナイフもベルトにつけておく。


 メイン武器には、スコップを借りている。

今回は、ソロなので、リュックに水筒と軽食、あとポーション保護のためにタオルを何枚持って、自動販売機まで行こう。



 ダンジョン前にある、石造りの建物のギルドカウンターで受付を済ませ、ダンジョンに入る。


 1~3層のモンスターは、基本ノンアクティブで、こちらが攻撃しないで素早く移動すれば戦わずに済む、ただ今回はポーションを手に入れるために積極的にモンスターを狩って行こう。

 


 出会うモンスターを倒しながらダンジョンを進んで行く。


 クローチを倒して魔石取りながら、自動販売機までたどり着く

 自動販売機で、ポーションを各2本づつ買い、ついでに聖水も買っておく、ポーションと聖水をタオルで巻いてリュックにしまい帰ることにする。


 ポーションをしまい、ひと息ついて、爺さんの形見の自動巻き腕時計を見る。

 

 「まだ、10時か、お昼までには帰れそうだな」


 だが、帰り道は甘くなかった。


 「なんで、こんな、クソ!」


 帰り道も順調に進んでいた。だからなのか、つい油断したのかも知れない。



 壁にクローチを発見して無造作に攻撃してしまった。

 一撃を入れて落ちたクローチにもう一撃と思ったら、モゾモゾと無数の虫が蠢いている。


 ヤバい、背筋がゾッとするとはこういうことかと、すぐに理解した。


 出口に向かって走りだした。ザザザザ、カサカサカサ、ブン~ブン、


 嫌な音が追ってくる。


 「ガッ!」「ウッ!」


 後ろからぶつかってくる。ヘルメットにリュックに足に、「ガシャン」リュックの中から音がして、思わず後ろにスコップを振るった。


 何匹かは打ち落としたが、その何倍ものクローチが襲いかかってくる。失敗した、止まるんじゃなかった。


 痛い痛い死んじゃう!もっと慎重に行動するんだった。


 とにかくモンスターから逃げる。当たれば幸いに、スコップを振り回し、出て来るモンスターを蹴飛ばし踏みつけ走る。体当たりされ、引っ掻かれ、噛みつかれそうになり、いつの間にかスコップがどこかにふっ飛び、最後には警棒で、ぶん殴る。


 クソッまだか、道は合ってるはず、明るい外か?


 「ぐっ、クソ」


 とにかく外へ、明かりの中に飛び込んむ。


 外?外か?モンスターが放れて行ったか?


 「いで~」


 膝をついて、リュックをなんとか下ろし中から、体力回復のポーションか治癒のポーションをさがす、いくつか割れていたが、とりあえず青いポーションをあおる。

 

 「ゴホッゴホッ」

 

 そのまま倒れて、気絶してしまった。


 その頃には、警備の自衛官が、こちらに走って来ていた。










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