3.初めてのお風呂
久しぶりに書きました。
お風呂に入った僕は目をつぶって歩く。
目を開けると… 鏡に、桜色に染まった僕の上半身が映る。
「こんなに可愛い子がうちの子なんて、神様に感謝しちゃうわ!」
お母さんは僕の姿を見て、鼻を押さえて叫んでいる。
僕自身も、鏡の中の自分を見つめる。っていうか本当に女の子の裸なんだけど!
うわぁ、初めて見た裸の女の子が可愛くてラッキー!って僕だよ!
自分の裸見て顔を赤らめてどうするのさ!
「顔を赤らめる我が子、天使!!」
その後、僕は知らず知らずのうちに母にダメージを与え続けた。
5分後……。
お母さんは椅子に腰かけ、僕の後ろにまわる。
そして、シャンプーやトリートメントの説明を始めた。
ずっと使っていたシャンプーではダメだそうだ。
お母さんに言われた通りに、シャンプーをして、シャワーで泡を洗い流す。
そして、トリートメントをして、またそれを洗い流す。
お母さんはそのしぐさだけで満足げだ。
「次はからだよ、女の子の肌は傷つきやすいんだから、丁寧に洗うのよ」
そう言って、僕にスポンジを渡してきた。
「これからはこれを使いなさいね」
そう言った直後に、自分のスポンジを泡立て、僕の背中をひとなで。
「ひゃんっ!」
スポンジの柔らかい感触に、思わず変な声が出た。
「ああ、最高だわ。死ぬ。萌え死にする!」
そう言いながらも優しく洗ってくれる。くすぐったいな。
「さて、次は前を洗うわよ」
お母さんの腕がにゅっと僕の前に出て、そのまま僕の体に触れる。
「やっ…スポンジは!?」
「スポンジもいいけど、手で洗うのも大切よ?ダメ、我慢できない!」
母は僕の体をなでまわす。
「あっ…やっ、やめっ…」所かまわず触ってくる。
ダメだ、お母さんが壊れた。
お風呂から出ると、母はやりきったような顔をして、服を着て出ていった。
なんでお風呂に入るだけでこんなに疲れなきゃいけないんだよ…。
僕は用意されたタオルで体を拭き、服を着てリビングへと向かった。
リビングへ向かう途中。僕はいろんな事を考え、頭がいっぱいになった。
僕はこの姿で生きていけるのだろうか。
どうしてこんなことになったんだろう。やばい、泣きそうになる。
「月ちゃーん?どうしたの…って、えぇ!?それって狙ってやってるの!?」
「お母さん…僕は…」
相変わらずのお母さんに、泣きそうになっていた僕は、思わずしがみついてしまった。
お母さんは僕の頭を優しくなでてくれる。なでられるのって、こんなに気持ちよかったっけ……
「月ちゃん…不安なのね。でもその容姿なら大丈夫よ!」
「えっ?」
「今のあなたなら、どんな男もイチコロよ!いや、むしろ無敵よ!」
褒められてる?悪い気はしないしな……
お母さんのおかげで、不安が薄れていく気がした。
投稿速度が遅くてすみません。これからも頑張って書いていきます。