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12話「サード-鉱山内部③」

カサカサカサカサ


遠くからポイズンタラテクトが走ってくる事を直ぐに察知する。


「はっ」


ガガガガガガガガ


ワイヤーを狭い範囲限定で固定しポイズンタラテクトの行動範囲を無理矢理狭める。

道が狭かろうが自身の体分空いていれば奴は考えなしに突撃してきた。


「こっちですよ!」


ガンガンガンッ


シズクの挑発でさらにポイズンタラテクトはワイヤーを伝い真っ直ぐに駆け寄ってくる。


「シールドバッシュ!」


ガイィイイン


飛び込んできた所にタイミングを合わせてシズクは盾でポイズンタラテクトを弾く。


ピヨピヨピヨピヨ


「大地斬!」

「三連閃!」


2人がピヨった所を狙いスキルを連発する。


シュゥウウウウ


殆どノーダメージでポイズンタラテクトが霧散していく。


・猛毒牙

 ポイズンタラテクトが猛毒を与えるための牙。

 一回限りだが触れた対象物に毒(大)を与える。

 耐久値:10/10

 ランク:ノーマル


「猛毒牙・・・危険な名前のアイテムね」

「これ、鏃に転用できれば猛毒の矢とか作れないか?」

「なるほど。弓使いの底上げには役に立つわ。毒ダメージの初撃は相手の総体力10%は大きいわ」

「毒の重複ダメージはあるのか?」

「それはないわね。既に毒状態なら初撃ダメージの重複は起こらないのよ。例えば毒状態小の初撃ダメージ後に毒状態大の初撃ダメージは喰らわないわ。ただし状態は大に上書きされるのよ」

「中でも大を緩和できたのはなんで?」

「単なる引き算よ。大ー中で小の毒へと変質できるの。あとは小ー小で回復につながるわ」

「初撃だけ様の鏃なら。本数は少なくてもいいか」

「そうね。弓使いなら異常状態に持っていける矢を欲しがるに違いないわ」

「俺のペンディラムに組み込んでもらいたいが初撃限定なら効果は薄いな」

「そうね。ペンディラムは永続的に使えないと意味がないわね」

「それより、また採掘ポイントですよ」

「おぉ!」

「今度は黄色・・・シトリンの土属性」

「堀り放題だね」

「無限じゃないわ有限よ」

「姉ちゃんは硬いよ」

「コラッ!?」

「あっ!」


2人が会話をしていたが今の発言でチラリと俺たちを見る。


「お前たちが姉弟なの知っているから安心しろ」

「バレバレよ」

「しょっちゅう、言い直しているしな」

「アハハッ。とっくにバレてましたか」

「それなら先に言ってよね」

「言いたくなかったそうだから聞かなかっただけだ」

「リアルについてはゲームしている人にとってはタブーだからよ」

「2人が姉弟だって分からなかった」


イロハは付き合いが短いから仕方がないか。


「それより、あのスキルは?」

「また、適当にやった感じ?」

「そのまさかだ」

「なら、ボクが付けてあげる。ワイヤーネットからの派生でワイヤーロード!敵の進行を限定的にできるしね!」


≪スキル:ワイヤーロードが会得されました≫


「コラ!勝手に技名を作り出さないの」

「ゴメンなさい」

「もしかして?」

「手遅れ。いまので会得した事になった」

「本当にゴメンなさい!2回も弟が名付けちゃって」

「ゴ、ゴメンよ!」

「いや、気にするな」

「あぁ、掲示板で騒がれていた新スキルについて技名を付けると会得するの書いたのアナタ達ね」

「システムがスキルと認識しない場合は名前を付けると自動登録するようなんだ」

「それでも、検証プレイヤー達が新スキル開発に難航しているらしいわね」

「糸使いの技ってリアルじゃ無い技だから作りやすいんだろ?だからプレイヤーに委ねているかもな。運営側も現実に糸術がないから初期補正も無いと発表していた位だ」

「よくてワイヤーアクションでの撮影くらいとかだもんね。自分の意思じゃ動けないけど」

「攻略法も見つけられたし、油断せず行くか」

「「「「おぉ!」」」」


ワイヤーロードでポイズンタラテクトの進行方向を定めて、シズクの挑発からシールドバッシュで気絶を狙い叩くという攻略法を編み出してダメージを最小限に抑え進む。


「結構、宝石が集まってきましたね」


均等分配によって誤差はあるが高品質の鉄鉱石に加え各種宝石が集まってきた。

モンスター素材も結構集まっている。


「そろそろ、目的達成できそうだし。引き返すか?」

「上への道って来た時の道だけなのかな?」

「それは無いわ。上に行く道と下に行く道は2つ以上あるの。だけど下層のここだと最低数である2つしかなさそうね。このまま闇雲に進むより戻ったほうが早く帰れるわ。リーダーはどうする?」

「いや、安全な帰り道で行こう」

「魔力も心もとない」


時折、休憩を挟まないと常時ライトボールの維持もままならない。


「じゃ、戻ろう!」


ガッキーが右手を元気よく振り上げる。


ガコンッ


壁付近に近かった突起物が上に押し込まれた。


「「「「「えっ?」」」」」


一瞬の出来事であった。


ザァアアアアアアアア


「嘘でしょ!」

「こんな所に罠なんて!」

「水責め!」


俺達が来た道から大量の水が押し寄せてきた。


ガポガポガポガポ


俺達は一瞬のうちに飲み込まれ水の流れ落ちる場所へと押し流される。


バシュゥンバシュゥン


道中にいたポイズンタラテクトが水に飲み込まれ死んでいく。


≪アオイのレベルが30になりました≫

≪SPが1増えます≫


こんな時にレベルアップした。というより俺達は戦闘してもいないがレベルアップを果たした。

一応、この水を発動させたガッキーの攻撃という事でPT全体に経験値でも入っている様だ。


ピピンッ


新たなアイコンが視界に映った。


【酸欠。30秒に総体力の5%ダメージ】


やはり、こういう事になったか!



ザアアアアアアアア


水は通路途中にある穴に吸い込まれていき、俺たちも穴の中へと落ちていく。


フッ


イロハのライトボールが消えて辺りが暗闇になる。


ゴッ


背中に硬い何かが衝突してきた。


「ゴバゴボゴボ」


鉄装備を装着していて重い筈の2人が先行して流されていた俺に垂直落下中に追いつき背中にぶつかって来たようだ。


「ゴボゴボゴボ」


何を言っているのか分からないが全員の体力が半分を切ってしまった。


キラッ


真下から光が見え始めた。


「ゴボゴバゴボゴボ(ワイヤーネット!)」


ガガガガガガガガガガッ



ドスドスドスッ


縦横無尽に張り巡らせたワイヤーの網に全員が乗っかる形で引っかかった。

網目から水だけが通り過ぎていく。


ザバアアアアアア


水はあっという間に通り過ぎえて空気の吸える空間へと変わっていく。


「ぷはっ!みんな、大丈夫か!?」

「私は大丈夫。アナタ達は?」

「大丈夫です」

「体力が半分以下だよ」

「怖かった」

「ライトボールいけるか?」

「ちょっと待って。ングングッ。少しの間なら大丈夫」


カッ


光が広がり俺達を映し出す。


下からは仄かな明かりが差し込んでいるがよく見えない。


「ライトボールを下に落とせるか?」

「大丈夫」


ポワポワポワ


光の玉が下へと続く穴を通り空間の一部を光で満たす。


「遠視」


視界をズラして下の様子を見る。


「これは」


光の届かない程の広大な空間が目の前に広がる。


「どんな感じですか」

「落下したら落下死が間違いなく付いてくる広大な空間だ。だが、凄いな。至る所に採掘ポイントがある。宝石系や鉱石系もだ」

「えっ!?」


ギシギシ


ガッキーが喜びで体を揺らしワイヤーネット全体が軋む。


「ちょっ、揺らさないで!」

「ゴメン」

「悪い知らせだ。大きなモンスターがここの主だな」

「ゴーレム以上って事かしら?」

「それの数十倍もデカイ。恐らくサードクラスの俺達じゃ倒せないな」

「それって」


バチンッ!



近くで何かが弾けた音が響いた。


「留め具が外れた!」

「全員を支えるなんて無茶だったか!」


バチンバチンバチンっ


ワイヤーネットの留め具が次々に外れていく。


「イロハ、魔力は保つか?」

「1分も保たない」

「なら、全員覚悟を決めろ!」


フッ


ガントレットをインベントリに外しワイヤーネット毎消失させる。


フワッ


ちょっとした浮遊感のあとに落下が始まる。


「きゃあああああ!」

「うわああああああ」


重いガッキー達が先に落下が始まる。


「引き寄せ!」


右2本のワイヤーで4人を絡め取る。


「届け!」


左1本を天井近くにペンディラムを食い込ませる。


グイッ


「「きゃあああああ/わあああああああ」」


俺達は振り子の原理に従う。


「ハッ!」


左2本目を別のポイントに発射、その間に1本目を回収。


それを数度繰り返して薄らと見えていた岩棚へと全員を下ろすことに成功する。


シュルルルルルルッ


ズダンッ


一番高いところから降りた俺には落下ダメージが追加で入ってくる。


「ギリギリっで耐えたな」

「中級体力回復ポーション」

「ありがとうな」


2割程回復してなんとか持ち直す。


≪糸使いのレベルが30になりました≫

≪スキル:アンカーが会得されました≫


「ここは・・」


フッ


ガッキーが何か言おうとしてライトボールが消えた。


「魔力切れ。回復待ち」


パチパチパチ


松明を使い、俺達周辺くらいの光量で体力・魔力の回復待ちとした。


「さっきので耐久値がガッツリ減ったな」

「私達も壁とかにぶつかって耐久値が減りました」

「ゴメン」

「アレは不可抗力だろう」

「気にしないで」

「こういう事もある」


ガッキーが本気で落ち込み初めたから俺達はフォローする。


「それにしてもこの空間はなにかしらね。アレは幻想的だけど」

「うん」


眼下に広がるのは広大な空間、そこかしこには採掘ポイントがたくさん有る。

採掘ポイントの光で幻想的な空間が出来上がっているのも魅力を放っている。


「鑑定失敗。初めてだわ」


ミモザがボス級のモンスターに鑑定を掛けても分からなかったようだ。


「名前だけ・・・憤怒のインテリジェンスタートル」

「憤怒の知能を持つ亀って事か?」

「AI搭載のモンスターって事だとしても聞いた事無いわ」

「つまり、戦いの中で奴も考えながら戦うモンスターという事になるが」

「風の噂で聞いた事あるんだが、このゲームには隠しステージがあると」

「・・・あれって噂だけで存在していないんじゃ」

「あんな方法で入ってくるなら誰も分からないだろ。落下死してそこが隠しステージなんてな」

「たしかにそうね・・・アオイさんのワイヤーで助かったのだし」

「浮遊の魔法がある噂なら聞いたコトある・・・」

「恐らく三段階目の部類だろう・・・もしくは二次職のスキルじゃないか?」


三段階目とは、スキルには三つの段階が存在で分けられている。段階を踏めば踏むほど消費魔力、威力等が変動する。


一段階目は比較的に取得しやすく消費SPも少ない。

二段階目は一段階目の特定スキルのレベルがMAXになったら取得出来る。SP消費も多い。

そして三段階目は二段階目の特定スキルがレベルMAXになったら取得できる。SP消費が最も多い。


「確かに二次職実装の話も出ているらしいわね」

「ありえますね」

「この状況をどうするの?」

「俺のワイヤーで降りるのは自殺行為だ。アレに殺されかねん」

「なら」


ボワッ


「この道を行くかだ」


俺達が座っている棚の壁側にはポッカリと穴が空いている。


「ここまで運んできたのはコレが見えたからなんだ」

「進むしかなさそうね」

「分かりました」

「最下層のモンスターは何が出てくるのかな」

「命を大事に」


回復が終わり俺達はこの空間より脱出するために道の領域へと足を踏み込む。


「む!?」


ライトボールの光で俺達進んでいた所、奇妙な物を発見した。


行き止まりのソコには明らかに人工物である円になって組まれている石の遺跡だ。


「これは・・・」

「コレに似た物を上層で見たわ?」

「なにか違いでもあるのか?」

「アレ・・・中心に宝石なんて嵌っていたかしら?」

「コレか・・・?」

「ちょっ、不用意に触らないで」


カチッ


宝石がスイッチ音を発した。


パアアアアアア


宝石を中心に光を放つ線が四方に広がっていく。


「コレは」

「魔法陣みたいね」

「2人とも、悠長にしていないでください!」

「早く出てきて!」


フッ


俺とミモザが陣から出ようとしたが視界が一瞬暗転して次の瞬間にはガッキー、シズク、イロハの姿がなくなっていた。


「コレは・・・」

「そうか、転移魔法陣。アッチからコッチへの転移装置なんだわ」


ミモザが周囲を見渡してそういう。


「ここは上層のあの場所よ」

「そういう事か」


ピピンッ


メールが飛んできた。


どうやらシズクが慌てて送ってきたようだ。


-------------------------------------------------------------


from:シズク

to:アオイ


件名:どこに行っちゃたんですか!?

内容:2人とも消えちゃったですけど、何処へ行っちゃんたんですか!!

   私達はあの場から動けなくなりましたけど!

-------------------------------------------------------------


「返信しないとな」


俺はミモザの憶測を混ぜて3人にも転移して貰うことにした。


シュンンシュンシュンッ


俺達立っていた石の遺跡が光を放つと3人が転送されてきた。


「急に居なくならないでください」

「スマン、スマン」

「ここって何処?」

「さっき話していた上層の遺跡よ。転移魔法陣になっていたのよ」

「誰もわからない訳だな」

「この事はどうします?」

「俺達が何を言っても笑われるだけになるだろ?あの空間にたどり着けなければ証拠にならないんだからな。浮遊の魔法を使え始めるまでは黙っておくか」

「そうね」

「分かりました」

「じゃ、帰るか」

「ここって上層の上ですか?」

「えぇ。鑑定にもそう書いてあるわ」

「そういえば、鑑定で場所とか分かるのか?」

「フィールド全体とかなら大体鑑定で分かるわ」

「早く鑑定にたどり着けたいな」

「注視のレベルは?」

「35」

「もう少しじゃない」

「やはり、2段階目はレベル上限40までか?」

「えぇ」

「そうか」

「帰りましょうか」


俺達は帰路に着く。


「そういえば上層の上はどんなモンスターが出てくるんだ?」

「アイツよ」


グォオオオオオオオ


ドスドスドスッ


クマ吉と同じ背丈を誇る筋骨隆々の鬼が迫ってきた。


「オーガ。ワーウルフより筋力が強いモブね」


「ワーヤーネット!」


ガッ

ブチブチブチブチ


「耐久値が落ちてる分、防げないか!」

「防御は任せてください!」


ガィイイイン

ズサァアアアア


「膂力が強いから気をつけて!」

「ハァアアア!大地斬!!」


グォオオオ


「離れて!ファイアーボール」


ボボォン


バフッ


爆風が俺達の所まで及ぶ。


グォオオオオ

ドスドスドス


「糸防御術二式、糸拘束術二式」


ガッッ

グルン

ドォンッ


シズクに攻撃する瞬間を狙って防御術で逸らしながら足元を縫い付けて転倒させる



「「ハァアアア!」」


グォオオ


バシュゥウ


「結構強い筈なんだけどね」

「アオイさんのスキルが強すぎなんですよ」

「サポートが凄いからね」

「何気に魔法を放つな」

「たまには役に立ちたい。だから抑えて放った」


イロハが頬を膨らませて抗議してくる。


「さ、帰るわよ」


幾度かのオーガと戦い上層の下を目指し進む。

採掘ポイントがあれば採掘して鉄鉱石を手に入れる。


「石炭?」

「何に使うの?」

「コレは私達鍛冶師が使うものね。木炭より火力がでるから良い物が作れるのよ」

「へぇ」

「じゃ、後で渡します」

「いいのかしら?他の鍛冶師に売れば高く売れるわよ?」

「耐久値を戻してくれるお礼です」

「うんうん」

「ありがとう」


ギャギャギャッ


「いつの間に下の道を歩いていたんだ?」


オーガの出現がなくなったと思ったらホブゴブリンが出てきた為、此処が上層の下だと分かった。


「上層同士の場合だと緩やかな上り坂、下り坂なのよ。プレイヤーの殆どが上の道に上がっているなんて感覚がないわ」

「なるほど・・・下手したら上層に逆戻りする可能性があるのか」

「そうね。私が鑑定で見ててあげるわ」

「頼んだ」


カァアアア


「ようやく出入り口に到着ですか」

「装備がボロボロだよ」


ガッキーとシズクの装備の幾つか破損していてギリギリの戦いを強いられてきた。


「2人供、よく頑張ってくれた。後は俺に任せろ」


シュンッ


両腕に鉱山都市で手に入れた武器を装着する。


「アオイさん?」

「行くぞ」


・・・


・・・・・・


・・・・・・・・・


「魔力強化一段階、斬糸!」


ブブゥウン

ズシャァアアア


遠く離れたエンカウントする動いていないロックゴーレムに斬糸が襲い掛かる。


ドシュゥウウウ


一瞬にして体力を吹き飛ばし塵へと変える。


「ウソッ!」

「一撃って!」


後ろで見ていたガッキーとシズクが信じられないと声を上げる。


「ドンドン行くぞ」


エンカウントしそうなロックゴーレムを一撃で吹き飛ばしながら進む。


バキィン


耐久値が0になり全損した装備が外れ地面に落ち粒子へと姿を変える。


「アオイさん、なんなんですか?」

「魔力強化版、斬糸だ」

「ボク達でも十撃くらい入れないと倒せないよ?」

「装備を犠牲にする代わりに瞬間的に物理攻撃力を跳ね上げているんだ。ざっと計算して1314だ」

「センサンビャク!?」

「四桁!?」

「トッププレイヤーですら四桁を超えたなんて聞いた事ないんですよ!」

「そうらしいな。糸使いのスキルを十全に使えばこういう事が可能なんだ。デメリットは装備の完全破壊、行く時に出さなかったのはそういうことだ」

「ハハハッ」

「恐ろしいね」

「ん」


俺の一方的な攻撃にさらされてロックゴーレムは成すすべも無く消滅し経験値へと変えていった。



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【攻撃が】糸使い様に関する考察【見えん】その8


001:ルールは以下の通り

   ・次スレは>>950を踏んだ人が立てる事

   ・荒らしに触らない、NG推奨

   ・荒らしが自作自演する場合があるので、触ってる人もNG推奨



325:おい、鉱山都市周辺で例の糸使い様が暴れだしたぞ!

326:とりあえず、kwsk

327:ロックゴーレムが遠距離攻撃一発で倒された。

358:詳しくお願いします

359:え?エリアボスの?

360:359>鉱山都市周辺のな!よく読もうぜ!!

361:360>すまん

362:で、一撃必殺のスキルなんかないだろ?

363:いや、待機状態のロックゴーレムを離れたところから光る一閃で一刀両断してロックゴーレムの体力をゼロにしたんだよ。

364:光る一閃ってなんだよw

365:そう、表現するしかない程だ!また、1体潰したぞ。

366:リアルタイム実況か?

367:あぁ。俺達は離れてみてるけれど、アレは何なんだよ。苦労して1体ずつ相手しているのに一撃っておかしいだろ

368:ちょっと見てくる。間に合うかな?

369:あのペースじゃ、間に合わないだろう。もう見えなくなっちまった・・・

370:つか、一撃で倒せるプレイヤーっているの?

371:トッププレイヤーでもスキルを使った所で倒せるかどうかの話じゃない?

372:ロックゴーレムの物理防御力は大体250前後でスキル発動時のサードプレイヤーでもギリギリ削れる程度と検証班が算出した。トッププレイヤーの中でも高物理攻撃力を持っていても今の状態じゃ一撃じゃ無理だと見解だよ。

373:じゃぁ、あのスキルが原因か?光っていたし

374:あ、斬属性の噂!

375:アレか!出処不明の斬属性で盛り上がった奴。アレじゃね

376:つまり、アレが斬属性・・・確かに硬い筈のロックゴーレムを一刀両断・・

377:納得いくが、一撃で倒せるものなのか?

378:それこそ、このゲームの醍醐味でしょ!

379:未知なるシステムの発見!

380:つまり一撃死たらしめるダメージ補正が発動しているって事か・・・

381:いままで上がっている議題の一つだよな

382:結局、分からずじまいだしな

383:新規プレイヤーの中で糸使いの強さに憧れて何名かなった奴居たよな?

384:直ぐにリメイクしたらしいぜ。なんでも糸使いの弱さに絶望を感じたらしい

385:ベータテスターと同じ道か・・・

386:糸使い様はどうやってあの強さを手に入れているんだって事になる。

387:誰か、話しかけたか?

388:無理無理、あの目力に怖気づいたぞ

389:俺も

390:実は私も

391:話しかけづらいからなぁ

392:フレンド経由はどうだ?

393:聞いた事あるけど、本人に聞くべきだって答えられた

394:俺も濁されたな

395:周りの連中は何か知っているようだが、答えてくれないんだよな

396:流石、ミカとユーキのフレンドでもあるな

397:最近エンデバーと接触したぞ?

398:あ、あのクエスト糸使い様が出した奴なのか

399:これで3人も知り合いとなったか

400:ミカは初心者にやさしいから誰でも仲良くなれるけどあとの連中は難しいよな

401:そうだよな

402:と言っている内に鉱山都市に到着しているのであった・・・

403:チャンチャン


----------------------------------------------------------------


「「「「「お疲れ様」」」」」


鉱山都市の喫茶店に集まり、今回の戦利品について話し合うこととなった。

基本的には均等分配だったが不要や必要なアイテムもある。

目的である高品質な鉄鉱石や宝石類以外の物について話し合う訳だ。

基本的なのがモンスター素材。

・オーガの耳

・ホブゴブリンの牙

・ビックバットの翼膜

・タラテクトの糸

・麻痺牙

・猛毒牙


「「私とガッキーはロストウェポン対策としてタラテクトの糸が欲しいです」」

「俺も糸は欲しい」

「私は麻痺牙と猛毒牙ね。鏃に使えば新しい矢が作れそうね」

「翼膜。マントに使えそう」

「オーガとゴブリンはそのままでいいか。俺とガッキーとシズクで3分割。牙2種はミモザのもの、翼膜はイロハの物でいいか」


話し合いは直ぐに済んだ。


「今日は助かった」

「それはコッチも同じ気持ち。新しい発見もあったしね」

「はい。目的達成して良かったです」

「ありがとう」

「お互い様」


こうして探索PTは解散をして各々動いていった。

俺はエンデバーにコンタクトを取り目的のものを作り上げていった。

高品質の鉄鉱石に加えて各種宝石が予想以上にあったことで魔力効率のいい魔道具を仕上げられた。

ライトボールと同程度の光源となり、消費は10分の1に抑えてもらえる代物であった。

お疲れ様でした。


11話分を一気に投稿すると結構疲れますねぇ。

読み直すと誤字脱字が目立って修正が大変です。


読者の皆様、アドバイスなど有難う御座います。

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