001 この世界、“バゼラート”
さまざまな種族が共存する世界“バゼラート”において、もっとも大きな大陸“オルゼーシア”
その“オルゼーシア”の大地には、まだまだ謎に包まれた悠久の自然が多く存在した。
人々はそれらを“フィールド”と呼び、
勇敢にもその自然に立ち向かう者たちを“冒険者”と讃えた。
“冒険者”はいつしか少年少女の憧れの職業となり、
技量が足りず死んでいった若者の数は知れなかった・・・。
“オルゼーシア”に点在するそれぞれの国は少年少女が激減する状況に耐えかね、
夢見る少年少女のために冒険者養成の学園を作った。
これでこれからの若者の命は安泰だろう。
人々はそう思ったが、悠久の自然“フィールド”・・・その脅威は学園程度で解消されるものではなかったのだ。
そして、有る無しに関わらず消え逝く少年少女の命に、学園の存在意義は薄れていった・・・。
時が流れること数十年。
各地の神職者が未知なる力、“職業”を発見したときから、またも歴史は動き出す。
人々は“力”や“素早さ”といった資質で自分に合った“職業”を見極めることを始め、
数人の若者たちは、息の合う者同士で徒党を組み、“フィールド”に挑むようになった。
そしてそれは功を奏し、神職者はその若者たちを一心同体・・・PTとして讃え、
学園もその勢力を盛り返し神職者と提携、“職業”の専門授業、PT結成を奨励し、“フィールド”で命潰える若者の数は激減した。
そしてまた、“冒険者”は日の目を見る憧れの職業として返り咲く。
今、LVと職業によって人々が存在意義を示すこの世界“バゼラート”で、また新たな冒険者の卵たちが学園の門をくぐる・・・。