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大魔王の器の少女。三〇〇年後の世界で無双する  作者: 有原優


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第四十三話 ドラゴン


 そして、その数か月後。魔王メドリアを倒しにレーテル砂漠に向かう。

 今回はレアネスさんも一緒だ。

 私を含めて特S級が二人も参戦する。もう、総力戦だ。


 ここですべての決着をつける。そんな態度だ。


 魔王メドリアは多数の人間を殺してきた。

 領土を府やオスと、人間と小競り合いを続けてきた。

人間側の抵抗するも、段々と進行されて行き、そして最終的に領土が少なくなっていった。

つまり領土の取り合いだ。

人間側は10年前に領土を取り返しに反撃に向かった。

恐らく、ラベルとレイラもその余波を受けたのだろう。


しかし、少し領土は広げられたが、最終的にメドリアが出てきて、半壊。結局領土拡大の代わりに当時の人口の1割が死に至ったのだ。


そな敵と戦いに行く。

恐怖はあまりない。


これで世界が幾分かよくなる。そう思うとわくわくが止まらない。


 レーテル砂漠。そこにはたくさんの魔物がいた。

 元々レーテル砂漠は、魔物が多く、そのせいで砂漠となったと言われている。

 

 行く手に沢山の魔物が立ちふさがる。

 なんだか、あの時を思い出すな。あの時も並み居る魔物を倒すのに苦労した。

 でも、今回は沢山いる。そう、見方が。

 あの日みたいに、寝床に困ることも無いし、敵の多さに苦労することはない。


「今日はここまで」


 先頭に立つレアネスさんがそう言った。今日は一旦休憩だ。

 日ももう暮れかけている。

 しかし、魔物が多すぎて中々進めなかった。


 魔物よけの香水をかけ、見張りを置き、眠りにつく。

 とはいえ、見張りは三時間交代だ。

それぞれに眠る時間を作るためだ。


 しかし、私は幸いなことに、見張りが免除された。

 まあ、理由は分かる。私の体力をあまり減らしたくないからだろう。

 まあ、戦況がきっぱくしてきたら、私も駆り出されるだろうけど。

 だが、幸い一日目はそこそこの眠りにつくことが出来た。


 なぜ、そこそこかというと、単に寝心地が悪いからだ。

 柔らかい布団で寝たいものだ。

 そして二日目。私たちは少しづつ進んでいく。


「ねえ、あと何日でつけるかな?」

「目測ではあと五日と言ったところですね」

「それまで布団で眠れないのきついな。しかも帰りもでしょ? ああ、帰りたい」

「お前が帰ってどうするんだよ。お前抜きじゃ、きっと帰れないぞ」

「うるさい。分かってるよ」


 そう、私はほざいた。

 勿論わかっている。

 だが、魔王討伐までこの緊張感でずっといなきゃならないのか、という気持ちがあるだけだ。


「全隊とまれ」


 前方を進むレアネスさんがそう言った。

 また魔物なのだろうか。


「ドラゴンだ。しかも巨大な、な」


 ドラゴンか。しかもこの前のコモドドラゴンとか言う生易しいドラゴンではなく、しっかりとした巨大なドラゴン。

 本来ドラゴンというのは、強く恐ろしい相手だ。

 生半端な戦力で勝てる相手ではない。


「レアネスさん」


 私は彼の横に立つ。


「ああ」

「俺もだ」


 ディアスも横に立った。


「行くぞ」


 レアネスさんのその言葉で私たちは一気に駆け出していく。

 そして、後ろから魔法弾が飛びこんでくる。

 剣がドラゴンの体にぶつかる。

 っ硬い。これは、中々切り込めない。

 となれば、


「ファイヤーボール」


 炎球をゼロ距離で放つ。祖いてその上から剣で斬り込む。しかも炎を纏った。

 この周りには魔素が沢山ある。それら全部を力として出す。


 「りょお」


 上から爪で叩き落された。

 コモドドラゴンとは比べ物にならない力、速さ、そして耐久力だ。

 これは、どう、攻撃を仕掛ければいいのか。


 やはり素直に真っ直ぐ攻撃しても、ダメージなどいつまでたっても与えられない。となれば、一撃で皮膚を破るような攻撃をしなければならない。

 だが、一見したところ、魔素の動きを感じる。

 これは、全方向を当時に守れないんじゃない?


「みんな。こいつは攻撃されたときにその部位を守ってる、だがから、全方位同時攻撃で仕留めよう」

「そうだなあ。魔法攻撃を分散させて与えよう」


 とはいう物の、そうしても硬いのは変わらない。

 確実に減りはするのだが、元が硬いのだ。

 そしてドラゴンに攻撃が加えられている。

 だけどこれは……

 ダメージがまともに入っていない。

 そうか、こいつは賢い。こいつは自分にとって取るに足らないっ攻撃には魔素をほとんど使っていない。

 そしたら、本当に受けるべき攻撃に全神経を使えるから。


「やるねえ」


 私はこいつに対してうまく立ち回らなければ。

 となれば、私がやるしかない。

 今この場で本格的にダメージを与えられそうなのは、私とミハイムとオルフィ、剣士では私と、ディアスとレアネスさんあたりか。


「オルフィとミハイムは背後に回って魔法を放射して、ソシエディアスは湯葉差に攻撃。私とレアネスさんは前の爪を攻撃。そしてそのほかの魔導士は、全員で力を合わせて左翼を攻撃して」

「おいおい、指揮官は俺だぞ」


 そう、不平を言うレアネスさん。

 だけど、その顔は本気で私に対して怒ってるわけではなさそうだ。

 そして私はまず手始めに顔に向けて魔法を放つ。


「今よ!!」


 そして爪に攻撃を加える。

 周りの味方も全員動き出した。

 全員で総攻撃だ。ドラゴンの魔素が動く。どうやら右翼を捨てたようだ。そしてドラゴンの翼が破壊された。


「よし!」


 私はそう、言った。だが、次の瞬間腕で叩き落された。


「ああ、そう言う事ね」


 油断した。攻撃は終わってないのだから。

 翼はしょせん攻撃に関与しない部位。そこをもぎ取っても攻撃力はそこまで変わらないのだから。


「大丈夫か?」


 レアネスさんが訊く。


「私は大丈夫です」


 そう答えると、そうかと言ってレアネスさんは元の立ち位置に戻る。


 だが、これで、いざという時の避難経路はつぶした。

 後はこれを再びやっていくだけだ。だが、これで、ドラゴンは魔素を集中しやすくなった。とはいえ、流石に腕、足、頭は守ってくるだろう。


「次」


 レアネスさんがそう言うと、再び総攻撃が幕を開ける。

 そうして左翼が失われたとき、ドラゴンの攻撃が激しくなった。

 当然のことだ。何しろ、部位を二つも奪われて黙っている魔物もいないだろう。


「つぅ」


 その素早い攻撃を置けられなく、爪で叩き落された。

 そして、倒れ込む私に対して、炎を吐いてくるドラゴン。

 これは……避けられない。


 炎を甘んじて受ける私。熱い。

 だけど、私はまだ戦える。

 早く立ち位置に戻らないと、他のみんなが危ない。


「え、嘘」


 もう一発炎が飛んでくる。でも、


「ウォータースプラッシュ!!」


 これは受けられる。

 そして再び私は立ちあがる、そのままふたたびドラゴンの前に立つ。


 こうなれば先に翼をもぎ取ったのは正解だった。

 何しろ、空を飛びながら炎を吐かれまくられてはどうしようもない。

 だが、それも、地面にとどまったまま炎を吐きまくってるのは驚異的だ。


 こういったドラゴンは内部構造的に魔力をほとんど使わないで炎を吐くことが出来る。エネルギー切れに期待はできなさそうだ。


 となれば、早期決着しかない。


 だけど、炎が多すぎて気軽に近づけば、軽くひねられてしまう。となれば、


「レアネスさん。魔法部隊を後ろに下げて、炎を相殺しましょう。そしてその隙に剣士で一気に攻撃をしましょう」

「確かにそうしたい。だが、あれを完全にいなしきれるとは言えない。だろ?」

「なら、私も魔法をいなす側に回――」

「それはだめだ。……剣士側の戦力が足りなくなる」

「それは……」


 私が魔法を使うか、前衛として戦うかという問題もある。


「なら私が両方やります」

「……君なら……可能か」

「はい」


 そして私は空中に魔法の球を複数個浮かび上がらせる。


「みんな聞け、魔法部隊はドラゴンの炎を相殺する事のみに意識を向けろ。その隙に前衛が一気に攻撃する」


 その指示に従い、みんな魔法を繰り出していく。

 その間に私は走り出す。そして意識を一旦後ろに向け、ディアスに向かってくる炎を私の魔法で相殺する。

 そして私の前にも炎は飛んでくるが、その炎は魔法によって操作つさっれた。

 いよいよだ。私は一気に速度を上げ、ドラゴンのお腹目掛けて一気に斬り込んだ。


 他のみんな――ディアスやレアネスさんなど――も同様にお腹に斬り込んだ。


 ドラゴンはおなかに魔素を集中させていく。だが、その間に炎は止まった。

 私は最後に残していた魔法弾を顔目掛けて発射する。保管の魔導士たちも同様に発射した。その弾たちは一気に頭を撃墜する。


 流石に吹き飛んだりはしなかった。だけど、ドラゴンの体は後ろに倒れていく。

 Sドラゴンの魔素も分散していく。

 私たちはそのお腹を切り裂いた。


「はあはあ」


 中々強いドラゴンだった。もしこれが数人だけのパーティで当たっていたらどうなっていただろう。

 恐らく全滅していただろう。


 逃げるのにも、ここまでの強大なドラゴン相手に逃げるすべなどないのだから。

 こういったドラゴンがいるから、きっと魔王はここを拠点と決めたのだろう。

 中々大変な道中だ。しかもこんなところにドラゴンが出たという事は、この先にさらに強大な魔物が出るという可能性も否めない。


 はあ、でも、この世界を平和に導くためなら決して痛くはない。

 まあでも、まだ平和を呼ぶにはさらなる困難があるんだけどね。

 近国にいる反逆者ラヌアス。


 そして、ラーマド大陸を完全に支配しているオルナドール。

 そして、近年侵攻体制を整えているハールド王国などなどだ。

 こうして考えると、大変な道筋だなあと思う。

 ただ、それはのちの話だ、今はその国たちはこの国に対して何も影響を及ぼしていない。


 今は魔王に集中しなければいけない。

 そしてしばらく歩き続けると、その先にはたくさんのスコーピオンが現れた。

 それらが一気に尻尾から液体をものすごいスピードで放ってくる。

 頬に当たった。私は急いでそれをぬぐう。


「え?」


 肌がかぶれている。段々痛みを感じる。

 これは毒?

 早く蹴毒しなきゃ。

 私は軽い解毒魔法をかけ、毒を消す。


「みんな、これには触れないで、毒よ」


 そしてそう叫んだ。だが、見たところかなりの人が毒を受けてしまっている様子だ。

 それはレアネスさんを含めてだ。

 そうこうしてる間に再び毒を放ってきた。二発目をレアネスさんに当てさせるわけには行かない。私は土を竜輝させ、その攻撃を防いだ。

 その間にオルフィたちがみんなの体力を回復させに行く。


「ありがとう」


 レアネスさんがお礼を言い、「土壁を下げてくれ」と言った。


「大丈夫なの?」

「ああ、次は当たらない」


 そう言ったレアネスさんは私が土壁を下げたタイミングで一気に駆け出して、スコーピオンを一気に10体倒した。


「流石」


私は感心した。

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