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大魔王の器の少女。三〇〇年後の世界で無双する  作者: 有原優


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第三十四話 ハルステウラ

「こんにちは、右腕さん」


 私は彼に呼びかける。

 あくまで、いつでも戦闘が出来るように、臨戦態勢で。


「ここまで来たか。だが、ここでお前は魔王様に代わり俺に滅ぼされる運命だ」


 ハルステウラ。姿を見ると、金髪で、筋肉ムキムキだ。

 そして上裸だ。


「しかも一人ではないか。俺をなめてるんじゃねえよ」


 そして圧倒的な魔力が周りを包む。これで、右腕か。恐ろしい力だ。


「私だって、負けるつもりでここに立ってはいない」


 私はハルステウラを倒すために、ここに立っている。


「行くよ」


 私は剣をしっかりと握って向かって行く。


 ハルステウラの手からたくさんの魔法弾が出てくる。

 ものすごい量だ。


 私は剣でそれらを捌いていく。


「集中の差だ」


 私は途端にお腹のあたりに衝撃を受ける。

 拳を受けた。

 おそらく、魔法弾で注意を引いて、第三の矢として拳で私の腹をえぐったのだろう。


 動きが素早い、そう私は感じた。

 何しろ、私の意識の範囲外で向かってきてたのだから。


「強いわね」


 私はそう呟く。


「この程度でか? 援軍を読んだ方が良いだろう。暫し待ってやろう」

「なめないでよ」


 手から巨大な炎を生み出す。


「喰らえええええ」

「ちんけな技だ」


 その炎は手で弾かれ、壁に当たって消滅した。


「なるほどね。手を抜いてたら勝てないわけだ」

「手を抜いていたのか?」

「ええ」


 とはいえ、闇の力を行使するわけには行かない。

 魔力が漏れるからだ。

 手を抜いているとは言ったものの、全力は到底出せない。



 さて、中々に骨のある勝負が出来そうだ。


 また単直に攻めに出るのはまた同じ方法でやられる。

 あの魔法弾。威力もスピードも恐ろしく速い、

 生半端に向かったらまたやられる。

 となれば、私も魔法弾を出せばいい。


「打ち合いと行こうじゃないの」


 私の手からなん十発もの炎弾が生まれる。

 そうだ。何も私だけで戦わなければいけないわけでは無い。

 私はただ、時間稼ぎをすればいいだけなのだ。


「ふん」


 ハルステウラも魔法弾を生み出す。しかも闇だ。


 ……ずるいな。

 私もそれが使えれば、勝てるのに。

 弾はぶつかり合い、そしてお互いに消滅していく。


 今だ!!


 私は魔法弾を撃つのをやめ、ハルステウラの背後に向かう。


「む、読めて居るぞ」


 背後を向き直すハルステウラ。勿論そんなことは分かっている。

 だけど、今度は魔法弾の邪魔なんてない。

 私は背後をつくと同時に接近した。魔法弾を撃てるほどの距離はない。


「肉弾戦にさせてもらいます」


 ハルステウラが絡め手なら私は肉弾戦で勝負だ。

 剣を一直線に向ける。

 剣に魔素を込め、一気に振るう。


 ハルステウラはそれを自身の爪で防ぐ。

 これは、距離を取りたそうな表情をしてるわね。

 やっぱりこいつは、肉弾戦に強くない。

 スピードはあるけど、力はそこまでだ。


 このまま押し切る。


「はあああああ」


 剣で連続攻撃を仕掛ける。恐らくハルステウラは受けで精一杯だ。


「このまま砕けろ。ハルステウラ」


 剣でハルステウラの爪を降り、その勢いでその腹を突き刺した。


「やった……?」


 その瞬間、周りに闇が生じる。

 この大量の闇の魔素。ハルステウラを倒してから濃くなった。


「っ」


 背後から魔法弾が飛んできた。

 倒したはずなのになんで?


「体はしょせん入れ物だ。俺の本体はこの魔素だからな」


 まさかこれは、

 魔王の右腕なる物、魔族だと思ってた。

 だけど、こいつは魔族ではない。単なる魔物だ。

 所謂魔素の塊。それが強靭な肉体に宿っていたというだけだ。


「分かったよ。第二ラウンドってことね」


 しかし、実態がない敵をどう倒せばいいのだろうか。確か授業で聞いたことがる。 こういう敵を倒すには光魔法で魔素を蹴散らすのがいいと。

 でも、私には光魔法が一切使えなかった。

 無理もない。大魔王の器なのだ。光魔法が使えた方がおかしい話だろう。


 ならどうするか。

 私には周りの魔素を取り込むのが得意という特技がある。

 となったら、中での勝負だ。逃がしはしない。

 先にどちらが折れるか勝負と行こうじゃない。


「全部私の中に入れええ」


 私は空気中の魔素を取り込む。


「ぬう、俺の魔力の半分を吸い取られたか」

「はあはあ」


 思ったよりも負荷が大きい。今にも倒れそうだ。

 でも、私はこいつを自由にさせてはいけない。


「第三ラウンドね、これが」


 この半身を体の中で除去する。

 それが私の今の勝ち筋だ。


「体の中に毒を抱えながら俺に勝てるとでも思っているのか?」


 私の体に魔法弾がぶつけられる。今の私じゃあ、対抗できない。でも!!


「確かに、でも、今のあなたも半身を奪われまともには戦えないでしょ? なら、やっぱり私の勝ちよ」


 そして私は体の中のハルステウラを除去するために全力を込める。その間に私がこいつの攻撃を耐えきったら勝ちだ。

 だが、如何せん攻撃が激しい。このままでは私の体力が先に尽きてしまう。やっぱり無茶だったのか。


「リスリィ!!」


 扉が開かれる。そして、ディアスが来た。


「まさかこれがハルステウラか?」

「ええ、私が今食い止めてるけど、いつ限界が来るかは分かんない。だからこいつを頼んだ」

「よくわからないが、とりあえず!」


 そして、ディアスは斬りかかる。だが、それは空を切るだけだった。


「やっぱり当たらないか」

「私に……任せてください」

「僕に、任せろ」


 そして二人が光魔法を放つ。


「そんなもので、この闇が晴れると思うな」


 魔法弾が、二人を襲う。だが、前に出たディアスがそれを防いだ。

 やっぱりやるね、二人とも。

 私は私の戦いをしないと。

 この闇を抑え込まなければ。


「くたばれええええ」


 その瞬間光がハルステウラを完全に滅ぼした。


「うわあああああああ」


 その瞬間私の体に痛みが襲い掛かる。


「甘いんだよね。君たちが俺を完全に滅ぼしたことによって、この体を乗っ取ることが出来た」


 そう、ハルステウラが言った。


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