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大魔王の器の少女。三〇〇年後の世界で無双する  作者: 有原優


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第二十五話 洞窟のボス

 そして翌日。早速洞窟探索をしようかと思ったが。


「ねえ、二人とも」


 倒れていた。二人とも風邪をひいていた。

 きっと私の風邪が移ったのだろう。


「リスリィ、本当にすまねえ」

「ごめん……なさい」

「まあ。私が最初に風邪になったから仕方ないけど」


 そう言って私はオルフィの頭を撫でる。


「俺は?」

「別にいいじゃん」

「俺にだけ厳しいな!!」

「だって、ディアスだし」


 それに、最初オルフィの扱いの方が、私より上だったのを忘れてないからね。


 そして二人の看病をした後、洞窟の中に入る。

 本当なら三人で行くのが良いのかもしれないが、私には胸騒ぎがするのだ。


 ちなみに二人の周りにバリアを張って置いた。そこまでの耐久力はないが、もし敵を感知した、すぐに私の元へと知らされるという仕組みだ。

 まあ、流石に今度は大丈夫だと思うけど。

 いや、フラグとかじゃなくてさ。


 さて、胸騒ぎとはこれだ。

 洞窟の最奥。そこにボス級の魔物がいるかもしれないという事だ。それこそ、ミノタウロスをはるかに超えるレベルの。


 ラベルがいなくなったから大丈夫だと思うけど、ラベルの性格的に保険の保険をかけていてもおかしくはない。

 そして、私たちが去った後、村を襲うのだ。

 そうなれば私たちが頑張った意味はほとんどなくなるし、多くの人が死ぬことになる。

 そんな結末は絶対にごめんだ。


「さて、やっぱり気が滅入るわね」


 正直もうここから出たい。

 だが、それは許されない。

 明日三人で洞窟探索したとして、その時に二人を守れるか。

 二人はすでに自身の力を過剰評価している節がある。

 確かに二人は強い。だが、それが命取りになる可能性もある。

 だからこそ、私は二人をそれ相応の戦いで自信をつけさせる一方で、実戦経験をさせていくつもりだ。

 そこに、この奥に潜む魔物は相応しくはない。


 強くなる前に死んでしまっては元も子もないのだ。


 さて、罠を警戒し、念のため、周りにバリアを張る。


 そのまま進んでいく事数分。やはりなかなか魔物が出てこない。

 これは、やはり魔物は全部昨日や一昨日の戦いで全滅したと考えていいのだろうか。


 昨日私を襲ってきた魔物は確実に洞窟の中に潜んでいた魔物と見ていいと思う。

 だが、昨日の襲撃で全員出したとは思えない。だが、すでに全員出した可能性もある。昨日で確実に仕留めたいと思うならば。

 うぅ、考えれば考えるほど分かんなくなってくる。


 ただ、再奥地に魔物がいる可能性がある事には何ら変わりはない。

 今の私の行動はきっと正しいだろう。


 そして、魔物と遭遇しないまま。最奥へとたどり着いた。

 ここに居なければ、ボス級の魔物はいないという事か。

 だが、ここで一つの可能性を思いついた。

 ここの他に分岐点があり底にも魔物が潜んでいるという可能性を。だが、そんなこと考え始めたらきりがない。

 一応ここを出た後にすべての分岐点をあら捜しし、魔物の完全な掃討を確認しなければ。


 そして、一歩踏み出してみると、そこに魔物がしっかりと存在していた。


「こいつね」


 そこにいたのは、でかいクマのような魔物だ。恐らく名前は、ブルービーストみたいな感じだった気がする。

 そこは置いといて、こいつは倒さくてはならない。

 恐らくこいつがこの洞窟のボスなのだから。

 今は闇の力を使えない。ただ、この程度の魔物を倒す程度造作もない。


「行くよ!!」


 私はそう呟き、一気に地面をけり、駆け出していき、ブルービーストめがけて拳を振るう。

 だが、あっさりと腕でその一撃は受け止められた。


「やっぱり、そう簡単には行かないか」


 そう、私は呟く。だが、少なくとも、ディアスとオルフィを連れてきた方が良かったと、後悔する気はさらさらない。

 ミノタウロス戦では二人は戦力になった。だけど、それはたまたまだ。

 それはミノタウロスがまだ雑魚の部類の魔物だったから。


 少しでも強い魔物が来てしまったら負けてしまう。


 洞窟内ではあまり派手な魔法は使えない。

 洞窟を崩したら助かるかどうかわからないのだ。

 幸いこのフロアは大きいから、大きすぎる一撃さえ来なかったら壊れはしないはずだが。


 さて、あまり使ったことがあるわけじゃないけど。


「アイスフロア」


 地面一面を氷に包み込む。

 かなり魔力の消費量が大きいが、一面銀世界にしたら使える魔法も増える。


「さあ、氷柱よ」


 そう、私が言うと、天所から大量の氷柱針が、一気にブルービーストに向かって降り注いでいく。

 それを素早い動きで避けるブルービースト。だが、その間にも私は動き出している。


 氷を避ける。その間にブルービーストに隙が生まれ、さらに動きが読みとれやすくなる。

 その一瞬をつく。

 ただでさえ地面は氷。この氷は、私が生み出した物だ。そのおかげで私の動きをそこまで遮る事なんてしていない。だが、ブルービーストは別だ。

 奴は動きが大雑把になっている。

 氷でうまく移動できないからだ。


 そんなブルービーストの体を拳で見事に打ち抜いた。

 魔素を込めた一撃。

 ここにはあまり瘴気はない。だが、直撃したら、十分な一撃になる。


「行けええええええ」


 私は叫んだ。

 だが、ブルービーストにはそこまでのダメージは加わっていないようだった。

 恐らくはその体毛で、ダメージを吸収したんだろう。

 これは厄介ね。


 とはいえ、確実にダメージは入っているだろう。現に、怯んでいる様子を見せている。となれば、追い打ちをかける。


「ロックブラスト!!」


 岩の塊を複数個一気に飛ばす。

 その岩が当たりさらに、ブルービーストは壁にめり込んでいく。


 勿論これではとどめまでは行かないという事は分かっている。でも、


 ここまでめり込ませたら完璧だ。

 私は即座に地面から氷を隆起させ、氷の壁を作り出した。

 勿論これもすぐに破られてしまうだろうが、そこは問題がない。


 その前に私が、ブルービーストの目の前にたどり着くからだ。


 ようやく氷を打ち破った魔物に対して私はゼロ距離で魔法を放つ。


「ウォータースライサー!!」


 水は本来は殺傷性の乏しい攻撃だ。

 だが、中に礫を混ぜ、高圧力の攻撃を加えたら話は変わってくる。

 水に押されて礫がブルービーストの体にどんどんと傷をつけていく。

 本来私はこの瞬間隙だらけ。だが、タイマンではブルービーストの動きを封じ込めればいい。


 そして、魔力が切れた後は、


 全力で殴ればいい。

 防御力の弱くなった獣に対して、私は全力の拳を数発撃ちつけた。


「はあはあ」


 まだ、そこまでの魔物ではない。だが、中々厳しい戦いだった。

 そもそもが連日の戦闘続き、体も万全ではなかった。

 だが、ここまでよく頑張ったよ、私。


 目の前には血を出して倒れているブルービーストがいる。

 完全勝利だ。

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