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第十話 試験開始――パーティメンバーがリスリィに厳しい

 その言葉と裏腹に、中々友達はできなかった。

 頑張ったけど、やっぱり、私は中々人に話しかけることが出来なかった。


 そして、治癒魔法論述や、魔術論述、などなどを受ける事、一週間。



 ついに試験を受ける条件である一〇単位が認定されたので、F級昇給試験に臨む

 まずはテストだった。剣の技術や、魔法のスキルなどだ。

どちらかを選ぶことが出来るが、私はどちらもできるので、念をもってどちらも受ける。

そしたらどちらかが不合格でも、片方が合格ならテストは合格になる。


「では、リスリィ。はじめ!」


 そして剣を構え、習った剣のスキルを披露する。攻撃の型と守備の型、その両方で一番最適とされる圏の動きをする。

 でも、途中でよくわからなくなった。結局、型の半分しかできなかった。練習したのに、私の記憶力はだめだめらしい。

 とりあえずその後の座学のテストも全然点が取れなかった。本当に私はだめだ。これだと次に行くことすら無理かもしれない。

 はあ、ため息をつく。本当に、ここまで物覚えが悪いなんて。


 唯一魔法だけは何とかうまくいった。

 元から使える魔力が多いし、実戦経験もあるから。

それに魔法は打つことのみなので、魔法の美しさはあまり問われなかった。


 そして次は魔物討伐だ。三人一組で、近所のコブリンの群れを倒すという任務だ。

 ゴブリンは三〇〇年前に数百という数を倒してきた。今更苦戦するわけがない。ただ、先ほどみたいに剣術で苦労する場合もある。


 少し心配だ。

 確実に私はネガティブになっているのだろう。




 まずはペアをランダムで決める。それは、この支給されたスマホからわかるみたいだ。

 とりあえず、あの眼鏡――名前がミハイム・ラスタルクと後に分かった――と一緒にならないことを祈る。

 というか、友達になりたい。だからこそ、気の合う良い人と一緒のパーティになりたい。

 さて、ペアの人が公開された。でも、名前しかわからない。どこにいるのだろうか。


「お前、あれだろ」


 そんな時。話しかけられた。今はペアの集合時間という事を考えればこの人はペアの人だろうか。


「剣の型を全然覚えていなかったやつ」


 うぅ、嫌なことを覚えられてる。まあ、事実なんだけど、そんなふうに言われるとなんとなくむかつく。


「そんなやつと一緒とか、マジクジ運悪いな」


 なんか嫌なことを言われている。


「足引っ張らないように頑張ってくれよ!」


 っそう言って肩をポンポンと叩かれる。なにこいつ、ケンカでも打ってるの?

 そう言いたくなるくらい失礼過ぎるやつだ。


 あの眼鏡と同類なの?

 あの眼鏡と同類なの?


 結局嫌な奴と一緒になるなんて、運がない。

 でも、落ち着け私、さっきの私のポンコツ具合をこいつは見てるんだ。

 ここで喧嘩になってしまったら、パーティの連携がくそになる。

 それに私もまだ、この世界のことが良く分かっていないんだし。


「分かった。頑張ります」


 そう、心にもないことを言う。

 相手を心地良くさせたほうが後々良くなるはずだ。

 そして実戦で、私の強さを見せつけてやろう。

 ただ、闇魔法を使えないのが、嫌だけど。

 実のところ、あの後試したが、やっぱり闇魔法は邪悪だ。

 使ったら異端として即座に捕まる可能性が高くなる。


 結局使えないのだ。


「で、もう一人は?」


 そう言って周りを見渡す。


「そう言えばあなたはどうやって私がチームメイトっていう事が分かったの?」

「は? そんなことも知らないのか? この機械で見るんだよ」

「でも、名前しか出てこないじゃない」

「はあ、貸してみろ」


 そう言って彼は、名前のところを押す。すると、顔写真が映った。


「ディアスっていうの?」

「ああ、ディアス・ラクセス。それが俺の名前だ」


 なるほど。まあ、それを知ってところで何という話だけど。

 そして、もう一人の顔写真を見て、周りを見渡す。三人目の名前はオルフィというらしい。


 するとすぐに見つかった。私はてぃえすに、「私が呼んで来る」と言って、オルフィの元へと駆け出す。


「君、オルフィでああってる?」


 そう訊く。するとうんという答えが返ってくる。


「私、その……よくわからなくて。それで、迷子になってました。すみません」


 そう言ってオルフィが頭を下げる。年齢は十二くらいかな。私よりも三歳くらい下か。


「いいのよ。じゃあ、ディアスのところに戻りましょうか」

「うん」


 だって、私も機械の使い方がよくわかっていなかったし、

 しかし、可愛い子だな。まだ幼げが残る顔に、青色のショートヘアーだ。このことなら、友達になれる気がする。

 少なくとも、ミアイムヤ、ディアスみたいな嫌な奴じゃなくてよかった。

 そして、ディアスのところに戻った。



「その……お待たせ……しました」


 そうディアスに向かってオルフィが頭を下げる。

 それに対して、ディアスは、「全く、心配したんだぞ」と言った。


 こいつ、私の時と反応違うくないか?

 もしかして、ロリコンか? ロリコンなの?


 とりあえず、私の反応と違うのがムカつくから、試験中に少し仕返ししてやろうかなと思った。

 ここでするのもいいけど、周りに人も多いし、喧嘩になりたくない。

 ばれないように仕返ししたい。

 そしてメンバーが揃ったところで、少しだけ互いについて話し合う。


「俺は、主に剣が得意だ。自身を魔力で強化して、戦うスタイルだな。だから、前衛は任せてくれ。それで君は?」


 そう言い張るディアス。

 タイプ的には私と被るなあ。

「わ、私は回復魔法などの支援魔法が……得意です……」


 なるほど。回復魔法か。だったら後衛で回復魔法をかける形になるな。


「それでお前は?」


 なぜ、私にはお前言いなの?

 オルフィには君なのに。


「私はほとんどディアスと一緒。ただ、一つ違うのは私も魔法得意だという事よ」

「本当か? 筆記のテストとかボロボロだったんじゃねえの?」

「それはいいからっ」


 事実だから何も言い返せない。だけど、なんかむかつく。

それに、私は魔法の知識がそこまでない。あまり答えられなくても仕方がないのよ。

 それに、魔法を打つ方のテストでは中々の点数が取れたと思うし。


「まあ、点取れてないようだな。まあ、互いの紹介はこれくらいにしていこうか。ゴブリン討伐に!!」


 てか、よく考えたら他人が筆記テストの点数を見れるわけがない。



 ただのハッタリじゃん。


「てか、なんであなたがリーダー面してるの?」

「うるせえ、良いだろ!」


 そう、キレるディアス。やっぱり私はこいつが嫌いだと再確認した。

 そして、そのまま号令が始まった。


「今から、試験場であるヤエキイラの森へと向かう。そこでターゲットの魔物を倒すのが合格条件だ。だが、決してグループごとに喧嘩しないように、たーげtぅ都となる魔物と、狩場の場所は違う、そこはスマホに書いてあるから、それを見てくれ。それともう一つ。我々は見張ってるから、命の危機に陥る前に助けに入るつもりだが、君たちももう無理だと思ったら試験用の番号に電話をかけてくれ。なお、それで不合格にするつもりはない、試験は時間内に、魔物を倒すという事だけだからな。それでは今から向かう。はぐれないように気を付けてくれ」


そして、私たちは先生についていく。



出るのは裏口からだ。その先はもう、魔物が出るエリアだ。

進みながら、先生が言う。


「ここから先、魔物が出てもおかしくない、その際にはしっかりと戦うように、もし何かあったら即座に先生に伝える事。分かったか?」

 そう言った。



 まあ、何度でも言わないと、マナーやぶりの生徒が出るのだろう。

そして森へとついた。そこには国交な魔物がいる。

私たちのターゲットは、ゴブリン三匹だ。それを倒せば、我々はF級にあがれる。いかにくみ慣れてない人たちと連携が取れるか、も、肝になってくるのだろう。。

 ゴブリン……三〇〇年前なら、余裕で勝てるけど、今はどうなのだろうか。


「来たぞ」


 ディアスが鬼気迫った顔でそう言った。そこにいたのはまさしく魔物、ゴブリンだ。

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