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中学生の女子
中学生の稽古生にも手を焼いた。
女子中学生で素直だが不器用で手取り足取り、指導する必要があったが女子だから触れない。
会には成人の女子もいたが、指導を任せる程の能力は、まだ無かった。
(やりにくいな)と平野は思ったが、教える立場上、ほっておく訳には、いかなかった。
「見て真似をしなさい」と言ったが、真似が出来ない。
(まあ、しょうがないか)と思い、平野は諦めたが「先生。ちゃんと教えて下さい」と言って来る。
仕方なく、平野は手取り足取り、指導した。
次ぎの週、平野が会社に行くと女子社員が「平野さん。中学生の女の子に触っていた」と噂話をしていた。
(弁解しても、しょうがない)と平野は思い仕事を始めた。
それにしても嫌な気分だった。