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同好会スタート
初めて債権回収してから平野の武勇伝は社に広まった。
ある日、先輩の一人が「平野君。俺に空手、教えて下さいよ」と言って来た。
平野は「良いですよ。但し、練習場所は何処にしましょうかね」と聞いた。
「それなら屋上が良いだろう」と先輩は言った。
平野は屋上を見に行き、(まあ、ここで稽古出来るだろう)と思い、課長の許可を得て、社に「空手同好会、会員募集」のポスターを貼り出した。
早速、3人が入会を申込んで来た。
夜は暗いので稽古日は土曜日の午後と日曜日の午前に決めた。
稽古内容は準備体操、ストレッチ、基本、移動、型。
運動不足の会員は基本で「ちょっと休ませてくれ」と言って来た。
また、休憩時間、タバコを吸う会員がいたので平野はたしなめた。
そんな感じで同好会はスタートした。