怪しい商会を調査
怪しい商会を訪問して、探りをいれると・・・。
エファルトさんの洋館を出て、ほどなくして
ゲナハイム商会に到着し、エファルトさんが、商会の入り口で、
商会の理事の【ラクイユ】に話しをして、難なく中には入れてもらえた。
ラクイユは、事務的な笑顔で、軽く会釈して、
ラクイユ:「ようこそ、ゲナハイム商会へ!
わが商会は、ギリアス王国から仕入れた
様々な物をケランチ王国で販売しております。
また、逆にケランチ王国の特産品等をギリアス王国に
輸出したりもしております。
我々は、いわばケランチ王国とギリアス王国の
橋渡し役という事です」
外内:「なるほど、主にどんな物を扱っているのですか?」
少し間抜けな商人を装って、ごく普通の質問を投げかけてみる。
まあ、普通に、「武器です」なんて言う訳もないのだが。
ラクイユ:「ギリアス王国からは、主に工芸品や美術品を、
ケランチ王国からは、野菜や織物等を仕入て、
それぞれに販売しております。
まあ、最近は、異常気象の影響で、ケランチ王国の
野菜がほとんど取れなくなってしまったので、
ケランチ王国からは、織物ぐらいでしょうかね」
気さくに答えてくれはしたものの、どことなくよそよそしく、いかにも早く帰れと言わんばかりだ。
外内:「ケランチ王国は、異常気象で大変な時に、工芸品や美術品を買う人なんて居るんですか?
食料や暖房用の薪等は、輸入出来ないのですか?」
まともな商会が、普通に商売する事を考えれば、需要の多い、
食料や薪を仕入れて売った方がいいはずだ。
それをわざわざ工芸品や美術品と言っている時点でかなり怪しい。
工芸品や美術品と偽って、ケランチに別の物(武器等)を密輸しているのかも知れない。
(映画等でも、美術品のコンテナに麻薬や武器を隠して密輸する
シーンがよくあるしな・・・。と誰にも言えない妄想を心の中で密かにしていた。
楽器ケースに隠れて逃亡した奴もいたな・・・)
ラクイユ:「うちは、元々美術品専門の商会だったので、食料や薪等の
生活用品は、取り扱っていないのですよ。
ギリアス王国の工芸品や美術品は、ケランチ王国の
貴族や王家の方々に大変好評なんですよ」
外内:「なるほど、お金持ちはいつでも欲しい物には、
目が無いのですね。私も国では少しだけ美術品を
扱った事があるのですが、良かったら美術品等を
見せてもらえませんか?
いい物があれば、国に土産として持って帰りたいのですが」
ラクイユ:「えっ!いやっ、それはちょっと・・・」
明らかに動揺していたが、額の汗を拭いながら、
ラクイユ:「今ある荷物は、全部買い手が決まっている商品でして、
残念ながら、お見せできる様な物は、ございません。
ご希望の物があれば、お探ししておきますよ!」
無理やりの愛想笑いを浮かべて、荷物の前に立ちはだかり、
断固として、中を見せるつもりは無いらしい。
無理やり見る訳にもいかず、
外内:「失礼致しました。売約済ならしかたありませんね。
でも、それにしても大きな木箱ですね。
さぞかし大きな美術品なんでしょうね。
そんな凄い美術品を購入されたのは、どんな方なのですか?
これほどの物を買われる様なお方ですから、きっと名のある
貴族か何かだと思うのですが」
ラクイユ:「お、お客様の情報は、お答えできません!さあ、もうお引取下さい。
荷物の出荷の準備をしなければなりませんので!」
もう我慢の限界だったのか、かなり強引に会話をさえぎり、
部下を呼び、いそいそと木箱を運び出し始めた。
ここでこれ以上食い下がって、怪しまれてもまずいので、
外内:「お忙しいところありがとうございました。
突然の訪問にも関わらず、色々教えて頂き、感謝致します。
参考にさせて頂き、私もこれからの商売に励みます」
ラクイユ:「いえいえ!こちらこそ、あわただしくて、すいませんね」
さっさと帰れと言わんばかりの愛想笑いに見送られて、私たちは商会を後にした。
商会の疑惑が、やっぱり怪しい!決定的な証拠と掴む事が出来るか!




