小夜の決意
「っう、あ、あ‥‥」
「小夜!」
父さんはさらに腕をもう一本伸ばし俺の体を拘束する。
「待ってろ、最初はこの女だ」
「う、ああああっ」
小夜は鎖鎌を取り出し腕を切り裂き脱出した、そして俺を拘束している腕も切りつけ俺を抱えて外へ退避する。
「ゲホッゲホッ、し、宗、大丈夫?宗のお父さん普通じゃない!おそらく化物を少なくても何体か取り込んでる!それに今まで戦ってきた奴らとは次元が違う」
「なんだって!?」
「ある程度化物を取り込むとその化物は固有の能力が目覚める、宗のお父さんも多分それ」
「でも一体いつなんだ!?」
「何かなかった?絶対あるはずよ!」
まさか母さんが死んだ時?あれは事故じゃなかったのか?あの時なのか!?
「心当たりがあるみたいね‥‥」
「多分母さんが死んだ時だと思う、原因不明の事故だったんだ。でもなんでそうなったのかわからないんだ!それに父さんと戦うなんてやっぱり無理だ!」
「わかった、宗がやらないなら私がやる!」
「ダメだ!俺は小夜にも死んでほしくない!次元が違うんだろ?だったら!」
「宗、辛いのはわかるよ、でもお父さんは宗も殺す。私にはそんなこと耐えられない!私を恨んでくれたって構わない、宗が死んでしまうよりはいい!」
「だからね、宗はこれ以上1人で悩まないで?ここにいて?守るからって言ったでしょ?」
小夜はそう言い俺を気絶させた。




