失敗?成功?
「え?なんだって?」
私の一世一代の告白はなんと宗にコーヒーでも入れようと親がなかったので沸かしていたヤカンの水が沸騰した間抜けな音と被りかき消されてしまった‥
「はぁぁあ?」
「おい!何怒ってんだよ!?」
「ばかばかばか!宗のばか!」
あー、失敗したどころか怒ってしまい宗も機嫌を悪くしてしまった‥
どうしてこうなった‥‥
私はいたたまれなくなり寝室に行こうとするが宗に腕を掴まれてしまった。
「意味わかんないだよ!何急に怒りだしてんだ?」
「離してよ!バカ宗!」
私は強引に宗の手を振り解こうと振ったが宗がそれでも離さず勢い余って宗は壁に頭をぶつけてしまった。力の加減を間違えた‥
「あ‥‥」
「いってぇ‥」
宗は少し頭から血を流していた。
「あの、その、宗‥ごめんなさい」
私が宗に近付き怪我を見ようと宗に触れようとした。だがその手は振り払われた。
「し、宗‥」
「いい加減にしろよ?意味わかんねぇし。安静にしてろって言ってんだろ!」
「ごめん、私頭冷やしてくる‥」
何やってるんだろう?素直にもう一回好きって言えば良かっただけなのに‥
私は悲しくなって寝室で泣いた。
泣いた後、ハッとした。宗帰ってないよね!?あんなことしたんだもん。
私は気になってリビングに行った。
まだ居てくれた、良かった‥
「頭冷えたか?」
「うん、ごめんなさい」
「夕ご飯作るね」
「ああ」
そして気まずいまま夕飯を済ませた。
シーンとしている。本当に気まずい。原因は私なのだけど。何か言わなきゃ!
「宗、さっきは本当にごめんなさい。私恥ずかしくてついあんなこと」
「恥ずかしい?何が?」
「それは‥‥」
「まぁいいたくないならいいけどよ」
「いや、その何というか‥」
この雰囲気で言えるのだろうか?なんかダメな予感しかしない‥
「はぁ、いつも失礼でうるさいくせに何しんみりしてんだよ?年下年下ってからかってくるくせによ」
「何よ!人が悪いと思って落ち込んでるのに!」
「それで落ち込んでるのかよ!?また怒りだしてるじゃねぇか!?」
「宗がそんなこと言うからでしょ!」
「頭冷やしてきたんじゃなかったのかよ!?」
「冷やしてきたわよ!だけど私って沸点低いのよ!」
「意味ねぇじゃねぇか!一体なんだよ?ハッキリしろよ!年上だろ!?」
「じゃあ言うわよ!宗のことが好きなの!」
「は‥?」
言ってしまった‥このタイミングで、ムードも何もない‥最悪
「私、宗のこと好きなの‥」
「あはははッ」
「え?」
「それであれかよ!?ハハハッ」
ひどい‥‥私なりに一生懸命告白したんだよ?それを笑いものにされるなんて‥
泣きそうだ。
「ごめんごめん、やっぱ小夜だなって思って。笑っちゃってごめん」
「俺も好きだよ、小夜の事」




