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どこかネジが外れた人達の御話
「おはよう」
「目は覚めたかい?」
「長い、長い夢を見ていたね。」
『長い...夢?』
「ああ、長い、長い、永遠を想わせる程に、長い夢さ」
『お前は...誰?』
「僕の名前?今はそんなの、どうでもいいじゃないか。」
「それより、君は”現世界”に戻らないといけないというのに」
「いつまで、”狭間”に居続けるんだい?」
『狭間...ここは...』
「さあ、皆が呼んでる。早く行っておいで。」
『待ってくれ...俺は...』
目を開けた。
いつもと変わらない、部屋の端の白いベッドに、寝転がっていた。
その白さは、今の俺の虚無感を表すかのようにすら感じた。
変化のない朝、いつも通りの道、身体に馴染んだ制服。
今日も同じように、学校に通う。
俺は平凡な高校生だ。面白い友人もいる。良識のある家族もいる。俺に恋してくれてる彼女もいる。
ただ、一つ変わっていることがあるとすれば、
俺は自分以外の”人間”を”人間”とは思っていない。
それだけなのだろう。