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止捜索、裏話 2

賑やかな電子音が聞こえる。

当たり前ね、ゲームセンターにいるもの。


「久し振りに来たのだけど……新しいゲームが入っているわね」


私は、止を探しに此処に来た。

それは止を探している胡桃を探す為でもあるのだけどね。


辺りを見渡して見ると。

うん、そこそこ人はいるのが確認できるわ。

平日の午前中だと言うのに、暇人が多いのかしら? と、失礼な事を思ったわね……ごめんなさい。


さて……早く探しましょう、あまり時間を掛けるのはいけないわ。

でも、あまり広くないと言っても……人探しと言うのは面倒ね。


「……でも、胡桃も止も、髪の色と髪型が特徴的だから探すのは簡単かしら?」


胡桃は赤髪ショートヘアー、止は黒髪ツインテールだもの。

私だったら、直ぐに分かる筈よ、何せ2人共大好きな女の子だもの、うふふふふふ……。


と、興奮してる場合じゃないわね、早く探さないと。

何処にいるのかしらね、ん? あれは……。


「……胡桃?」


クレーンゲームの前に立つのは、赤髪ショートヘアの女性。

見間違える訳がないわ、間違いなく、胡桃ね。


「何やってるのかしら?」


少し遠くから見えるのは、クレーンゲームの中にある商品をじぃっと見てる。

そして、口元が動いてるわ……何か呟いてるのかしら?


当然、ここからじゃ良く聞こえない。

でも、あの商品を見つめる目線……とても真剣ね、何を見てるのかしら?


「……なるほど、アイスのクレーンゲームね」


見てみると直ぐに分かったわ、胡桃はアイスを取ろうとしてるのね。

全く……いけない娘ね、長門の頼み事を放っておいて、クレーンゲームをするなんて……とってもいけない娘。


「これはお仕置きしても構わないわよね? うふふふ」


舌をぺろんっと出して胡桃を見る。

そして、ゆっくりと胡桃に近づいていく、決して気付かれてはダメよ。


だって、気付かれては意味はないもの。

お仕置きと言う物は不意討ちでするからこそ活きてくるもの、だから……後ろから抱き付いて色々シテあげるわ。


「さぁて……悪い子猫ちゃん、お仕置きの時間よ」


不適に笑いながら、ゆっくりと近付く、胡桃は私に気付かずにクレーンゲームに夢中、商品が取れないのか、何度も何度も100円玉を投入してる。


確実に無限地獄に入ってるわね……。

そう思った時だ、胡桃が財布を見て何か呟いてる。

……もしかして、100円玉が切れた? だとしたら両替しにいく筈、かのままじゃ振り替えって私が目に入ってしまう。


身を隠さないといけないわ……という訳で、近くのゲーム機に身を隠す。

そこから、ちょこんと顔を出して様子を見る。


案の定、胡桃は振り替えったわ。

……あら、目付きが病んでるわ、目当ての物が取れなくてジャンキー状態になってるのしら?


あれは取れるまでやり続けるわね。

私がそう思った時よ、胡桃がゆっくりと歩いていく……。


あぁ、こうしてクレーンゲームと言う名の貯金箱に納金していくのね……可愛そうな胡桃。


ここは、これ以上やらせない為にも早く出ていった方が良さそうね。


「……っ!」


と、その時だ。

私は出ていくのを止めた、何故なら胡桃に近付く小さな女の子がいたから。


「あっあの娘は……」


黒髪で、毛先が少しだけカールしたツインテール……それにあの背丈、上下ジャージ姿、抱き締めたくなるあの身体……見付けたわ、長門が心配していた娘が。


「止……」


そう、彼女の名は止……19歳で、身長150㎝、好きな食べ物は肉、世界に名が届いてる有名なゲーマー、性格は明るくて面倒くさがり屋、寝るときは抱き枕が無いと寝られない。


そんな彼女が、私の目に写っている。

止は胡桃を呼び止めて何か話してる、あっ……胡桃の手首を掴んだわ。


……どうやら、変わりにやるようね。

止らしい行動だわ、止はクレーンゲームで取れない人を見付けると、あぁやって変わりにとってあげるのよね……。


なんと言うか……いきなり来て変な娘だと思われるかもだけど、取ってくれたのなら有り難いと思っちゃうのよね。


私は毎回それを見る度、心がほっこりするのよ?

え? なんでそんなに詳しくしているのか? それはね……こっそり後ろから付いて行ってるからよ。

ふふふふふ……。


ゲーム機の陰に隠れて様子を見る私、胡桃が取れなかった物を止は1回で取った。

明るい笑顔で胡桃にそれを渡して、手を引っ張って何処かに連れていったわ……。


「……感じる、このまま見ていれば素晴らしい物が見れると、私の感覚が告げているわ」


今この瞬間、脳裏に過ったわ……。

これはもしかしなくても天のお告げ、2人の前に出ていくのは今は止めておいた方が良いわね。


今は2人の後を、こっそり付いて行く事にしましょう。

ふふっふふふふ……さぁ、あの2人は私に何を見せてくれるのかしらね?

さて、ストーキングが始まりました。

皆様は止めましょうね、捕まりますよ?


それはさておき、今日はポッキ○の日ですね。

まぁ、僕はト○ポ派なんですけどね、だって最後までチョコたっぷりなんだもの。


今回も読んで頂きありがとうございます。

次の投稿日は13日0時になります。

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