表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/146

その者、気持ちに正直 4

「ふぅ……お腹一杯ぃ」


背もたれに深く腰掛けてお腹を押さえる止さん、私はその様子を見ながら、お茶を飲みます。


「いやぁ食べたなぁ。初めてのバーガーも食べたし、俺は満足だぜ」

「そうですか、良かったですね」


私がそう言うと、止さんは「うん」って言いながら頷きます。

ふぅ……久々にハンバーガーを食べましたが、やはりボリュームありますねぇ。


ましてや、何時もと違うバーガーも食べましたから、余計に満足感がありますよ。

まぁ……それを食べたのは二口だけですけどね、それでも満足感が違うんです。

だって、止さんから頂いた肉三昧バーガーは本当にボリュームが凄かったんです。


溢れる肉汁と味の濃いベーコン、そしてチーズの酸味が口の中一杯に広がって……身体が野菜を欲しましたよ。


あれは、二口食べただけでも、暫くお肉は良いやって思いますね。


「くるちゃん、食べたからどっか行くか? それとも暫く喋ってる?」

「え? あぁ……そうですね、あっ」


満足げに目を細めて話してくる止さん、まだソースがついたままですね。

お店に連れて帰る話をしたい所ですが……一旦保留です。


「止さん、そのまま動かないで」

「ふぇ? なっなんだ? って、ふわっ……」


紙ナプキンを取って、優しく止さんの口元を拭いてあげます。

さっきからついてたんですけど、取れる気配がしませんでしたし、取っちゃいました。


こっこう言うのって自分でした方が良いんですけど、ついやっちゃいましたね。

だっだって……その、何故だか分かりませんが、取ってあげたかったんだもの。


「はい、取れましたよ」

「おっおぅ……あっあんがと」


顔を真っ赤にして、うつ向き気味に言ってくる止さん。

照れてますね……もしかして、迷惑でしたかね?

なんて思ってると、止さんは立ち上がりました。


「どうしました?」


そう訪ねると、熱のこもった視線を私に向けてきました。

えっえと……ほんと、どうしたんですか? さっきの嫌でしたか?


きっきっとそうですよね……だったら、謝らないと。

そう、思って私も立ち上がろうとした時です。


止さんはテーブルに手をつき、私の口元に顔を近付けて来ました。


「え、とっとま……ひゃんっ」


そして……ぺろんっ、と小さな舌で舐めてきました。

その感触はとても暖かくて柔らかでした……。


「きししっ、お返しに取ってやったぜ。感謝しろよな」


すっ、と離れて座る止さん。

私は、ぼぉっと止さんを見つめます。


そして、ハッ! となりました。


「とっ! ととととっ、止さん!? なっなななっ何をっ!」

「何って……口元についてたソース、取ってあげたんだぜ? 何か問題あったか?」


あっあぁぁ……うぅぅぅっ。

すっ凄まじくヤバイ事をされてしまいました!

とっ止さんが、わっ私の口元を……なっなめ……なめて……。


顔を真っ赤にさせて、顔を押さえる私、うぅぅ……一気に身体が熱くなってきました。


しっしかも、さっきの止さんの行動……おっ思い返しちゃいましたぁっ。


なっ何の躊躇(ちゅうちょ)もなく、親猫が子猫の顔を舐めるが如く、ぺろんっとやられちゃいました。


「え、何? あの小さな娘、赤髪の娘の口元舐めなかった?」

「舐めてた! ハッキリと見た!」

「え、なに? もしかしてキマシ? キマシな関係なの?」

「絶対そうだよ! うぅぅぅっ、ごちそうさまです!」


わぁぁぁぁっ、見られたぁぁぁ!

さっきの一連の状況を見られちゃってますぅぅ。


両手で頭をカリカリかいて焦る私。

まっ周りがざわついてる、ざわついてるのに……その空気を察しない止さんは、問い掛けに答えない私を、ただじぃっと見つめてきます。


うっうぅ……言ってやる、思いの丈を言ってやります!


「もっ問題ありまくりですよ! ふっ普通に取ってくださいよ!」

「えぇぇ、普通はつまらないじゃんっ、それに、ナナちゃんも言ってたぞ! 口元に着いたソースは、舐めて取ってあげた方が喜ばれるって」


恥ずかしさを吐き出す様に言ったのですが、止さんは不満げに返してきました。


ナナちゃんが誰かは知りませんが、なんて事教えてるんですか! 間違った事を教えないでくださいよ!


「とっ兎に角! 他人の口元を舐めるなんて……その、ダメです」


目を潤ませ、止さんから視線を外す。

そしたら、私の方を覗き込んでくる止さん。


「いやだったのか?」


うっ……なんて潤んだ目なんでしょう。

なんかこっちが悪い見たいになってくるじゃありませんか!


その思いとは裏腹に私は。


「いっいえ……嫌と言う訳じゃないです。はっ恥ずかしかっただけ……です」

「なんだ、恥ずかしかったのか! なんだよぉ、ただの照れ隠しかよぉ」


ぱぁっと暗い顔から明るい顔になって、きししっ、と笑いながら答えてくる止さん。

違います、照れ隠しじゃありません……貴女が可愛くて、そう言わざるを得ませんでした。


くっ、甘党な私は人にも甘甘だと言うんですか!


こんな感じで自分で自分を責めるなか……周りの人達が、勝手に私と止さんの仲を話していた事は、この時私の耳には入っていませんでした。

そして、この騒動が収まるまで時間を要したのは言うまでもありません。

口元についたソースをとってあげる。

そう言うの書いてみたかったんですよね、あれ萌えますよね? 僕は萌えます。

皆様はどうでした? 萌えましたか?


今回も読んで頂きありがとうございます。

次回の投稿日は28日0時になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ