初出勤の出来事 七瀬side
1月2日朝の5時30分、身体を軽く震わせながら目を覚ます、近くにあった眼鏡を取り身に付ける。
ん、今日も眼鏡の調子が良い。
確認した後は思いっきり布団を蹴っ飛ばしてベットから立ち上がる。
超眠たい、だけど起きないといけない、今日は初仕事の日、それも胡桃と言う見た目が少し怖いけど可愛い女の子と初めて仕事する日でもある、もう楽しみで夜も眠れなかった。
「去年は三が日は休みなのに……本当に長門は気紛れ」
だけど、今回は「ありがとう」と言いたい。
何故なら胡桃の働く姿をさっそく見る事が出来るから……ふふっふふふふ、楽しみ。
「寒い、そろそろ服着よ、あと髪結ばないと」
髪は結んでない、寝てる間に結ぶと痛んじゃう……今はロングヘアーだ。
で、布団から出たら私は素っ裸、そりゃそうか、お風呂に入ってから服を着ていないもの。
私は寝る時に服は着ない、季節が冬でも服は着ない、ちゃんと暖かいお布団を掛けてるから寒くない。
なぜ何も着ないのか? それは服を着ていると服が肌に擦れて寝る妨げになるから、快適な眠りを得る為にはこうするのが1番、あとスマホに百合画像を写せば完璧、これで安眠間違いなし!
と、持論を立てつつクローデットの前に立つ。
さて今日は何を着よう、まぁ下に行ったらお店の制服に着替えるから悩む必要なんて無いのだけど……迷ってしまう。
「ん、これにしよう」
着ると暖かいグレーの落ち着いた長袖の服、ピッチリとしたジーパン……これにしよう。
という訳でそれに袖を通す、勿論この時ブラとパンツも履いている、どんなのかは想像に任せる。
「胡桃はどんな服、着るのかな?」
きっと今頃悩んでいる筈……そう考えながら私は準備をして部屋を出る。
で、部屋を出た、薄暗い、そりゃそうか……まだ5時半だもの。
「廊下、まだ薄暗いですね、 あっ七瀬さん、お早うございます」
早速胡桃と体面、なんと言う出会い、これは運命かもしれない、 ふふふ。
「胡桃、おはよ」
嬉しさで顔がにやけそうなのを堪えて普通に挨拶、そしたら何故だか眠気が出てくる……仕方ない、だって朝早いんだもの。
「ふっあぁぁ……」
たまらず欠伸をしちゃった、ちょっと恥ずかしい。
と、そんな事はさておき胡桃の服装チェック、隅から隅まで見ちゃおう。
ほぉシンプルな白い服、薄いオレンジ色のロングスカート、早速長門に借りた服を着てる、結論から言おう。
「似合ってる」
「あっありがとうございます」
やばい、やばすぎる胡桃、顔真っ赤だ。
しかも小さく震えてる、赤毛で少し目が鋭いから少し恐い顔……だけどそんな女の子が震えてる、これはきっと恥じらい。
「この服、私には似合わないよ!」と言う恥じらい! 間違いない、私の観察眼には狂いはない。
「はぁはぁ……」
あっ、やば、息づかい自重しないと……これじゃ私が変態みたいだ。
胡桃も私の視線に疑問を感じたのか、じぃって見てきた、だめ、これ以上はいけない……本当は反らしたくないけど視線を反らそう。
「一緒に行こ」
「え? あっお店にですか?」
「そう」
メガネをくいっと上げて胡桃の手首を掴む、そしたら胡桃の赤い髪の毛が少し揺れた。
たぶんだけど、胡桃は「いっいきなり触れないで欲しいです」って思ってるよね? でも言ってこない、と言う事は、このままお触りOKと言う事、絶対そうに違いない。
と、そろそろ歩こう。
因みに今、前に私、後ろに胡桃がいる、つまり犬の散歩みたいな感じ、いっ犬の散歩って……私はなんて事を考えてるの? ふっふふっやばい、たぎってきた、と言うか、やばい! 胡桃の手首が凄すぎる。
「ふっふふふ、やっべぇ超やらかい」
つい小声が出てしまう程心地良い感触、この柔らかさで作った枕はさど馬鹿売れするだろう、名付けて"女の子の肌と同じ柔らかさの枕"略して……いや、略さなくていいか。
「なっ七瀬さん? 何か言いましたか?」
「ん? 何も言ってない」
っ!! きっ聞かれてた……だと! いけない、そう思った私は誤魔化す。
「あっあの」
うっ、まっまずい、誤魔化せなかった? どっどうしよう、あの小声が聞かれてたら胡桃に軽蔑されちゃう、まぁ別にされても構わないのだけど。
「なに?」
私は恐る恐る胡桃の方に振り向いて話しかける……さっさぁ、胡桃はどうくる? 「変態!」と罵るの? それとも「今の本当ですか? 嬉しいです!」と喜んでくれるの? さぁどっち!
「てっ手を、はっ離して……くれませんか?」
どっちも違った。
はぁ期待して損してしまった、あっ胡桃顔真っ赤、さっきよりも赤い、これはこれで良いかも、つまり結果オーライだ。
「どうして?」
だが、それで手を離すなんて事はしない、それとこれとは別問題、いくら可愛い胡桃が言っても嫌な物は嫌。
「えっえと」
だからここは、私の意見を押しきらせて貰う。
あっ、困った顔してる、超可愛い、もっと見たい! よしっ、もっと言葉攻めしよう。
「嫌だった?」
「いっいや! そうではなくてですね」
目をきょろきょろ慌ただしくあちこち見ちゃって超困ってる、凄く襲いたい。
はっ! いや、襲っちゃダメ、スキンシップは良いけど襲うのはダメ、我慢しろ私!
「そう、じゃぁこのままで良い?」
と、自我を押さえつつ話す、そしたら下向き加減で胡桃はこう言ってくれた。
「あっ、えと、そのぉそうですね、はっはい! いっ良いですよ?」
はい、可愛い、ハスキーな声で恥じらうとかヤバすぎ。
これは私が今ここで自我を失って胡桃を襲っても悪いのは胡桃、私は悪くない、可愛すぎる胡桃が悪い。
だって、あんな顔されて「いっ良いですよ?」って言われたら自我を保つのが大変なのは分かりきってる。
それを胡桃が言ってくれた、多分これは無意識だろう……いや、これは本当に無意識? もしかして誘ってる? まぁ誘ってるとか誘ってないとか今は良い、今は。
「困った顔、可愛い」
この事実だけだ、その時だ胡桃は目を見開いて私を見てきた。
「ふぇ!? いっ今何を言って」
「何も言ってない、さっ行こ」
あっ、これは聞かれちゃった、でも今のは聞かれても何の問題もない。
このまま胡桃の反応を見ていたいけど、そろそろ行こう……。
そう思って再び歩き始める私、あぁ今更だけど、胡桃の体温を感じる。
顔がにやけるのが止められない、ふひひひひ。
「あっあのっ!」
ん? 胡桃が何か話した? 気のせい? 確認したい、あっその前に顔を何とかしないと、にやけたままだと変な声になっちゃう。
と言う訳でにやける顔を何とかして戻す、そうした後胡桃に聞いてみる。
「胡桃何か言った?」
目線は前を向いたまま、今胡桃を見たらまた顔がにやけちゃう。
それを見られるのは恥ずかしい、だから前を向いたまま話した。
「いっいえ、何も言ってないです!」
あれ? 何も言ってないんだ、じゃぁ気のせい? 確かに何か話した気がするのだけど、まぁいいか。
「そう」
と、ここで私は思い出す。
いけない、胡桃に言う事があったんだった、と言う訳で今言おう。
「どっどうかしたんですか?」
胡桃が私に問い掛けてくる、本当は離したくないけど一旦離そう、じゃないと話しにくいものね。
さて胡桃の方を向こう、顔をにやつかせない様にしないと、注意してね? 私。
「……」
いっいけない、このまま黙ったままだと変な人だと思われる。
「胡桃」
「はっはい!」
取り合えず落ち着こう、くっ……胡桃は可愛いから気を引き締めて離さないと表情が緩んでしまう、罪な娘……と思いつつ、言いたかった言葉を胡桃に掛けてあげる、もちろん笑顔でだ。
「お仕事頑張ろ、私も頑張る」
「………へ?」
気の抜けた声が胡桃からもれた、私がこんな事言うのは意外だったかな?
「はっはい!」
ふふっ、元気な声……それに良い笑顔、あぁ……可愛い、可愛い過ぎる。
「分からない事があったら聞いて……私が教える」
「ありがとうございます!」
あっ、因みにこの時の「分からない事」は仕事だけではなく違う意味も入っている、違う意味ってなにって? それは勿論えっちな……げふんげふん、私生活の事よ。
と、そんな言葉を掛けた後私はまた胡桃の手首を掴んで仕事場に行って無事たどり着いた。
ふふっふふふふ、これから胡桃との仕事が始まる。
あっ長門の事も忘れちゃいけない、ちゃんと見てあげないいけない。
あぁこの場にいない2人も早く来てくれるたらいいのに、その2人が揃ったら……ハーレム状態だ、もう一種のエロゲーの主人公状態だ。
だけどいないのなら仕方ない、足りないメンバーの萌え要素は2人で補えば良いから問題ない、さぁ今日も頑張ろう。
七瀬さん……書いてて思ったけど、ヤバイ人になってしまってる。
まっまぁ……問題ないよね?
今回も読んで頂きありがとうございました。




