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絡まる回路
夏休みに入った。
長いようで短いのがこの夏休みだ。
学校へ行かなくてもいいからラッキーとか思われていたり。
そんなことはありません。
家でも僕の居場所はありません。
階段だけが僕の居場所。
薄暗いこのじとっとした空気が好きで好きでたまらない。
ダメだ。
家にいたらまた思考が、あのムカムカし憎しみに似た感情を失ってしまう。
少し外に出よう。
いつも行く神社がある。
ここもじとっとした空気が良い。
結局僕はこういう男なんだ。
「ねえねえ?」
え?話しかけられた。
誰だ?この僕に?
話をかけてきた。
「は、はい?」
顔を上げるとそこには美少女が。
立っていた。
僕の思考回路はもう複雑に絡みまくっている。