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その7

「ボクさー、こう見えて絶叫系とか苦手なんだよね」


 あれだけウォータースライダーに騒いでた奴が何を言っている。すると、ソラちゃんが俺の腕にぎゅうっと抱きついてきた。全然意識してないんだと思うんだけど、だから意識したらちょっとあれかなとか思うんだけど当たってる当たってる・・・!!

 ソラちゃんは全く焦る俺など見ずに、二人に言った。


「じゃあ、あたしとユウで行ってきていい?」

「いいよ。折角来たんだから、二人とも楽しんできな~」


 ひゃっひゃっと何処から出てるんだか解らない声を出しながら、クロウはひらひらと手を振ってきた。

 俺もなんだかんだでウォータースライダーだとか、絶叫マシンとか好きなタイプなので、乗れることは嬉しい。浮き輪なども返してしまったらまた借りれるのか解らないほどにぎわっているので、借りっぱなしにできるのも有りがたい。

 でも、自分を嫌ってる相手と二人きりなんて、小梅ちゃんには酷過ぎる。ってか、まさかクロウ・・・それを狙って軽い嫌がらせをしているんじゃないだろうな。彼は本気でしそうなんだよ。


「で、でも二人に悪いって。小梅ちゃんだってこんなやつと二人じゃ嫌でしょ?」

「え・・・あ・・・」と少し困った小梅ちゃんをよそに、クロウがぶーぶーと文句を言いだした。


「こんなやつ、なんて酷いっ!ボクは全力でパープルのために尽くしたのに・・・っ!」


 多分春の事件のことを指しているんだと思うんだけど、あれはソラちゃんのためとも言えるわけで、何言ってんだこいつ、ッて感情がどうしても消えない。これは俺の性格が悪いんだろうか?

 そしてこんなことを言ったら、小梅ちゃんを誘導したようなもんだ。


「あ、いえ、気にしないで下さい!私が乗れないのが悪いんですっ」


 いや、一応嘘だと思うけどクロウも乗れないって言ってるよ?そう思ったけど、ソラちゃんは乗る気満々だし、かく言う俺も乗りたい気持ちはやっぱりある。クロウが残るってことで小梅ちゃんに変な男が近寄ってくることもないだろうし、それもそれで安心でもあった。あ、まあ、うん・・・クロウ自体が変な男だって意見はものすっごくわかるし共感するけど、そこはちょっと置いといてほしいかな・・・


「ほら!ユウ、早く行こう」

「え、ソラちゃん、飯は・・・」

「あとあと!今お昼だから空いてるんだもん!」

 確かにそうだ。


 クロウと二人残された小梅ちゃんを心配しつつ、俺はソラちゃんに引っ張られてその場を離れた。

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