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その10

「ユウー!クロウー!!」


 ソラちゃんの明るい声がして、そちらに顔を向ける。と、当然ながらそこには水着姿のソラちゃんがいた。

 水着自体はビキニのようだけど、露出が気になるのか上からそのまま入れるキャミソールを着ている。そういうところがちゃんとしてるのはいいことだと思う。それでも上の方から谷間が見えてて、目のやり場には少し困ったけど・・・

 小梅ちゃんの方は、えーっと・・・何だったか・・・。あ、そうだそう、タンキニってやつだ。スク水みたいなのだけど、上下が分かれてるようなデザイン。短パンとキャミソール、みたいな感じかな?ビキニじゃなくても下着感があって何とも言えない。

 まあ、俺はイケメンとして、顔には出さないけどね。


「似合ってるよ、二人とも」

「へへへっ、ありがと」


 ソラちゃんは照れながら、目の前でくるりと回って見せてくれる。ポニーテールはそのままで泳ぐようだ。彼女の回転に合わせて、それは大きくうねった。

 小梅ちゃんの方はというと、もじもじとして俯いてしまう。ああ・・・逆効果だったかな?


「ねぇ、早く泳ぎに行こうよ」


 水着姿の女の子に触れることもなく、クロウが提案して来た。お前男か?それでも男なのか?女の子が水着で登場したら褒めるのが基本だろ。

 それでも彼は歩を進め始める。相当あのウォータースライダーに乗りたいんだな・・・

 しかし。

 クロウが向かったのは、浮き輪やボールの貸出所だった。


「・・・え?」


 思わず声が出る。だっておかしいだろ?ウォータースライダーに乗るなら、これを借りるのは後でもいい。まだまだ貸出所にはたくさん残っているわけだし、邪魔なだけだ。それでもクロウは俺達の前で大きめの浮き輪とシャチの乗り物、ビーチボールと三つも借りる。


 こいつは何を考えてるんだ・・・?

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