まぁメイド
出だしだけ、本編は書くか未定。
後半は早く寝たかったのでいろいろ内容が薄いと思う。
反省云々よりもみなさん早寝しましょう。
痛い
これは痛覚によるものです。決して外見とか言動がミラクルしてるわけではありませんよ?
見た目は全身擦り傷で歩いていると違うクラスにいる友人が聞いてきた。
「こりゃ派手にやられたなぁ!保健室に行くか、ついて行こうか?」
「いや、俺だってもう高2だぞ。一人で行けるよ」
それにしても、障害物競走…うちのクラスの者があんまりにも立候補しないからとんだEasy競技だと思った…。
~障害物競走 wiki一部抜擢~
麻袋、網くぐり、ハシゴ、トンネル、飴食いetc...
と、いろいろな障害物を乗り越えて運動場を一周するんだ。
おっと、借り物競争は競技が違うぞ? あれって「ブラジャー」とか紛れ込んでたらどうするんだろな。
さて、学校によっちゃ障害物はまちまちだが、うちの学校では
網くぐり、マット一回転、バット10回転からの麻袋、最後にパン。である。
パンは袋に入ってる状態で洗濯ばさみにはさまれている。某●●デモニウムを思い出してしまう。
まぁ、とにもかくにも入場門に並んでみるといるのいるの、屈強な男がたくさん。
アメフトとかそういう類の部活はないが普段「あんたたちいつ鍛えてるの?」って思えるような帰宅部もとい部活動サボり軍団が並んでいた。正直絶望感がはんぱない。
クラスのやつらが行かないのってこういうわけだったのね、今後悔してるわ。
だらだらと行進が終わり走者が位置につく。まずは三学年から、その次が俺らの学年だ。
パン!
乾いた銃声が空に響く、ヨーイドンとかじゃなくって「空気砲ッ!doka-n!」なんてユニークだと思うんだ。走れない? だよねぇ。
まずは先に二回走る先輩方の動きを参考にさせてもらう。まずは網くぐり…
「おい力入れすぎだろ!」「手加減せぇ!」「ワハハハハハ!」「行かせるか!」
網の中でプチ大乱闘が始まった。網役の先輩方、気合入りすぎてひょろい人が出てませんよ。
この時点で擦り傷多数の人もいる。あの網はプレデターのでも借りてきたのか。
次にマット一回転。これは分厚い緑のマット一枚しかないが、特に難易度の高いものではないだろう。
あ。かかと落とし食らった。
そしてバットをおでこにつけてバットを支点に10回転。自分が支点でバットを振り回している人がいる。怖いな。すぐそばにはバット毎の担当のカウントマンがいる。命名:バットカウンター ……技名になっちゃった。しかもそれ使ったら負けそう。
ふらっふらのまま麻袋へ。両足を突っ込んではねるはねる。コイキングとかあんな感じかな。
…コイキング、あいつのはねるが「実は低確率で超必殺が発動」するのではないかとずっと技を消さずに覚えていた時期が俺にもありました。あ、こけた。
最後はパンをくわえる。手を触れるのはなし、使ったら失格というサッカーで使ったら両手ポケット続出しそうなルールだ。ここは特に手間取らなければ問題ないだろう。 …落としたらどう取ったらいいんだろう。
そんなこんだで第一陣終了、次の次には俺の出番…の、はずだった。
「三学年一人足りないから二年から一人繰り上げるよ!」
この中からどうして俺が選ばれるんだし。
割り箸での走者位置決定により一番内側になったよ、やったね!
チラッと右を見ると仁王、金剛力士、阿形像、吽形像、執金剛神と5人の人もどきが。 …まぁ全部仁王様なわけだけど。「あぁ、おわた」とか思う間はなかったね。
「よーい!」
待って心の準備が出来ておらn ぱん!
おい吽形像フライングしたぞ、いいのか、スルーなのか!お前ら委員会はその程度でいいのか!
そんなことを考えているとすこし出遅れた。送れて網に入る。
「オルァ!」「何じゃお前あとで覚えとけよ!」「ワハハハハ!」「イタッ!いたっ!」
この時点で両足にダメージ。あの網、マジでプレデターから借りてやがる、ただし締めつけるのは人力。
遅れて出て行ったが奇跡的にも6人中まだ4位。勝機はある、最低限ビリにならない程度には!
マットへ突っ込む『グリコッ』
▼クビ゛ カラ ヘンナ オト ガ゛ シタ
まだだ、まだ終わらんよ! そう思った矢先に首にさらに鋭い追撃。
▼コウカ ハ バツグン ダ
起き上がるときに勢いで前につんのめる、うしろから「ごめん!大丈夫か!」といってたらしいが
そのときには「御免ッ!」にしか認識できなかった。おまえは暗殺しに来た武士かと。
とっさに反応した左手だけで体勢を立て直す。人差し指だけに強烈な付加が!
▼ツキユビ ヲ 習得 シタ
ちなみに突き指には走り終わってから気づいた。だってそれどころじゃないからね? 「御免」食らってるからね?
とにもかくにもバットの作業へ取り掛かる。特に思うこともないが酔いやすい人は絶対参加しないほうがいいなと思ったぐらいかな。
▼セカイガ マワル
「うわぁ神秘的」なんて余裕は競技中にある訳ない。そのまま千鳥足で麻袋へダッシュ。このとき客席に突っ込んだ一人を抜いて現在三位、応援のプレッシャーがきつい。
麻袋へ到着、意外と付け辛い。なんとかつけたがここにきて二人に抜かれた。「古来から麻袋ダッシュはあったのじゃ若造よ!フハハハハハー!」とか脳内音声で聞こえるほどのスピードだった。
残った一人も早かったが、まだ俺の方が有利に変わりはなかった。
袋の両端をつかんで一気に足を抜く! 足を抜くのには見事に成功した。
着t(グリゴリッ
アシクビヲクジキマシター
右足を負傷、もう、ゴールしてもいいよね?
それでも遅くはないスピードでパンの元へ駆けつける!とりあえず残った二つのの内の一つを…
特に狙わずに噛み付く!
▼ヒット パン ハ 地面 ニ 落チ タ
すかさずもう片方のパンを食う! 周囲から大バッシング! かまわない、俺は勝てる!
そう思った時、うしろから金剛力士が現れた。
「パンがないなら走ればいいじゃない」的ルールにのっとりそのまま俺を抜いてはしりぬけた。
大バッシングの中。ビリとなった。
まじめに参加すれば、いらん事を考えなければこうもならんかったんだろうが、終わったものは仕方がない。観念しよう。
ふらふらと保健室の方へ歩いていく俺。野外保健室もあるがあっちはあの女教師が嫌いという理由で行かない。
ついこの間も他のクラスの人たちが喧嘩をしていて壁に穴をあけてしまった。二人は顔面青あざ、鼻血のまさに出欠大サービス。しかしそいつは怪我人を無視して
「壁に穴あけるとか・・・あんたたち弁償もんやで!」といった。 たしかにこの状況は壁穴沙汰の方が学校的には痛いだろうが。あんたは保健室の先生じゃねぇのか。
そんなこんなであっちだと「つばつけてな」とかいぜんに「あっ、くぐる用の網がほつれてるわ」とかいいそうだから行かない。
保健室に入る。あわよくばベッドでグッナイしたい。昼だけど。
目の前には中途半端にマーメイドにコスプレしたメイドがいた。いや、メイドもコスプレだろうけど。
「あの、なにしてるんですか?」
とりあえずたずねてみる。
「み、見てわからないですか」
「コスプレ?」
「……そうです」
あっさり肯定した。この人はいったい何者なんだ。見た目はまず教師じゃないから同学年だろうが、なんでメイド服の下に魚の足をはこうとしているのだ。なんで保健室なのだ、なんで…
なんで保健室の中にちっちゃな湖があるんだ!
訂正しよう、正確には泉がある。と、言っていい。そしてこの堂々たる態度。すこし固まりはしたもののまたすぐに着替えを続行する。
「あの、なんでこんなところに水溜りがあるんでしょうね?」
半笑いで聞いてみる。
「!? み、見えるのか?」
「ええ、まぁ」
「むぅ…」
着替えの途中で固まる女性。考え込んでいるようだ。俺の姿と泉を交互に見比べる。まさかそれってきこりの泉じゃないよね?「きれいな俺」とか出ないよね?ソロで泉デビューとか嫌すぎるからね!?
こっちもくっだらない事を考えていたらまた向こうから話しかけてきた。
「あなた、もしよかったら…」
「はい」
「私と一緒にこの泉に来てはくれないか」
ソロではなく、デュエットのおさそいでした。
「あなたのその体の傷、並大抵の猛者ではないかと判断しました。よって、わたしはあなたをこの泉に迎え入れます」
「傷って…そんなのこんな体育祭じゃ誰だって!」
無言で指をさす女性。そこにあったのは俺の左手だった。
「あなたのその特徴的な左手、古の文献の英雄にそっくりです」
「はぁ…」
どんなアホな英雄なんだ。「御免」食らったのかな。
「もし…」
近寄ってきたかと思えば、そう言って首筋に触れてきた。俺よりも背が小さいんだ。胸が当たっている。髪の毛のいいにおい…
そんな感想、一瞬で吹っ飛んだよ。
ドスッ
「いってぇぇぇぇぇ!!」
「やはり!」
首筋を思い切り殴られた。痛い目にあわせるんならどきどきさせないで、二倍つらく感じる。
「文献では古の王もここが弱点でした!」
古の王、お前もか。
「これは大当たりです! 来て!」
「えっちょっと!」
着替えを終わらせてメイド服のマーメイド、もといなぞの女性が俺を泉に引っ張り込んだ。
―古の王、俺はあなたを知っている―
―私の体を、あなたに預けます―
―不死身が何だ、俺が、お前の限界の限界を教えてやる!―
―この夜のこと、覚えていられるでしょうか―
―死にたくなけりゃ、生きてみろ!―
―さようなら、水帝―
チャップン!
昨日、作者の学校で体育祭がありました。
主人公の怪我はだいたい自分に重ねました。
演出云々はフィクションですがダメージはだいたい自分も同じくらいです。
「御免」は食らってません。