表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者2号  作者: ドネルケバブ佐藤


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/13

贖罪

果てにはなにが待っているのか...

### 12


その夜、俺は一人でリオンの遺体の横に座っていた。


仲間たちが駆けつけ、司令官も来たが、俺は誰とも話さなかった。


ただ、リオンの冷たい手を握っていた。


「なんで……なんで一人で逝っちまったんだよ……」


答えは返ってこない。


やがて、遺体は兵士たちによって運ばれていった。


俺は一人、部屋に残された。


手には、破れた遺書。


これが、親友が残した最後のメッセージ。


俺は立ち上がった。


もう、迷わない。


真実を知る。全てを知る。


そして、この狂った世界に決着をつける。


リオンが命を懸けて教えてくれた真実。


それを無駄にはしない。


### 13


翌朝、俺は砦を出た。


仲間たちは止めようとしたが、俺は聞かなかった。


「勇者様、どこへ行かれるのですか?」


ガルドが問うた。


「北へ」


「魔王城へ、ということですか?」


「ああ」


「しかし、まだ準備が……」


「一人で行く」


俺は冷たく言い放った。


もう、誰も巻き込みたくない。


俺は勇者なんかじゃない。


「せめて、我々も……」


「来るな」


俺は強い口調で言った。


「これは、俺一人の戦いだ」


仲間たちは黙った。


俺は彼らに背を向け、歩き始めた。


リオンの遺書をポケットに入れて。


親友の最後の言葉を胸に。


空は灰色で、風は冷たく、世界は絶望に満ちていた。


だが、俺は歩き続けた。


真実を知るために。


そして、贖罪するために。


薬の瓶を、俺は道端に投げ捨てた。


もう、幻覚は要らない。


真実だけを見る。


どんなに醜く、恐ろしくても。


それが、人間として生きるということだから。

評価コメントしてください

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ