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勇者2号  作者: ドネルケバブ佐藤


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6/13

親友

...


### 8


翌朝、戦闘が始まった。


砦の門が開き、王国軍が進軍する。俺たちはその先頭にいた。


平原の向こうから、魔王軍が現れた。


数百のオーク、ゴブリン、そして巨大な魔獣たち。


「突撃!」


司令官の号令と共に、両軍が激突した。


俺は聖剣を振るい、前へ前へと進んだ。


斬る、斬る、斬る。


魔物が次々と倒れていく。


だが、今日はいつもと違った。


薬を三回飲んでいるのに、幻覚が止まらない。


魔物の姿が、人間の姿に重なって見える。


兵士、農民、商人、子供……様々な人間の顔が、魔物の顔と重なる。


「やめろ……やめてくれ……」


そんな声が聞こえる気がした。


「ルーク!しっかりしろ!」


リオンの声が聞こえた。


俺は頭を振り、必死で意識を保った。


戦場は地獄だった。


血と悲鳴と死体。


それが魔物のものなのか、人間のものなのか、もうわからない。


ただ、剣を振るい続けた。


やがて、戦闘は終わった。


王国軍の勝利だった。


だが、俺の心には何も残らなかった。


ただ、虚無だけがあった。


### 9


砦に戻ると、リオンの姿が見えなかった。


「リオンを見なかったか?」


俺は仲間たちに聞いた。


「いえ、戦闘後、姿を見ていません」


ガルドが首を振った。


「彼なら自室に戻ったのでは?」


エレナが言った。


俺はリオンの部屋へ向かった。


扉をノックしたが、返事がない。


「リオン、いるか?」


もう一度ノックする。


やはり返事がない。


嫌な予感がした。


俺は扉を開けた。


### 10


部屋の中は薄暗かった。


窓から差し込む夕日が、部屋を赤く染めている。


そして、その光の中に、リオンがいた。


ベッドの上で、動かずに横たわっている。


「リオン……?」


俺は近づいた。


リオンの首には、深い切り傷があった。血が大量に流れ、シーツを赤く染めている。


手には、血まみれのナイフが握られていた。


「リオン!」


俺は彼の体を揺さぶった。


だが、もう冷たくなっていた。


「嘘だろ……嘘だと言ってくれ……」


俺は彼を抱きしめた。


親友が、死んでいる。


自分で命を絶った。


「なんで……なんでだよ……」


涙が止まらなかった。


そして、リオンの手に、一通の手紙が握られているのに気づいた。


血で汚れ、一部が破れている。


俺は震える手で、それを取り上げた。


### 11


手紙は破れていて、一部が読めなかった。


誰かが意図的に破ったのか、それとも血で滲んで読めなくなったのか。


震える文字で書かれた遺書には、こう記されていた。


---


**ルークへ**


**これを読んでいる■■■■、俺はもう■■■■。**


**お前に真実を■■■。**


**お前が殺しているのは◾️◾️じゃない。◾️◾️だ。**


**お前は「勇者◾️◾️」という■■■■で、脳に特殊な薬物を■■■■。その薬は人間を◾️◾️として認識させ、■■■■を可能にする。**


**俺はお前の■■■だった。真実に気づいたお前を■■■する役目を■■■■。でも、できなかった。お前は俺の■■■だから。**


**■■■■には何か裏がある。■■■■の思惑、もっと大きな■■■。でも俺も詳しくは■■■。ただ、お前は■■■■されているだけだ。**


**もし本当の真実を知りたいなら、魔王◾️へ行け。そこに全ての答えがある。**


**頼む。人間として生きてくれ。■■■じゃなく、■■■じゃなく、一人の人間として。**


**それが俺の最後の■■■だ。**


**■■■として、お前の幸せを祈っている。**


**リオン**


---


手紙は所々破れていて、重要な部分が読めなかった。


だが、読める部分だけでも十分すぎるほどの衝撃だった。


俺が殺しているのは...


俺は何者なのか...


薬は俺を操るためのもの。


リオンは俺を……何かする役目を負っていた。


そして、どこかに全ての答えがある。


「くそっ……くそっ……」


俺は手紙を握りしめた。


読めない部分に、もっと重要なことが書かれていたのかもしれない。


だが、もうリオンはいない。


真実を聞くことはできない。

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