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逃がした魚はデカイ

作者: 嶋崎泰介

ーどうして、あんな事を言ったのだろう?ー

 武志は終電を逃した山手線沿いの帰り道、ずっとそんな事を考えていた。言った相手は恋人でもなければ、友人でもない。偶々、その日に出会った初対面の三十路の女性だ。とは言っても見た目は若く、学生と言われても気付かないし、着ている服も実に派手であった。

ーどうして、あんな事を言ったのだろう?ー

 武志は23歳の会社員で、所謂、新卒サラリーマンである。そして、学生時代から3年間付き合っている恋人もいる。仕事も順調で、このまま行けば恐らくこの女性と結婚する事になるだろう。だから、尚更、武志の心の中には考えなくてはならない事があったのだ。

ーどうして、あんな事を言ったのだろう?ー

 その女性、明美と名乗っていたが偽名かもしれない。会社の先輩と呑んでいて、2軒目のバーに着いた時には武志も先輩も泥酔状態だった。そこで明美とその友人らしき派手な化粧と洋服を身に纏った恵子(これも偽名かもしれないが)の2人が話し掛けてきたのだ。

ーどうして、あんな事を言ったのだろう?ー

 話の内容は部分的にしか覚えていないが、盛り上がった事、そして最後に明美が武志たちに言った一言だけは鮮明に覚えている。「今から家に来ない?呑みなおそうよ!?」

ーどうして、あんな事を言ったのだろう?ー

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