4人の狩人 前
ようやく皆さんにお届けできました!! ありがとうー! 感謝です!!
5月8日 11時3分
会議室に数十人いる。青い隊員服を着た第23機械化機動部隊の隊員と、私服を着た少年2人少女2人の計4人がいる。
「おれは、前沢裕緒。この前の作戦では世話なったな。おかげで誰も死なずにすんだ。感謝する」
裕緒は少年少女に軍隊らしい立派な敬礼をする。感謝の意を表した敬礼は、自分でも納得できるくらい、立派な敬礼だっと思った。
「・・・?」
「悪いな。俺たちは敬礼より握手でな」
代表して髪の長い少年――月丘シンゲツ(つきおか)は敬礼ではなく、手を出した。軍隊であるならば、敬礼で返すのが常識だ。しかし、彼いや、彼らは違うらしい。
「・・・あ~、そうか。よ、よろしく・・・」
予想外の出来事に戸惑いながらも、敬礼から握手に変えて、シンゲツと握手をした。
「俺は月丘シンゲツ」
「あたしは月丘ツキカ」
「塔内初です。よろしくお願いします」
「・・・凜・ライネス・・・」
「若いな。お前らいくつだ?」
「17歳。みんなね」
「おれと、ひとつ違うだけか・・・」
「そろそそ、本題に入ろうかのう。よいかね? 前沢くん」
「あ、すみません。大隊長殿」
イスに座って湯呑を手に、羽鳥部隊総指令官が言った。笑顔が似合う老兵だ。
その横には、加藤部隊副総指令官がいる。無表情だがその顔付きからは、圧倒されるオーラを感じる。鬼上官として加藤部隊副総指令官は有名だ。
「さて、聞かせてもらおうかのう。なぜ、各部署上位3位階級だけを集めたのじゃ? よほど極秘事項のことかのう?」
「そうだ」
「長話になるなら、座れ。立場話も何だろう」
裕緒に言われ座る。座った席には、青いファイルがある。その中には、資料が大量に入っていた。それを見た初は少し、身を引いた。その横で凜は顔色ひとつも変えずに、資料の束に目を通し始める。だてにいつも本を読んでいない。
「これから話す事がもし、世間に明らかになってしまえば、世界は確実に混乱する。これは、世界の真実をしる事になる」
「ちなみに、この話はここにいる人だけの秘密。外部の人には話すの禁止だからね」
「「「「・・・」」」」
出だしがこれだ。ほとんどの者が目を丸くしていた。ただ、話を進めるシンゲツとツキカの言葉に耳を貸すだけ。
「俺たちが所属する偉大なる狩人とは、国際連合軍の非公開組織。または、独立部隊と言ってもいい」
「国際連合軍の非公開組織・・・ですか?」
大和撫子の永戸悠美が問う。
国際連合軍とは、世界一国家(WOC)に真っ向から反対した組織。主に、世界一国家(WOC)の政策に反対した者たちとテスタメントによって設立された。やがて、両者は激しく激突して戦争――世界二分戦争が勃発。この二者が対立して世界を巻き込む戦争になった。11年という世界戦争は国際連合軍が勝利。現在、国際連合軍は世界を管理し、国家の再建に全力を尽くしている。
「で、お前らが所属している・・・グラン・・・グラン・・・・・グラタン?」
「偉大なる狩人」
裕緒の言葉が詰まっていると、ツキカが助け舟を出した。
「その偉大なる狩人は一体何をするんだ?」
「ここからが重要。まぁ、主に世界一国家(WOC)残党の全滅。あるいは武力を行使して世界を脅かす組織の可及的速やかな排除。が、主な仕事だね」
「指令があれば他の事もするけどな」
「なるほどね。でもよう、そんなことならわざわざ、偉大なる狩人さまが出る幕じゃないだろ」
イスに深く座って腕を組んだロイス・アンダーソンが言った。
「確かにそうだな。そうだろ? ヒロー」
壁に寄り掛かたレイエス・リーズが言った。
「ああ、そうだな。装備が揃えば、ウチの部隊でも対処できる」
「たしかに、わざわざ俺たちの出る幕じゃない。が、俺はさっき『指令があれば他の事もする』と言った」
「お前たちが行動しているのは、その他。という事か?」
「そううだ」
「一体なにをしている?」
裕緒その言葉にシンゲツとツキカは少し間を置いた。その行動に裕緒は唾を呑んだ。
「世界一国家(WOC)が開発した“生体兵器”の殲滅。およびそれに関わった、施設、人物、データの破壊、抹殺、消滅」
「生体兵器ぃ!?」
長身のロイスが立ち上がって、両手で机に叩いた。
「う、うわわぁぁああああ!!!」
そのロイスに圧倒された初は、イスごと後ろに倒れた。隣いた凜はそんな出来事を、気にもとめずに、資料を読み続ける。
初は後頭部を押えながら、イスを直し座る。
「一体どこが作った! そんなもん!?」
「そうだ! 生体兵器にしろ生物兵器にしろあれは世界中で禁止されているだろぉ!!」
裕緒とレイエスが言ったシンゲツとツキカに問う。
なぜ、ここまで驚くかと言うと、戦時中に起きた出来事に関係している。世界一国家(WOC)が研究していた細菌兵器が小規模反抗組織に強奪された。それを、非戦闘区と言う戦闘行為が禁止されている地域で使用した。死者を多大に出した、その細菌兵器は『使徒』と呼ばれ、世界中から恐れられた。人類初のバイオテロとしてここにいる者たちは記憶に新しい。
世界二分戦争終結後、国際連合軍は生物兵器、生体兵器をいかなる目的でも使用を禁止した。
それが今なお、存在している事は世間には何としても、知られるわれにはいかない。
「世界一国家(WOC)だ」
シンゲツが裕緒の問いに冷静に答えた。
「どんな生体兵器だ!? おい!」
「生体兵器・・・むしろ人工テスタメントって言った方が適切かな?」
「人工テスタメント?」
「うん。テスタメントと同等の能力を持った強化人間」
「ナノマシンや肉体改造、細胞移植をした人間。成功する確率は正直高くない。が、成功するその人間は、確実にテスタメント並の能力を持つことができる」
「・・・・」
スケールが大きい話と世界の真実を耳にした第23機械化機動部隊の面々。皆、唖然としている。
(パァン!)
乾いた音がした。それは、羽鳥部隊総指令官が手を叩いたからだ。拍手ではない。
「ここらへんで休憩を挟まんかのう。頭の整理もいるどろうて。腹も減るだろう。腹が減っては戦はできないからのう。前沢くん」
「は、はい」
「彼らに食堂まで案内しておやり。君たち。ここの食事はうまいぞ。たっぷり食べといい」
手を叩いたのは一時中断という、意味だった。
羽鳥部隊総指令官は退室した。そのあとを加藤部隊副総指令官がついていく。
皆、話についてこれていなかった。しかたないと、言えばしかたない。中には口が開いたまま塞がらない者もいる。
(ぐぅ~)
腹の虫は正直だった。
「お腹減りました・・・・」
鳴ったのは悠美の腹だった。顔を赤くして言う。
「腹減ったな。飯を食いに行こう」
裕緒が立ち上がりそう言った。すると、全員たち上がる。体を延ばしたり、時間を見たり、手洗いに行く者たち。
時計は12時5分を指していた。ちょうどいい昼時だ。
つぶやき・・・
とある作者の執筆活動
自分で書いてて意味不明です(笑)。






