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夜影の狩人 後

すみません! アップ遅れてました!!

 死んだ・・・。思えばろくな人生じゃなかったな・・・・。



 裕緒はそう思っい、強くまぶたを閉じた。部下をかばって死ねる。裕緒にとってそれは、本望だった。いつも部下に「仲間を見捨てるな」を、口癖にして来た。自分からそれを実行出来た。満足だった。一つ不満な点をあげるなら、恋くらいしたかった。

「あれ?」

 痛みがない。まぁ、20ミリの弾丸を喰らえば、痛みもないかもしれないが、瞼を開くと、そこに怯えた平次がいた。

 押し倒し、平次をおおい被さる状態だった。

「・・・・・・・・・・・生きてる?」

 生きていた。裕緒と平次は生きていた。が、確かに、銃声が聞こえた。

 後ろをむくと、そこにはさっきまで、銃口を向けていたファントムが、見るも無残に銃弾で穴だらけだった。

「おい、山川大丈夫か!?」

「隊長・・・?」

「ケガないか!?」

 平次からどいて、上半身を起こす平次に問う。

「ダ、大丈夫・・・みたいです・・・・・生きてますよね?」

「ああ、生きてる。でも、一体何が?」

「隊長! あれ!!」

 平次が叫んだ。指差す方向をむくと、空間に歪みは発生していた。見た事がない現象に、鳥肌が立つ。徐々に白い物体が現れた。大きい。SF並の大きさだ。そして、その正体を現した。

「また、ファントムか・・・!」

 裕緒が拳銃を構える。そして、裕緒は理解した。ファントムではない。

 陸上兵器であるSFの装甲は頑丈で、デザインがゴツゴツしたデザインになりがちだが今、眼前のSFは異型いけいのデザインだった。まるで“空気抵抗”を想定して設計されたデザイン。戦闘機にも似たラインだった。全体的に、純白に塗装されていた。左右の肩には全長並に巨大な盾に装備。

 腕部のひじから細い、アームが伸びる先には対SF用火器がつけられ、手にグリップが握られ両腕に装備。そして肩に『SF/FC-18 LIGHTNINGライトニング』と書かれていた。

『すまん。遅れた』

 機械に声を通した若い男の声。

 背中のコックピットハッチが開いた。そこから、地肌に完全に張り付いた全身タイツ状の物に、人間の急所部分を守るためのボディースーツを着たパイロットスーツ――Eスーツを着た少年が出てきた。

 腰まである髪を一本に束ねた少年。

「偉大なる狩人グラン・バヌールだ。俺は月丘シンゲツ」

「来てくれたか!? 待たせるじゃないか!」

 待ちに待た増援が来た。これで、最悪を避けられる。裕緒はそう思った。もちろん、最悪とは部下の死と、部隊の全滅。

 そして、裕緒は核心していた。この第23機械化機動部隊の装備では、全滅は避けられない。が、それを打開する救世主が来た。体の底から、嬉しが湧いて出てきた。

 その、シンゲツと名乗った少年の隣にまた、同じく、ライトニングが空間から現れた。コックピットハッチが開き、同じEスーツ着た少女――月丘ツキカが出てた。

「シンゲツ。ファントムは片付けたよ」

「ああ、こっちもだ」

「あ! うちの部隊のSF隊が危ないらしい! そっちに向かってほしい!」

 第2分隊の事だ。情報は不確かだが、性能差に違いがありすぎる。危険である事は間違いない。

「大丈夫だ。俺たちの仲間が行ってる。あの二人なら、ファントム数機くらい心配いらない」





 対SF用ミサイルを向けたファントムが唐突とうとつに、大破した。何が起こったのか理解できないロイスと隊員たち。

 銃撃がやみ、敵のファントムたちが周囲を警戒するため、左右に赤い単眼モノアイが動いていた。

「何だ? おい・・・」

 ファントムもう1機大破。

 銃声もなく大破した。ファントムたちが物影に隠れる。ここで、ロイスに一つ脳裏によぎるものがあった。狙撃だ。遠距離からの狙撃。銃声がないのも頷ける。

『すみません! 遅れました!!』

 ロイスの前に、1機のSFが降ってきた。

 そのSFは純白に塗装されたSFで、異型のデザイン。戦闘機にも似たラインだった。左右の肩には全長並に巨大な盾に装備。

 コックピットのスピーカーから若い男の声が聞こえた。そのSFのパイロットだろう。

「来たかッ!! 偉大なるなんとか!」

『あッ! ごめんなさい!! 遅れました!!』

 頼りない返事だった。ようやく来た増援は頼りない返事を返す。その頼りない返事を返したのは初だ。

『ここは任せて・・・・あなたたちは早く引いて・・・』

 今度は少女の声だ。その声の主は凛。

「あ? ああ、下がらせてもらう」

 横綱たちがゆっくりと、撤退を始める。本当にゆっくりと。

 初と凛はファントム6機を相手にする。この二人にとってこの数は問題にはならいない。

 初のライトニングは中距離汎用型。赤く光る複眼レールアイは中距離汎用型とし周囲をよく目視できるよに左右に伸びている。頭部には左右に一本づつのアンテナと、後頭部中央に伸びるアンテが一本。装備は飛距離のある、対SF用アサルトライフルと対SF用スラッグガンを両手に別々に装備。

 スラッグガンとは散弾ではなく、単体の弾を使用する銃のことだ。対SF用スラッグガンは、装甲破壊を主にして開発された。

 そして、近接戦闘用ナイフ一本。

 凛のライトニングは狙撃専門型。狙撃用のライトニングの頭部は複眼レールアイと狙撃用の単眼モノアイが一つになった頭部になっている。前に伸びる3本のアンテナが特徴だ。

装備は電磁投射砲でんじとうしゃほう、俗に言うレールガンのことだ。磁力によって弾丸を発射する兵器で、火薬が不要。理論上での無限の射程距離。ライトニングにはスナイパーライフルとして装備されている。そして、対SF用ハンバガンが2つだ。重量の関係で近接戦闘用ナイフは装備されていない。

「凛始めるよ!」

『いつでも・・・・』

 初は操縦桿を前に倒した。自動的にロックオンされ、初はトリガースイッチを押す。初が狙うは前方の2機の内、バズーカを持ったファントムの腕。破壊! 続いて足・・・・直撃! ファントムは支えを失って、アスファルトに倒れる。

「よし・・・!」

『・・・しゃがんで・・・・・』

「え?」

 初は言うれるまま、ライトニングを屈伸くっしんさせた。その時、頭上に弾丸が通り過ぎた。ファントム撃破。

 SFの操縦は左右に1つづの操縦桿そうじゅうかんと、2~4つのペダルで行う。凛はコックピット中央の狙撃用の操縦桿を握る。ライトニングが射撃体勢を完了。前方の画面にロックオンカーソルが表示され、横になったU字型の出力ゲージにレールガンの、電力が出た。凛はトリガースイッチを押した。反動はない。弾丸に少し電気がまとわりつく。そして、ファントムの装甲を軽く貫通した。

「初・・・前・・・」

 言われるまま、初は前に視線を向けた。1機のファントムが近接戦闘用ククリを持って初に接近していた。

 SFの近接武器は、人間のように肉を切る。ではなく、斧のように質量に物を言わせた打撃攻撃が基本だ。めったに使わない近接武器を出したファントムに挑むように、初もアサルトライフルをしまい、腰から近接戦闘用ナイフを逆手持ちで構えた。

「く、来るなら来い・・・!」

 少し自信がないのか初がそう言った。

 ファントムは盾を前に出して、初に突進する。初はそのファントムを凝視。

「下から・・・・違う・・・右から!」

 一瞬の判断が初を動かせた。肩の盾で右から来るククリをガード。開いた肩関節にナイフをさす。

腕から力抜け、ククリが手から零れた。

続いて首にナイフをさす。数秒後には単眼モノアイから光りが消えた。このファントムは行動不能になった。

「よし・・・・!」

 初は今、撃破したファントムから目線を次の稼動しているファントムに向いた。

残りは2機。

 手前のファントムをロックオン。そのファントムはアサルトライフルを乱射して、初を応戦する。

「ごめんね」

 初はファントムに突進させた。肩の盾が前方に動き、ライニングの本体を守る。ファントムの後ろに回りこみ、上半身と下半身のにある関節にナイフを刺した。

ナイフを抜き、左手のスラッグガンで両足を打ち抜き、最後のファントムには銃口を頭部に突き付け、トリガースイッチを押した。3発目で頭部は完全に破壊し、ファントムは機能を停止した。

「はぁ~・・・」

『・・・・終わった』

「だね」




「終わったぞ」

「第2分隊は!?」

「無事だ」

「よかった。あの野郎・・・心配させやがって・・・」

 裕緒が心配そうな顔でシンゲツに訪ねた。裕緒はそれを聞くな、安堵した表情を浮かべていた。その、顔を見たシンゲツとツキカに自然と微笑みが浮かんでいた。

と、その時だ。ライトニングのコンピュータがアラーム音を発した。それは、敵機接近を知らせる警戒アラームだった。

「何だ。どうした?」

「まだ、敵がいる」

「まだいるのか!?」

「うん」

「逃げましょうよ! 隊長!!」

 と、平次が騒ぐ。

「お前、少しはどうにかしようと、思わないのか?」

 裕緒が言う。

 その間にも、シンゲツとツキカはコックピットにもどる。

 シンゲツとツキカのライトニングは近距離突撃型。対SF用サブマシンガンに対SF用グレネードランチャーを装備したものを両手に装備。そして、近接戦闘用ナイフ一本。頭部に赤い単眼モノアイが光っている。人間で言う耳の部分に左右一本づつアンテナと、額に長く伸びたアンテナが1本。

『下がってて。危ないよ』

 機械に声を通したツキカの声。言われるままに、二人は下がる。

 ライトニングの脚部の一部が動き始また。それは、空気を吸い込み、甲高い騒音を立てる。ジェットエンジンだった。次の瞬間、吹き飛ばされそうな突風が二人を襲った。それを背にライトニングは前進していった。

「敵は?」

『ファントム数機』

『一体どこに隠れてたんだろう?』

『・・・・確認できなかった・・・』

『ボクも。でも、今更出て来ても意味がない』

「確かに」

 初と凛に通信。

『・・・・援護する?』

「いや、その必要はない。ファントム5機確認。戦闘に入る! すぐに終わらせるさ」

『いざとなったら、援護してね』

 数百メートル先にファントムを確認。まだ、こちらの射程距離ではない。よって接近する。エンジン音でファントムが気付くだろうが、関係ない。撃破するのみ。

 射程距離に入る。と、ファントム2機がシンゲツとツキカの、ライトニングを確認。アサルトライフルの銃口を向ける。が、向けた瞬間にはその2機は、火を吹いていた。撃破!

 さらに、ペダルを踏み込む。ライトニングが飛んだ。ファントムたちの頭上を越える。ファントムたちは、予想外の出来事に反応が遅れた。

 地面に着地後、すぐに2人は旋回し、ファントムをロックオン。トリガースイッチを押した。しかし、ファントムは防御。

「いい反応じゃないか」

『手慣れだね。このパイロット』

 ファントムの反撃。弾丸が2人が向かってくる。すぐに、回避行動をとる。物影に隠れた。その間にも移動はおこたらない。止まっていては、被弾するおそれがある。 ツキカが物影と物影の僅かな隙間から、対SF用グレードランチャーを発射する。弾道はよし。直撃! 盾でガードしたが、盾は大破した。左腕をダメージあっただろう。

 爆発はまたたく間に広がる。

「ナイスだ! ツキカ!」

 シンゲツはそれを好機と判断した。銃撃が止んだ今なら。

 シンゲツは物影から飛び出す。両手のサブマシンガンを突き出し、銃口を突き付ける。トリガースイッチを押した。次の瞬間には、装甲をブチ抜きパイロットごと穴だらけにしていた。

「残りは、2」

『気を抜くなよ』

「シンゲツもね」

 お互いに言い聞かせる。

 再びファントムたちが、銃弾を撃ちまくる。

 シンゲツとツキカは、180度旋回、ファントムに背中を見せて後退。ファントムたちは追撃して来る。ジェットエンジンと脚の走行では、酷いくらいに差がある。

 シンゲツが再び180度旋回。ファントム2機に銃口を向ける。それを、目視したファントムたちは、盾で防御をする。

 シンゲツがトリガースイッチを押した。

『かかった! ツキカ!!』

「うん!」

 物影からツキカが操縦するライトニングが飛び出して来た。突然の出来事にファントムたちは、足を止める。

 シンゲツをおとりに、気付かれないようにツキカは、ファントムたちに回り込む。作戦は成功だ。

 ツキカは近距離から、サブマシンガンを発砲。撃破した。

「あと・・・1機!」

 突然、飛び出したライトニングにファントムが銃口を向けた。ツキカはすぐに、回避。そこをシンゲツが撃った。ファントム全機撃破。

「終わったね」

『終わった? 大丈夫?』 初が無線で尋ねてきた。

「ああ、俺もツキカを無事だ」

『・・・・・・お疲れ』

「さて、賢者ワイズパースに報告だ。これより、天使たちの殲滅せんめつを開始する。と」

 4人の狩人たちの物語が始まる。この傷あと残る世界で。

すみません! アップ遅れてました。申し訳ない!



さて、授業中にアップです。最前列でケータイを隠しながら、後書き書いてます。絶対、先生気付いてるけど、何に言わないから大丈夫!! でも、 「お願い。アップするまで見逃して」。が本音です。ちなみに、授業は古典で源氏物語。

古典いみわかんねぇー!




さて、次は解説2とキャラ紹介です。来月前にアップを目指しますよ!



あ、やべ。授業が…!

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