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巨人の息子たち

 正卿(せいけい)趙盾(ちょうとん)、初めての朝政(ちょうせい)六卿(ろくけい)の他、郤缺(げきけつ)亜卿(あけい)となった士縠(しこく)の八名、そして近臣の陽処父(ようしょほ)(かん)を出迎えた。趙盾は正卿として初任の挨拶を完璧に行った。その修辞は驩を昂揚させるにあたいするものであり、末席の士縠が唇を噛みしめる。親の七光り、と思い込もうとした男が己より教養があると気づいたからである。

「本日は法の見直しとその施行について、議をお出しする。卿らのお言葉をじっくりとお聞きしたい」

 趙盾は言いながら、傍らにある木簡の束を寺人(じじん)に渡した。よくよく見なくても、趙盾の後ろには木簡の山ができている。書きためていた議を持ってきたのであろう。まさか昨日のうちに書ききったわけではあるまい。――書いてしまいそうなのが趙盾であったが。

 さて、このころの法は現在の法とは概念が少々違う。大夫の儀礼に関するものも法であり、民を締めつけるものも法である。おおむね、国を円滑に動かすための取り決めだと思えばよい。

 趙盾は特に税収に関する法と慣習について、士縠に問うた。この法は何だ? と問われれば士縠はすらすらと応じたであろう。が、

 この法をどのように施行すれば、実利がとれるか

 となれば、すぐに答えられぬ。問答により場が固くなり霜が降っているような政堂になっていく。とうとう答えに窮したところで郤缺はさすがに助け船を出した。

「話をさえぎり、申し訳ござりませぬ、正卿。正卿と士伯(しはく)はおわかりでも、私にはついてゆけぬところがある。もう少し噛みくだき、この非才の私にもわかるよう、問うてくださりませぬか。この議は正卿と司空だけの場ではございません。我ら卿、そして近臣の陽子(ようし)、お決めになるのは我が君です」

 郤缺の柔らかい口調に、場がすっと溶けた。趙盾以外が、安堵の顔をする。若い宰相は郤缺をじっと見たあと、

郤主(げきしゅ)ほどのかたがおっしゃられるのであれば、私の言葉が独りよがりだったのだろう。では改めて皆様方に問う。民への法である。税の分配が今のままであれば、出征による圧迫により先細りします。が、増税といっても限度があり、今以上のものはのぞめないでしょう。また、税の未納も多く見受けられ、取り立てる下役たちも手こずっている様子。民が逃げたり死ねば意味がありませぬ。私はこの法をそのままに、公室だけではなく各氏族の邑宰に税の取り立てについて統一すべきかと存じます。むろんこれは他家への干渉にもなりますので、士伯に法の大家として判断を仰ぎたい。また、皆様がたも経験深くお家を切り回されている。お言葉をいただきたい」

 趙盾の言葉は重い。そして、難しい。それぞれの氏族は所領により潤っている。公室は己の天領のみで成り立っている。趙盾の言葉を発展させれば、氏族が公室に税を納める方向となる。奴隷管理官と首長の時代ならいざ知らず、今や貴族と公室は税で繋がってはいない。

「お、おそれながら、下席から、申し上げます、趙孟(ちょうもう)

荀伯(じゅんはく)。伺おう」

 果敢にも荀林父(じゅんりんぽ)が口を開いた。趙盾の圧に押され気味であるが、しっかと顔を見据えている。

「取り立てについての統一ですが、税の分配に関してでしょうか、下役の法でしょうか。税の分配でございましたら、まず未納が出ている理由をお調べになってから、改めての議にすべきと言上つかまつります。また、下役でございましたら、その法と下役の実際を確かめたのちに、法と刑を整える必要があります。未納の調べは我らまつりごとの話ですので我らで検分し、下役の法については士伯にて精査していただくというのはいかがでしょうか」

 途中、緊張でかひっかかりながらも、荀林父は言い切って拝礼した。

「末席からの言葉はご無礼でございますが、私もよろしいでしょうか、正卿」

 郤缺はあえて請うた。荀林父はこちらに問うことはなかったが、援護するという約束はある。言葉を重ねたかった。趙盾が、伺おう、と同じ調子で返す。

「国の根幹は民と民の納める税です。正卿がその税の安定を望まれるのは当然のこと。しかし、今のところとれる場所は限られており、放り出されている土地も多いのです。未納がそれに関係しているかわかりませぬが、上申されているものと実際が違うこともあるでしょう。今、お手元の記録のみでは判断つきませぬ。下役の行いも見ると聞くでは大違いです。ここは荀伯のお言葉をお取りあげになり、信用たるものに見聞きさせ、正しい情報の元に法を検討するのはいかがでしょう」

 我ら上のものが実際を見に行っても実像などわかるまい。それを郤缺は良く知っていたが、理屈と文字だけで動いて解ける問題でもない。趙盾は書で全てを解決してきたがため、このあたりの機微に疎いのであろう。

 趙盾はもっとも、と士縠に法と実の確認を命じ、土地と未納に関しては我らの差配でと一旦引いた。

 初日である。その日はその議で終わるかと思われたが、最後に趙盾は爆弾を落としてきた。

「さて。君公(くんこう)とも話し合っていたのであるが、賈季(かき)が卿になられたため、車右(しゃゆう)が空いている。むろん、戦争が起きていないのであるから慌てて決めることでもないのだろうが、いつ何時、何が起きるかわかりませぬ」

 狐射姑(こやこ)がそっと口に片手を持っていって撫でた。次の車右も()氏から出る。そのように君公に奏上している。その発表か、とにやつく気分であった。

「士伯。あなたの弟は文公の車右であった。その後、お役目につかれていないが、未だ三十の半ば、充分にお働きになられるでしょう。()氏として法を治め、なおかつ覇者の車右であられた士季(しき)を君公はお望みです。士伯は士氏の長ですので、このお話を通さねばと思い、議題にあげております。如何?」

 士縠が蒼白な顔をし、狐射姑は顎が外れたような顔をして趙盾を凝視した。士縠を見るに、彼から弟を推挙したわけではない。郤缺が知るかぎり、士会(しかい)と趙盾を結ぶ線は無い。

「わ、我が弟は確かに文公の車右でございましたが、少領を治めるだけのものでございまして、少々乱暴もの、格が」

 慌てすぎたのか、士縠が士会を『下げて』対抗してしまった。まずい手だ、と郤缺は眉を(ひそ)めた。彼は士氏が勢力を持つという喜びより、弟が勇躍する恐怖があるらしい。よくよく考えてみれば、士縠は一度、弟に負けているのだ。彼が一大夫であったとき、二十そこそこの弟は覇者の車右であった。

「そのようにご謙遜されなくてもよろしいですよ、士伯。私は文公の御者として士季と共に仕えましたが、勇士でありながら謙譲も知っておられる。常は後ろで下がっておられたが、問われれば響くように答えられ、功は人に譲り、難にあたる若者でした。ご安心ください、立派におつとめされます」

 荀林父が、口ごもる士縠に話しかける。この男が上奏したのか、と郤缺は意外な気持ちであった。それまでただ聞くだけであった先蔑(せんべつ)が、下から申し上げる、と口を開いた。

「我が(せん)氏でも士季の評判は聞いたことがあります。士伯も弟御を養うのは大変でございましょう。車右にするのであれば、独立させてやればよろしい」

 趙盾が、その言葉に頷く。まるで先蔑が士氏に恩を売るような言葉になっているが、これは士氏を分裂させたいらしい。先氏の内部抗争に士氏と()氏が絡んでしまっている。先蔑はそれを引き離す算段なのだろう。

 驩に向いて、趙盾がぬかずいた。

「おそれながら言上つかまつります。先子(せんし)の言、私も考えておりました。今は戦が無いため、揃いまで公布する必要はないでしょう。まずは内々に士季を車右として据え、その格に相応しい(ゆう)をお渡しするがよろしいかと存じます」

 言葉を終えると、寺人に書簡を渡し、驩の元へと行かせる。既に所領まで考えていたらしい。先蔑がわざわざ言うまででも無かったが、それが呼び水にはなった。驩は書を読むと、満足げに頷いた。

「うむ。これでよかろう。私は父から覇者としての責を受け継いでいる。父の車右を己のものにするは、縁起も良い。(かい)には随邑(ずいゆう)を与え、仮ではあるが我が(ゆう)とする。あとで使者を送るが、(こく)は士氏の長として会を指導するよう」

 そうして、これで終わりか? と趙盾に聞いた。本日は終わりでございます、と趙盾が平伏する。

「今日は良き朝政であった。明日も励むよう」

 その言葉は、一ヵ月の間、正卿であった狐射姑の矜持をズタズタにした。驩はこの朝政のあいだ、狐射姑にねぎらいの言葉をかけなかった。わざとではなく、忘れていただけであるのだが、それにしても酷い仕打ちではある。しかし、狐射姑が一ヵ月を無駄にしていたのも事実であった。

 初日から波乱であると郤缺が肩をすくめながら帰ろうとすると、後ろから呼び止められる。

郤主(げきしゅ)

 筋が一本通ったような声音は、やはり趙盾であった。

「趙孟、いかがな――」

「ここは人が通るところ。あちらのほうに花も散った梅林があります、誰も来ません、共に来られよ」

 常に丁寧な儀礼を好む趙盾らしからぬ態度で、郤缺は引っ張られていく。と言っても、郤缺が振り払わぬだけである。それなりに鍛えているようであるが、趙盾の体は戦士のものではなく、本気を出せばたやすく逃げることはできるのだ。

 ここまでして何か話したいというのであれば、乗った方がよい。

 なんだかんだと影ながら見守ってきた立場としては、ついていくしかなかった。

「郤主。なぜ愚人(ぐじん)のふりをしたのですか?」

 花の落ちた梅林はそろそろ木々が茂りはじめていた。もうすぐ初夏も近くなる。すっかり寒さがゆるみ、かわりに強い風が吹く。晋の春そのものの中、その風に負けぬ勢いで趙盾が問うた。士縠への助け船のことかと郤缺はすぐに気づき、微笑する。

「あの時、趙孟の言葉に誰もついていけてませんでした。ゆえに、末席として申し上げただけです」

「士伯もわかっていなかった、で間違いないのだな」

 郤缺の言葉に、趙盾が念押しのように言った。それを否、と応じるほど郤缺は厚かましくない。が、そうです、と断言するわけにもいかぬ。

「それは士伯でないとわかりかねる。私は、みながついていっておらぬと感じたまで」

 みなが卿なのか、その場の全員なのか、あえてぼかす。趙盾が少し睨み付けてきた。平坦な顔のこの男には珍しい表情であった。

「わからぬならわからぬと言えば良い。あなたはわかっていて、愚か者のふりをした。それをさせていることに恥がないのか」

「いえ、私はどうでも――」

「はい、私も郤主があほうのふりをすることは、どうでもよいと思っております。しかし、それに寄りかかるものは、役に立ちません」

 無礼にも郤缺の言葉を遮り、無情な言葉を趙盾は言い切った。

「おや、我らお役に立ちませぬ、か」

 風が髪を舞い上げてくる。郤缺はそれを押さえながら、苦笑した。青年らしい、逸った気持ちなのだろうと思ったのだ。

「いえ、()()()()()()()()()()。そうですね、荀伯もあれは()()()()。先子はわかりませぬ。今日は良い言葉を投げましたが、いつもは聞いて頷くだけですから。賈季はまつりごとがわからぬ様子、箕子と先叔は他のことを考えておられる。()()()()()()()()()()()()。士伯は役に立つと思いましたが、()()()()です。士季は記録や荀伯のお話ですと、()()()()と思いましたので、君公に奏上いたしました。賈季が役に立たぬものを推挙していたようで、困ったものです。今でさえ役に立たぬのに、役に立たないものを増やす行いの意味がわかりませぬ」

 淡々とそして平坦な声で趙盾は静かに言った。表情に乏しい顔は相変わらず端麗さがある。ゆえに、ぞっとするような風景であった。いまだ新緑映えるとも言えぬ庭で、青年はまるで道具を評するように大臣の話をしている。

「……趙孟自身は、お役に立つ、と?」

 思わず口に出た。そこまで言うのであれば、己は何か、と。

「もちろん、君公に役立つよう、務めます。それが我ら卿の責というものでしょう」

 言いながら、この日初めて――否、卿になって初めて――小さく笑んだ。それは柔らかく、人当たりの良い笑みであり、春に相応しいものであった。彼は本気で真面目に、各卿を道具として役に立つか役に立たぬか、侮蔑もなくいっそ誠実に無邪気に考えているということでもあった。

 お時間をとらせた、と礼をし、趙盾が歩いている。郤缺は思わず

「趙孟」

 とその背を引き留めた。趙盾が礼儀正しくふり返り、何か? と返す。

「またお困りのことがあれば、気軽におっしゃってください。いつでも相談に乗りましょう」

 郤缺は、それしか言えなかった。あなたは、走りすぎではないか、周囲が見えておられるのか。人は道具でなく、あなたも道具ではない。理だけでは世界は進まない。その全てを伝えようがない。

「郤主に感謝を。あなたはいつも私にお言葉をくださる。私はあなたの言祝(ことほ)ぎを覚えております。今、私は正卿です。ゆえに戒めを強く思い、務めてまいります」

 淡い春の陽光、強い風が枝を鳴らす。その庭を趙盾がまっすぐに歩いて行く。郤缺はしばらく立ち尽くし、その背を眺め続けていた。

 その日の夜、士縠は表面上うやうやしく沙汰を渡し、使者とともに参内するよう士会に伝えた。士会はそれに合わせ、うやうやしく受けた。棘のような空気が士縠から伝わる。士会はじゃあ嫌です、とは言えぬ。士縠が頷いて戻ってきた以上、弟が顔に泥を塗るわけにいかぬ。せめて、無邪気に喜ぶしかない。

「今までは兄上の所領を頂いての生活でした。しかしこれは兄上の財産です。これで、ようやくお返しできます。良い所領でした、名残惜しいですが新たな場所で務めたいと思います」

 バカがするような顔で返すと、士縠が安心したように力を抜き、ふ、と笑んだ。

 この年、凶事があった。秦公任好(じんこう)の崩御である。彼は名実ともに覇者になりたかっただろう。しかし、隣国の晋に関わりすぎた。あげく、不毛なたたき合いにまで発展した。元々、地勢として東諸国に手を伸ばすには晋が邪魔であった。また、文化的にも遅れており、東に行っては損をしている。

 しかし、国民にとっては名君であった。人を好み、大切にする。二度晋に敗北した将軍を許す度量があり、三度めの出陣で晋に勝った。――この時、秦は強いと不戦敗を主張した趙衰により、不戦勝になったのであるが。それはともかく、秦人全員が嘆き悲しみ、その死を惜しんだ。

 ここから、珍事となる。秦人は任好を愛しすぎて、有力家臣の嗣子や、有能な若者に殉死を命じたのである。彼らも、どうも喜んで死んだふしがある。彼らは貴族であるのだから、むろん付き従って死んだものもいるであろう。任好に諫言を続けていた老臣はとうに死んでおり、忠実な将軍の名もこの後史書にはほぼ見受けられず、秦の人材は底をついたと言い切っても良い。任好は人を大切にする名君であったが、死後に暗君となってしまった。つくづく、運の無い君主である。以降、秦は晋と小競り合いをする程度の国となっていく。再び中原の歴史に食い込むのは戦国期を待たねばならない。

 むろん、晋にとっては朗報であった。現時点、秦に対しては一手先に進んでいる。このまま国境線を削り、西に追いやってしまうことも可能である。報復合戦から掃討戦に移るまたとない機会であった。しかし、晋も動けなかった。晋公驩が病に倒れていた。

 政堂で倒れた驩に慌ててかけつけたのは、やはり趙盾である。寺人に支えさえ、額を押さえ、脈もとる。このあたり、九年の自活に近い人生がいきているのかもしれぬ。そのあと、

「恐れ入ります、失礼をば」

 と言い、驩の袖をまくった。そこには発疹が大量にういており、ぷっくり腫れていた。趙盾は静かに頷くと、そっと袖を元に戻した。

「我が君。意識はございますか」

「……(とん)?」

 ぼんやりと、驩が目を動かし、身を起こそうとする。それを制し、趙盾はぬかずいた。

「おそれながら言上つかまつります。我が君は熱、発疹とありますが、それは我が父と同じ病状ではございませぬか?」

 言われ、驩はふらふらと思い起こす。発疹、高熱、下痢、そして腹が膨らんできた。

「似ているな」

「では助かりませぬ」

 趙盾は無情すぎた。卿も近臣も、唖然とする。が、郤缺は他に言いようもない、とも思った。以前欒枝と話していた、趙衰らは疫病ではないかと。であれば驩も危ういと。あれから一年も経っていない。発症に差があるのであろう。

「助からぬ、か。私もそう思う」

 驩が苦く笑って言う。まっすぐに見てくる趙盾は、感情が見えぬ。が、その顔が驩を惑乱から理に戻す。なんだかんだと得がたい男だ、と思い、手を伸ばした。趙盾が頷いてその手を握る。いや、顔を撫でたかったのだが、まあどちらでもいいか。

「我が君は未だ太子(たいし)がたたれておらぬ身です。代わりのかたはおられません。我が君の愛児はまだ八つ、名代は難しいでしょう。死病に立ち向かう御身に無理を承知で申し上げます。寝所にて朝政をお願い申し上げます。我ら、君公が死すまで支えになります」

 趙盾はまっすぐと、驩に死ぬまで責を果たせと言い切った。それは、病が体を食い尽くすまで安まることはないと同義である。

「おそれながら末席から申し上げる。趙孟。君公はこれから病と闘い、己と向き合うことになる。その上まつりごとというのは、無理でしょう。……君公にお時間を与えてください」

 またも、あえて郤缺は言った。これを言わねば、卿一同、正卿の言いなりになり君主を見捨てたこととなる。せめてこの一言を言わねばならぬ。

「良い、(けつ)。私は覇者を継ぎ、晋を継いだ。その責は最後まで負う。それを父や亡き卿たちに教わっている。(とん)の父、()は死ぬ直前までまつりごとの話をしていたと聞いた。私もそれにならおう」

 郤缺は平伏し、慌てて他の卿たちも平伏した。驩の前でぬかずいている趙盾を目の端でとらえる。その姿は端正なものであったが、内心喜んでいるに違いない。

 郤缺の言葉は、驩の最後の覚悟を引き出した。それがわかって、郤缺は言った。郤缺としても、驩をすり切れるまで使うしかないと思っている。そうして、次の後継者もきっちり決めて、死んでいただくほか、無かった。晋はもう、荒れるわけにはいかぬのだ。

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