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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

恋をしたあなたに花を

作者: 九水 雫

僕は今こいにおちている

浮き上がった心と体を落ち着かせる

もうすぐあなたに届けます

真っ赤に咲いたあいの花を

あなたに出会ったのは大学一年目の春

道に迷っていた僕の手を引いて案内や説明までしてくれて

「もし良かったらうちのクラブに入りなよ♪」

そういって笑ったあなたの笑顔の美しさにはじめての恋に落ちました

クラブは園芸クラブととても地味そうなクラブでしたが話を聞くと学校の花壇だけで無く近くの駅の花壇など幅広く活動しているクラブらしく少しの気だるさと同時にあなたの名前が「春咲 小桃」(はるさき こもも)というのも知れました

園芸は土運びが一番辛く朝早く起きての水やりや虫の駆除等インドアだった僕には大変なことだったけど慣れてくれば育てる楽しさが芽生えました

特に咲き乱れる花達を育てた達成感と春咲先輩の笑顔のいつでも頑張れたんですよ

大学でも良く授業が被り広く他の席も空いていたるのに隣に座ってくる春咲先輩に心が高鳴り見惚れてることがいつもでそれを春咲先輩にたしなめられることもありましたね

でもそんなやり取りもとても楽しかった

春咲先輩は、とても人気者で優れた容姿に明るく性格だからかクラブの恋愛話で話に上がらないのはなかったですよ

そんな先輩は休みの日に一緒に買い物や遊びに連れてってくれてとても楽しい時間

植物園で色々な植物を教えてくれたり

遊園地やサーカス、映画を見たりしたのは楽しい時間でした

ホラー映画が好きなのは意外だったけど

お互いの趣味も似ていたためとても心地が良い時間で

2人しか知らない会話に心がいつもふわふわして

浮かれてました

あの日、あの瞬間までは

春咲先輩の隣に歩いていた友達と知らない人の写真

僕が近くにいるときに聞こえたのは

「彼氏なんだ~♪えっ?同じサークルの子?ナイナイって(笑)」

そんな言葉で心が壊れていったのを覚えています

僕の初恋だったのに……



僕は恋に(故意)落ちている《墜ちている》

真っ赤に咲く愛の()花を今

目の前で咲かせるね

薄れゆく意識のなか

春咲先輩の顔が見えた

その顔は驚きながらも笑ってた

そうか……そうだったんだ……

僕は先輩にとっての道化師だったんですね

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