Prologue
神が世界を創り上げたとき、神は2つに世界を分けた。
1つは、神が生み出した生物が治める世界。
1つは、神の力を分け与えられた精霊が治める世界。
生物が治める世界は、次第に人間が生物の頂点に君臨し、統治され歴史を刻んでいく。
精霊の治める世界は、神から力を分け与えられた7人の精霊がまず、多くの妖精を生み出した。
その後、一つの国を創り上げて統治し、歴史を刻んでいった。
しかし、何百年何千年が経った頃。
精霊の1人が神を、国王を裏切って闇の力を手にした。
その反乱で多くの妖精たちは、傷つき、人間の世界へ飛ばされた。
『精霊に愛されし者と、妖精に愛されし者たちが集まりし刻、再び世界が平和が訪れる』
残された精霊と妖精たちは、決断した。
____その時を待ち、平和を取り戻そうと。
高校に入って2年。新城真は、自分と同じように妖精が見える女の子:小鳥遊綾花と出会ったことで、止まっていた刻が再び進み始める。
人間と精霊の世界が手を取り合い、
二つの世界の刻が、真と綾花の2人の時間が、
早く、ゆっくり、刻まれていく。
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「———っ、———っ、———っっ!!!」
誰かが俺の名前を呼ぶ声が聴こえる。
昏い闇の中で彷徨っている俺を呼ぶ、優しい声。
俺の大好きなアイツの声。
でもその声は、悲痛な叫びで溢している。
上下左右もわからない昏い闇の中にいる俺は、
俺の名前を呼ぶアイツの声を頼りに暗闇の中を進んで行く。
まだこの『セカイ』には行ってはいけない。
「———っ、ねぇ、———とっ、まことっっ!!」
あぁ、そうだ、思い出してきた。
「————っ、まことっ!!!・・・〜〜っ、お願い、置いてかないで・・・!」
あぁ、思い出した。
そうだ、俺は、アイツに降りかかっていた攻撃からアイツを庇って倒れたんだ。
ホント馬鹿だな、俺ってやつは。
好きな女の子を庇って、自分が死にそうになって。
しかも、好きな子を、泣かせて。
ホント馬鹿だ、俺は。
心の中でアイツの名前を呼ぶ。
アイツの元へ戻ろうと、アイツのところに。
アイツの呼ぶ俺の名前がはっきり聴こえた瞬間、
暗闇だった世界から光が差し込んできて、俺を包んだ。
「———大丈夫、」
だんだんと意識が戻ってきた。
ボロボロになった体に鞭を打って、自分の力で起き上がる。
大粒の涙を溢す綾花の頬に自分の手をあてて、優しく涙を掬ってやる。
そして、俺の手よりひと回り小さい綾花の手を取る。
「——大丈夫、・・・絶ッ対、綾花を・・・置いていくなんてしないから。」
二度と綾花にあんな顔をさせないために、あんな思いをさせないために
しっかり目を合わせて誓う。
————これだけは絶対守ると
あらすじだけです・・・・・
まだこの後の話は、大雑把にしか決まっていませんm(_ _)m
気が向いたらコツコツと進めていく予定でいます。
何卒よろしくお願い致します。
P.S.
感想をくれるとめっちゃ喜びます!
誤字脱字があったら教えてください!!