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第八章 三人の難敵

ゲームファンタジー!

もう毎回この始まりだから変化がほしいシロツバです。

遂に動き出したルイエス!(別段ラスボスでもないけど)

出番が減る主人公!

そして、あとがきは…

暗い世界。もう慣れたヴァルハラの世界の構成のシーンだ。下から上へ世界のパーツが送られて上から下へと組み上がっていく。目の前を飛び抜けた白いパーツに驚いてクロアは身を引く。

組み上がっていく世界は今までとは違う、異質なものなのに気付いて思わず小さな声を出す

足場が出来て、体が自由に動くようになる

空を見上げられる世界は青空が広がり、目が痛くなるほどに陽気な太陽が容赦なく照りつけている

『エリア:00』、表示されたエリア名は初めて見るものだった

ふっ、とトークカードが震えるのを感じる。クロアは金髪がのぞきこんでいるカードに話しかける

「クロア、合流地点は滝の前よ」

とりあえず、川すらない状況なんだが…

「なら、転送装置を探して。このエリアにはあちこちにあるから頑張って」

プツン、とあまりにもあっけない通信が切れる。まったく、どうしろって言うんだ

クロアは憤慨しながらもあたりを見回す…

草原、隣接する砂地、さらに草原の北側に接している溶岩地帯…

とりあえず、普通のエリアじゃないのだけはよく分かった。面倒すぎる場所なのだ。

「ったく…転送装置の形くらい言えよ…」

クロアは何となく頭を下げる

ピッ、と何かが切れるような危険信号を感じてそのまま動きを止める

。その一瞬後、頭の上を轟風が抜けた

「なんだ?」

振り返ると、逆光をうける巨大な木がたっていた。高さは2mほど、高さはそれほどでもないが何故だか威圧されるような力を感じた

「…」

そういえばなんか見覚えあるな…

木は右腕を持ち上げる。

あぁそうか、あの時の巨漢だったか

クロアの頭上に手がかざされて、アルミ缶を潰すように地面に押し付けられたパラパラ…と大男は押し潰した地面から手を引き抜く。あまりにも現実離れした力こそ彼の最大の武器、一撃受ければ只ではすまない

「…ぶねぇな」

不意打ちを間一髪で回避したクロアを静かに見下ろす

「こっちもいくぜ…。巡れ!光剣『白陰』、闇剣『黒陽』!」

空間から抜いたカードが二振りの剣に姿を変えて、一回転しながら両手に収まる。

「…」

グォウ、と巨大な腕が振るわれて、黒髪の蒼碧のコートを着た少年は飛んで回避する

「振りがでけぇ!」

剣を交差させるようにして彼は巨漢のブロウに斬戟をたたきこむ。白と黒の見事なクロスを前にブロウは後ろに逃げようとして体重を後ろにかける

「雷符『静電気』」

ぴん、と指で弾かれたカードがブロウの体にあたり強烈な電撃を流す。一瞬だけだが流れた電撃にブロウは身を強ばらせる

二色の斬戟が同化してブロウを貫いた

「…っ、効いたろ」

クロアはジンジンと痛む腕を庇いながら舞い上がる砂ぼこりを見透かすようにして男に呟く。クロアの未熟な力ではまだ今の攻撃は早かったのだ

「…」

だから、腕が延びてきたときは『終わった』と思った。

「ぐがっ!」

腕はクロアの首を掴み、地面から浮き上がらせた。今、体を支えているのは首を締め付けている男の右腕だけだ。自身の体は非情な重力によって首を引き千切らんばかりに重くなる

「…掴まえた。(あるじ)の敵」

コイツの声…初めて聞いたな…って

「それどころじゃ…」

クロアは弱まっていく力を全て白陰に集める。特性を使ってこの窮地を脱しないと…死ぬ!

白い光が一閃する。

全力の素早い薙払い、完璧に捉えたはずの一撃は

「展開せよ『パワフルリング』」

その一言で展開された緑色の壁に阻まれて、手からこぼれ落ちてしまう

「…蚊が」

「ちく…しょ…」視野が暗く、狭くなる

力が抜けて…意識が消えていく…


―しっかりしてよ


何か…幻聴が…きこえ…

「雲切れ間から姿を表せ。幽技『朧月』」

クロアの体が宙を舞う。

突如現れた光の閃光がブロウの腕を弾き、クロアが反動で飛ばされたのだ。無様に砂地まで転がった彼の側に紅いフリルが広がる。クロアは咳き込みながら見上げる

「まったく…派手な砂ぼこりが見えたと思えば何死にかけてるのよぉ、新人クン」

にっこりと笑いながら、ギリギリと耳を引っ張る。痛い。

クロアはその手を払いのけて大男を見る

アイツと対峙しているのは楼騎。蒼い刀を構えていて数枚の呪符を既に手にしている。短期決戦か、警戒しているのか楼騎は動かない

「『パワフルリング』…厄介ね」

エアリアルの言葉にクロアは首をかしげる

「あれはね、力場系っていうのよぅ…あれは『武器の有効範囲内ならば自由に力に干渉』することができる。ようは最強の盾ね」

重要なことをサラッと説明する。最強の盾とかないだろう…

楼騎を見る彼は静かに呪符を使う。三枚の『月』と名のつく呪符は鮮やかな閃光を放ちブロウの腕を捕らえる。

三枚の符はそれぞれ『眉月』『下弦の月』『幽月』の名を持っていて楼騎の幽月によって放たれた。

「…効かぬ」

そう呟いた時、紅いフリルが大男の目に映る。そこから白い足が伸びて

「ごめんねっ」

顔面を踏みつけた。

不意打ちにして非道。エアリアルはちょっとだけ反省しながら楼騎の隣に着地する

「他のが来る前に終わらせるぞ」

二人はそれぞれ一枚のカードを抜く。そして、楼騎は左の頬のそばで、エアリアルはカードに口付けて、叫ぶ

「薙払え『朧月夜』」

「貫け!『必中の神の槍(グングニル)』」

幽月は闇を纏い、エアリアルは長い槍を手にする。銀色の穂先に簡単な飾り布が結ばれただけの素槍に近い形状だ。だが

槍投げの構えをしたエアリアルからは、一片のおとなしさも感じられなかった。呼吸が止まるかのような威圧(プレッシャー)と絶対勝利の意思、それらが激しく強大に渦巻いている

「「塵も残すな」」

二つの、莫大な力の奔流が襲いかかる。扇型の特大範囲を覆った『朧月夜』、そして神威を得た最強の槍『グングニル』。

面と線の力の塊に大男が吸い込まれて……いや、変なものが飛び込み男を宙に打ち上げた。

「グリダ・アルビナ」

そんな名が聞こえた。

白亜の大斧…形はシンプルな薪割り斧だ。そこに紅い紋様が描かれており奇妙な瞬きを見せる。振り上げられ振り下ろされる一瞬はクロアの両眼にコマ送りで映し出された。

『必中』の槍は狙いを外すまいと空に浮いたブロウを貫き、貫通してエアリアルの手に戻る。そして、残された『朧月夜』へと、薪割り用の実に三倍はあろうかと思われる巨大なる兵器が打ち据える。

儚げな音を立てて『朧月夜』は砕け散った

「…主の道を塞ぐのは許されない」

緑色の髪をもつ、細身の男は地面に食い込んだ斧を引き抜いて三人を睨み付ける

「…ゾルア」

ブロウは貫通した傷口を押さえながら、虫の息にもかかわらず呟いた

「黙れ。お前は存在する価値もない」

細い腕一つで掲げられた斧は鈍い音をたてて地面に穴を開ける。巨体が金色の粒子になって消え去るのを待たずに斧は引き抜かれて振り下ろされたエアリアルはその光景を『信じられない』とばかりに見つめていた。手には舞い戻ったグングニルが握られている。

「仲間じゃないの?!」

ゾルアと呼ばれた男は冷たく笑う。

「…主の期待に添えなければ、存在する価値などない」斧から土がパラパラと落ちて唯一疲弊しているクロアに向けられる

「ラムダ」

ポコッ、と空間に気泡が現れる。白いような水色のような不思議な泡は穴となって広がる

「濡らせ『ルージュ・アン』」

冷徹な目をした女がまるで弓を引くようにしているのが穴越しに見えた。

無意識に手を前に出して、盾にする。

とすっ、小さな音と大きな痛みが駆け抜けた!痛みは腕を抜けて胸に届く。

「ぐっぁぁっ」

思わずその場に倒れる。紅い、レイピアのような物が貫いた手から赤が一つ滴となって落ちていく

「新人クン!」

神威の槍が構えられる

「エア!こっちも来るぞ!」

クロアに突き刺さった武器を拾い上げる、白い服を着た女を見て、迫り来る白亜の大斧を見る

―やばい

ただ、それしか思い浮かばなかった「仕方無い」

楼騎が小さく呟いて『紅い刀』に手をかける。普段は抜かない、宝刀を

水面(みなも)に映せ鏡像の月」

解き放った

「『水映月』」

紅い刀身が姿を見せる。幽月とは対照的な色使いの刀は抜かれた瞬間に光の爆発を見せた。

幾筋もの光の軌跡、月が扇が白亜の斧を打ち、削り、砕いた。

ゾルアは唖然として幅広の鉄塊を見つめる

「…まさか、上級ランカー以外に抜くことになるとはな」

紅い刀が血飛沫を作り上げたすぐ目の前で血が滴る。

クロアは引き抜かれた剣から垂れる自分の血を憎々しげに見つめる

「主に害なす者、この世界にいること叶わず。また、許さず。」

刀が突き出される。

一つの紅(ルージュ・アン)になりなさい」

クロアは迫ってきた剣を避けて、呪符で反撃する。初級の火炎符は容易く回避されて腕を踏みつけられる

「ぐっ…」

「逃げられると思いました?」

グイッと腕に力が加わる

「今頃、ゾルアがあの二人を消しているでしょう」

その時、猛烈な光が二人を包んだ。

眩しくて思わず目を閉じる

「なっ」

小さな声が聞こえて腕にあった圧迫感が消える。そしてクロアの体が後ろへと引きずられる

そして、仄かな温もりを背中に感じたエアリアルは楼騎が刀を解放した瞬間に走り出した。

「水面に映せ、鏡像の月」

後ろから聞こえた言葉に少しだけ身を竦める。直後に起きた光にエアリアルは姿を紛れさせる

白い服を着た女がクロアの腕を踏んでいた。だから彼女はその人物に肘の一撃をいれてクロアを退避させる

「新人クン!大丈夫?」

半ば抱きつくようにして引き寄せたために端から見たら後ろから襲ったようにも見えた

「っ…傷口触んじゃねぇ」黒髪の少年が腕を払い除ける。

エアリアルは少しだけ傷つきながらクロアの前へと立ち上がる

「…エアリアルね」

「ラムダ、だったわね。私に勝てると思う?」

かなり挑発する。対する女は首を横に振る

「無理。コレじゃ勝てない」

エアリアルは優しく笑いかける。そうでしょ?と

「だから、破棄」

紅い細剣を投げる。カシャン、と砕けた武器をよそにラムダはカードを解放したスッと上げられた細く白い腕の先には箱が描かれたカードが握られていた。女はその名を叫ぶ

「開け『宝石箱』」

紫色の箱が現れて、開く。中からいくつもの宝石が現れてラムダの周りを浮遊する

「『琥珀の大斧(アンバー・アクス)』」

黄色い宝石が手に収まり、琥珀色の透明な斧に変わる。形は攻撃部分が大きいバトルアクス。『グリダ・アルビナ』とは逆位置にあたる威力よりも命中に重点を置いた形だ。

…もっとも、威力は申し分無いのだが

「さぁ、宝石に血の化粧を。」

―――――

あとが『占拠中!』

―――――


クロア「…マイク入ったな」

エア「後書き占拠完了ねっ!新人クン」

楼騎「いいから、始めるぞ」

クロア&エア「何を?」

『・・・』

楼騎「…白燕からの伝言は?」

ヨロワ「『つかれました、さがさないでください』だよっ!」

『・・・』

楼騎「ちょっと斬ってくる」

エア「ストーップ!楼騎!」

エア「これってチャンスよぅ」

クロア「チャンス?」

エア「そう!私たちが全てを無視していられる場所…」

エア「って訳でゲストかもーん!」

クロア&楼騎(こいつ…!)

ブロウ「めんどくせー」

三人(…?)

ブロウ「なんだよ主って、アルジなんか言わねぇよめんどくせー」

三人…まさか

ブロウ「ったくよ、ゾルアなんか死ねよ」

エア「やさぐれてるぅー」

楼騎「…時間ねぇな」

ブロウ「おい、出番無い奴」

クロア「うっせぇ」

ブロウ「呑もう。今夜はコーラで酔おう」

クロア「んなっ、おい!放せー!」

楼騎&エア「…」

楼騎「次回の後書きはマシにしようぜ」

エア「ぐだぐだだったからね…」

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