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第七章 『現実世界』

ゲームファンタジー第七話っ!

何気にSF入った世界はどうなるのか、皆さん気まぐれにご覧ください


※ちなみに、大体シロツバの妄想です

光。眩しくて、目を細く開けて周囲を窺う

狭めの部屋…ざっと六畳程度だろう。そんな手狭な部屋を陽光が一閃するかのように光の道となってカーテンの隙間からクロアの目に届いている

―どこだ?ここは

むくり、と身体を起こして

「あだっ!」

頭をぶつける

どうやら二段ベッドのような構造物の下で寝ていたらしい…。異様にグキグキ鳴る首を回しつつクロアは頭をぶつけないように立ち上がる

「…上は棚か」

てっきり先客がいるものと思っていたが…たまにはこんな意外な造りがあるのだなと少しばかり驚く

上の棚には小さな本棚があり、『ヴァルハラ』に関する本が数冊納められていた。

『基本ルール』や『基礎技法』などのレクチャーものや、『ヴァルハラの歴史』、『有名選手の発想のモチーフ』などのややマニアックな本まで多岐にわたっていた

「よく数冊でこんなバリエーションが出せたな」

素直に感想を漏らすコンコン、と木製なのか良い音を響かせた扉を見る

「新人クン、いいかな?」

女の声がする。まぁこんな呼び方するのは一人くらいだろう…中に入っても構わないと返事する

「おはよ、ゲームマスター初日だね」黒い、ややモコモコとした素材のハイネックの服に茶色にミニスカート…ノピアのよりもさらに数センチ短いのでかなり目のやり場に困る服装をしたエアリアルがあはは、と笑いかける。っていうか首が痛てぇ

「やっぱり君もツバインだったんだ…どうりで強いと思った」

もじもじと、前に戦った時とは別人のようにしおらしい。何か食ったか?…首痛てぇ

「うん、トースト食べたよ…」

「そうか」

気まずい沈黙…どうも話が繋がらない。クロアはやれやれと小さめのベッドに腰かけるその時、クロアは扉から少しだけ頭を出して部屋を見ている存在に気付いた。

「見ててじれったいな」

紺色の和装に身を包んだ青年…いや、楼騎意外にそんな人物はいないだろう。楼騎が部屋の中に入って来る

「さっさと言っちまえよ、エア」

「うぅ…やっぱ言いにくい…」

やっぱ様子が変だ。例えるならば食べたら発酵していたグレープフルーツのような違和感だ。スゲーわかりにくいな

「えっと…その…」

エアリアルは意を決したようにくるくるともてあそんでいた指をグーの形に握りしめて、言う

「昨日、首折ってごめんね」

首が痛い原因はお前か!なんか『コシャッ』って音がして記憶が無いと思ったら!

「だからごめんねって謝ったでしょ?!」

「知るかボケ!首の骨リアルで折る奴がいるか!!」

「いるわよ!私が!」ふっ、と楼騎は壁に寄りかかりながら呆れ半分、投げやりにもう半分を費やしたようなため息を漏らす。こいつら賑やかだな、と

「こうして謝ってるじゃない!新入りクン!」

「黙れ似非(えせ)外人!」

ギャスギャスギャーギャーと二人は噛みつかんばかりに言い合う。まったく…

「クロアお兄ちゃんおこってる?」

怖がってる子供を合わせるわけにはいかないじゃないか。楼騎はヨロワの頭に手を置く

「大丈夫だ。俺にまかせな」

「うん!」

期待と尊望のまなざしに楼騎は失敗できないな、と苦笑する

「お前ら」

バッ、と二人は勢いよく楼騎に振り返る

「ガキが怖がるじゃねぇか。」

あっ、とエアリアルが察する。遅れてクロアも

ひょこっ、とはえてきた頭にやや驚きつつも大人気ない自分達の行動に反省する

「ほら、エアリアル。こいつ(クロア)に朝食食わせんぞ。…お前らも来るか?」

ひょっこり出ていた頭が目を輝かせて、頷く

「おし、服を着替えてきな。ノピアにも声をかけろよ。後で拗ねると面倒だからな」

「うん!すぐ来る!」

ぱたぱたと廊下を足音が駆けていく。バタン、という音が小さく聞こえて楼騎は着替えを放り投げる

白と黒の縦ストライプ。上下セットでかなり…いや。とてつもなくダサイ

「着ろ。」

「着ろ☆」

だが、回避は無理らしい。動物的に感じる身の危険がそれを証明している

どうやら、前途多難になりそうだ着替えて、廊下に出る。

「…俺は囚人か?」

思わず鬱になる縦縞を指差す

「ふっ…似合ってるな」

今笑ったろ、畜生め。

クロアは不機嫌に鼻をならして楼騎を睨み付ける。当人は澄ました顔で何事もなかったかのように廊下を見つめている

そのまま数分、廊下の先からぱたぱたと足音が駆けてくる

「おまたせしました!」

意外と普通な、まるで幼稚園のような服でない服でヨロワが笑っている。そして

「ねむぃ〜…ろぅきのばぁか」

目をこすりこすりノピアがゆっくり歩いて来る。それをヨロワは無邪気に急かしてノピアは若干歩みを早める

「しゅーごーかんりょうです!」

「あぁ、お疲れ」

楼騎はヨロワの頭を軽くたたく。もちろん攻撃の意味はないえへへ、と笑うヨロワを見てノピアは恨めしそうに楼騎を睨む。

「さっ、食べに行こうよ」

一行は比較的だらだらと歩き始める。一人は意気揚々と一行を引っ張り、別段そうでもないのはゆっくりと、カタツムリのような緩やかな速度で薄暗い金属質らしき廊下を蹴る

無駄にわかりにくい廊下を何度も横断して一行は『食堂』と書かれた扉の前にたどり着く

キィィィ…と手入れの行き届いていない蝶番(ちょうつがい)の音を聞きながら食堂へと足を踏み入れる食堂の中は、特別なにもない。

普通に券売機と座席、そして食堂のおばちゃんが立っているだけだった。強いて言えば全ての席に携帯端末の『ウェブネットケーブル』というコードがのびているだけだ。

ちなみに、ウェブネットケーブルとは2010年末に実用化された、当時『ケータイ』と呼ばれていた端末の機能強化として作られた、高速有線ネットワークの進化版だ。

当時はあまり見向きもされていなかったが、回線の高速化と安定性から『Ag』という会社が取り上げ、それによって爆発的に普及した。

ちなみに、最近はネットワーク以外にも充電機能も追加されてより利便性が増した

エアリアルはそこにピンク色の、なんかキラキラと輝く装飾を施したやや薄い端末を繋げる

「さって、私は甘いものにしよー」

「ヨロワ…まかせる…ぐぅ」

「お姉ちゃん…また寝ちゃった…」

本当にうるさいくらい賑やかな奴らだな、とクロアはため息をつく。朝は静かに過ごしたいのだ。

「だな。だが退屈はしまい」

楼騎は静かに水差しを置く。さりげなくクロアの分のコップにも水が注がれていた

「まっ、俺はお前を認めてはいないが食事時くらい停戦するのも悪くはないな」

楼騎は冷たく、結露を始めたコップから水を少しだけ口に含む。少し時間をいれてもう一口。3口に別けて水を飲みほす

「通常メニュー以外は別料金だ。考えて買ってこい」

親指でおばちゃんが番をしているカウンターを指差す。一瞬だけおばちゃんの眼が光ったような気がした。

「…遠慮する」

「そうか、無理強いはしない」

楼騎は静かに席を立つ。どうやら食事を取りに行くようだ

「あれ?新入りクン行かないの?」

あれっ、と薄いオレンジの板に白いケーキをのせて帰ってきたエアリアルが驚いている。むしろ朝からケーキかとクロアは驚く

「マジ死ぬよ?」

そう言って同意を求めるように楼騎を睨む

「無理強いはしない」

先程聞いたセリフを呟いて楼騎はカウンターまで行ってしまい彼女は不機嫌に頬をふくらませる「むぅ…朝食べないと体に悪いぞぅ」

シャキーンとフォークが掲げられ、突き立て

「エ゛ア゛お゛ね゛ぇ゛ち゛ゃ゛ん゛」

「「怖っ!!」」

全ての語に濁点をつけながらヨロワがエアリアルに飛びつく。その反動で華奢な机が倒れて上にあったものがバラバラになって床に散乱する

「あぁー!ケーキがぁぁぁ!」

がっくりと力尽きる。コイツは放っておいてエアリアルに泣きついているヨロワに話しかける

「何があった?」

答えは嗚咽と鼻をすする音だけ、だが

「うるさいガキですねぇ」

嫌味を含んだ、どこかで聞いた声が聞こえた。クロアはかなり憎々しげにそいつを呼ぶ

「ルイエス…」

「クロ…だったか?君が保護者かい?」

カチン、と来る。奴がなんでここにいるかとか関係無しに殴ろうと腕を上げる

「ブロウ」

ルイエスが小さく命じる。太い腕がクロアと生意気なガキとの間に割り込んできてクロアの腕の三倍はあろうかというほどの巨腕が拳を止める

「野蛮だね、キミは」

「うるせぇよ、ガキが」

互いに挑発し互いに相手への怒りを引き上げている二人は睨み合い、険悪な雰囲気を作り上げる「やれやれ、やっぱ仲悪そうだねぇ…Gさん」

「D、飯が不味くなる。行くぞ」

二人の白衣が立ち上がったとき、食堂内には人垣のアリーナが組みあげられていた。何人かは野次をいれ、何人かは金をかける

新設された賭博場の中央ではクロアとブロウが睨みあっていた

「どけ」

「…」

冷徹に見下ろす相手にクロアはイラッと青筋をたてる

「どけって」

「言ってんだろ!」

背後から明らかに吐き捨てるような怒号が貫く。ゆらりと幽鬼の如く現れたエアリアルはキャラクターカードを掲げて叫ぶ

「ルイエス…勝負を申し込むわ。『非公開の第一試合』…どうせそれ目当てで忍び込んだんでしょう?」ルイエスは頷く

「察しがいいじゃないか。確かにその通り…非公開の動作テスト…その時だけテストステージが出るらしいじゃないか」

是非とも見てみたい、と生意気なガキは呟いてブロウに合図を送る

「…」

小さく頷いてクロアの腕を放す。尋常でない握力で痛む拳を引き寄せて立ち去る巨漢を見つめる…。こいつがルイエスの部下なのだろうか、普通の人間とは違う感じがした

「なんなんだ…あいつ」

苛立つエアリアルが答える

「ルイエスの部下よ。アイツは無口なの」

彼女は立ち上がり、黒いハイネックの服についた埃を払う

「ついていこう、お前らだけじゃ不安だ」

楼騎が薄いオレンジの板を隣の机に置いて呟く。湯気たつ味噌汁なんかを全て泣きじゃくる子供に渡す今渡しても食べれないとは思うが、気にするまい。三人は横一列に並んで歩き始める

見ていた、白衣とかの集団がひそひそと何かを話している。とても気にはなったが

「新入りと古参が組んでるんだ。奴らにとって珍しいんだろ」

楼騎の静かな声に小さく、なるほどなと答える

エアリアルはイライラと髪を指で遊んでいる。癖なのだとしたら奇異な癖だコイツが将来巻き毛になるとしたら原因はこれだろう

クロアは静かに笑う

「なによ!」

「なんでもないさ」

そして、会場にたどり着く。

中には誰も居ず、必要最低限の照明とスタッフがいるだけだ

「クロア、エアリアル、楼騎を認証しました」

手続きは簡略的に終わった。

三人は狭い階段を登って広い、8台の機械が鎮座する空間には既に4人が座っておりクロア達も椅子に座る。

ガシャガシャと機械が動き出し、体の神経反応を読み取る機械が腕や足を固める。頭にも機械の圧迫を感じて意識が薄れていくのを感じる


「神々の加護あれ」


小さな呟きがどこからか聞こえた気がした

―――――

あとがき(なんか味気ないよね)

―――――

こんにちは、シロツバです

今回、ゲーム出てない!凄い!

はい。驚き終わり、今回は中で出てくる機械について

だいたい僕、シロツバの妄言ですが、一応発明可能なものを出しています。以下説明


『ウェブネットケーブル』

とりあえず、パソコンのように共通規格の回線が開ければ簡単です。楽勝


あと、何気に『ヴァルハラの端末』

現在『頭で考えたものを表示する機械』が開発されています。つーかあります。

まだ精度は低いけど、単純な模様ならば出きるらしいですよ、はやく実用化しないかなぁ…

考えただけで絵がかけるようになれば僕のような画力ゼロ人間でも挿絵が書けるようになる!のかっ?!

死ぬまでには使いたいですね…漫画家なんかは重宝しそうですし、普及は早いだろうしね

って…これだけで終わりそうだ(^^;

最後に一つお知らせです

『なんかコーナー作らね?』ってクロアが言うので、何か作ろうかと思います。

なので、皆さんコメントの時に何か投下して下さい。『何をするか』は必須ですよー

案が揃えば10話くらいのあとがきで発表しますね

それではまた次回お会いしましょうー

( ̄▽ ̄)ノシ

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