アヴィス・メモリアル・アナザー
腹がたつほどに燦々と輝く太陽の下で窓と扇風機の側にいたシロツバメはぶすっとふてくされていた
「むぅ…」
シロツバメは携帯を置いて空を見上げる。
「なんかパッとしないなぁ…」
すぃーと滑空する燕を見上げてあんなふうに飛びたいなとか思ってしまう
ケッ、なら叶えてやろうか?
頭の後ろから声がした。軽い衝撃と共においと声が降り注ぐ
黒燕様が叶えてやるよ。なにがいい?
「暑さで幻聴が…まぁいいか。クロア達の様子が見てみたいな〜」
いいぜと声が聞こえた。
報酬は黒燕を主役に番外編を書くことだな!
シロツバメの頭から足にカメラをつけた燕が飛びたった…。優雅に旋回した燕は虚空に溶けるように消えていった…
なんだったんだ?あれは
誰も答える人はいなかった
――――――――――
cation!―注意事項
今回は番外編です。この中のキャラクターのいかなる言動・挙動も本編とは何ら関係はありません!
また、一部キャラはカリスマブレイクされてます。ごく一部のキャラはもはや別人です
それでも…見る!という方は番外編へお進みください
m(__)m
世界は何もなかった。
世界にあるのは虚無・虚空。うつろなる歪空にグニャリとした歪みが生まれる。
出来たのは、箱。
俯瞰視点では箱だが、それは建物だった。コンクリートと鉄と、それから歪んだ物理法則により産み出されたそこは…あとがき会場だった。
「マジかよ」
『偶然』この場に居合わせた少年が愕然とした表情でこちら(カメラ)を見つめている
「あんな出だしで本編あとがきか?正気か!シロツバメ!」
当たり前だ。いやいや、シロツバメとは誰だ。地の文は『精霊・黒燕』がお送りするのだ
「新キャラか…ハッ」
鼻で笑うな。
「ケッ」
唾を吐くな。お前掃除担当な。
「クロアー、どうしたの?って!」
ひょっこり顔を出した少女は大量の赤いフリルのついた服を着ており、そのせいで歩くフリルにも見えた。金髪茶眼、なかなかの美人である
「くっ…いきなり私を懐柔する気ね…べ、別に嬉しくなんか(ry」
ツンデレ乙、っと
「斬っていい?むしろ貫いていい?」
まぁ待て、精霊・黒燕には物語を自在に操る能力がある。つーかここはあとがきだからこっちで死なない限りシロツバメにも影響はない
「そうなんだぁ…って!なに?こっちで死ぬと不味いの?!」
うん。存在概念消失。ブロウはこっちでアレイアにムッコロされたから消☆滅
「消☆滅って…」
「☆で誤魔化すな」
ボクッ、と殴られた。イタイ
クロアよ…貴様にはアレイアに罵られる罰を与える!ノイズが走り、異空間より金髪碧眼の少女が飛び出してくる。齢17ほど、服は簡素ながら威厳のある白いドレス。材質は柔らかそうではあるが絹ではないようだ
「クロア!跪づきなさい!」「アレイア…会いたかったよ、なっ」
クロアは今まで見せたこともないような笑顔でアレイアに微笑みかける。つーかお前はそんな表情出来たのか?!
「あ…ぅ…わ、私…が跪づくわっ!」
もーだめだ。2秒で懐柔された
「よしよし、いいか?あの煩い奴を捕まえろ、そうすればまた撫でてやる…行けっ!」
「わうっ!」
アレイアは四つ足で走り出す。彼女の頭にはもはやクロアの事しかない。
この人でなしー!アレイアを猟犬みたいに使うんじゃない!
「ハッ…消え失せろ」
この人でなしー!
仕方がない。ここは廊下に逃げるとしよう
「いらっしゃい」
ガシッ、とアレイアに良く似た人物に捕まってしまう。銀髪灼眼、黒い服はアレイアとそっくりの作りをしていた。
ウィストレア、何を!
「わうわうっ!」
アレイアが飛び付いてきた瞬間、ウィストレアは精霊・黒燕を放り投げた。
つまり、アレイアとウィストレアが抱き合う形になる
「お姉さまぁぁぁぁっ!」
「『ブレイク』」
微塵の容赦もなくウィストレアに極彩色の光を当てる。光は黒いほうの少女の体を包み込み、その姿を分解する
「私に触るな。」
ほんとに容赦ねー!
ここは距離を開けよう。うん。そうだ、曲がりなりにも『会場』というのなら控え室がどこかにあるはず…そこへ行こうくっ…流石にこの世界のキャラはどこかがおかしい…。早く退避しないと…
暫く直進すると、左右に曲がれる交差になり、その先にはいくつかの部屋があった。これはもしや…楽屋か?!
行くしかなるまい!
扉には紙が張ってあり、それぞれ『クロア控室』などと書いてあった。流石にこの部屋だと見つかる可能性が高い…、見つかりにくそうな部屋は…
ん、ここならよさそうだ。部屋に入ることにしよう精霊は手を使わずに扉をすり抜けることが出きる。黒燕もその力を使い部屋に入る。
楽屋はこじんまりとした部屋で、照明つきの鏡と四畳程度の畳が敷かれているくらいでそれ以外はハンガーラック程度しか置かれていない。
この部屋は…
「誰?」
声がする。平均的な少年よりもやや高めの声の主は部屋の角で体育座りをしていた。
白いコートが特徴的な人物は顔もあげずにこの黒燕に気付く
「…なんだ、お前か」
一度もこちらを見ずに看破する。この嶺と言う人物…なかなかやるな
「聞いてくれよ」
どんよりとした空気が部屋に充満した気がする。
「僕はさ、昔主人公だったんだよ?でもさ、ここでの出番は『通行人A』と『いきなり襲われる協力者』だよ?ひどくね?しかもそれ以来出番無いし…ひどいよひどいよ」
コイツ…ネガティブになってやがる…!
思わず後ろに後退する。この部屋やめようかなぁ…
そう思った矢先、部屋のノブがガチャガチャと回転する。
「見ぃつけた☆」
細く開いた扉からアレイアが覗き込む
狂気を含んだ視線に体が拒絶反応を示して思わず扉を閉める
「痛い。」
指が邪魔で閉められない!というより
「痛いよ、痛い。すっごく痛いよ?痛い」
恐すぎる!逃げ場は…無い。つーか、どこのひぐらしだお前はぁぁぁ!
「『ブレイク』」
扉が粒子に変わり、廊下と楽屋が一つの空間になる。嶺はゆっくりと立ち上がりアレイアを見る
「邪魔だ。風遊べ『疾風大鷲』」
「『変数操作』」
二人の手に鳥を模した剣が握られる。その双剣はゆるやかに風を巻きながら圧倒的な存在感を放つ
「模倣…いや、幻影符か?」
「残念、同一存在。その剣そのものよ!」
風が楽屋から吹き出し、黒燕も風に吹っ飛ばされる。こいつらの戦いは後でシロツバメに手土産にしてやろう
とりあえず黒燕は騒ぎに乗じて逃げ出す。とりあえず一旦適当な場所に隠れて…よし、あの部屋にしよう
『若草控室』へとすり抜ける相変わらず質素な部屋がずいぶんと改造されていた。
鏡の照明は格子と和紙で障子のように包まれ、小さな壷に一輪の赤い花が活けられていた。
「ようこそ、私の部屋へ」
団子と湯気のたつお茶を装備した若草が不適に笑う。金髪に若草色の和装、キツネのような糸目はどことなく胡散臭い
「失礼ですね…。まずはお茶でも」
コトリ、と出てきた湯呑みを前に黒燕は、では…と目の前に座る。注がれたお茶に鳥の姿が映りこむ…
結構なお手前で…嘴で一口飲んでそう言う。
「いえ、番茶なので必要ありませんよ?ですが、お言葉はいただきますね」
二人してお茶を飲む
「お団子どうぞ」
では…黒燕の好物は御手洗団子だ!みたらしだ!読み間違えると恥ずかしいぞ!
「カメラ目線ですね、わかります」
ズズズ…コトン。若草は飲み終えた湯呑みを机の端に寄せる。
コンコン、と叩かれたドアに黒燕は素早く反応する。奴だ!勘が告げる。猟犬が来やがった…
若草が手招きする。黒燕は従う。こういう場合素直に従うのが死なない選択の一つだ!わかったか!
「静かに」
黒燕の頭に指を置いて若草がたしなめる。若草は黒燕を隠すと扉を開ける
「若草、ここに一羽の燕が来なかった?足にカメラをつけたやつなんだけど…」
「見てませんね…どうかしたのですか?」
アレイアはむぅとうつ向く
「確かにこっちから気配したのにな…うん、クロアに撫でてもらうためにがんばる!若草、見つけたら教えてね!」
はいはい、と手を振って若草はアレイアを見送る。
ふっ、助かったぜ…。黒燕は若草の懐から頭を出す。
「うまく行きましたね、現実世界ならばもう少し上手く隠せましたが」
そういえばお前は女なんだってな、シロツバメも嘘つきだな。まな板じゃねぇ…
「恩知らずはむしりますよ」
翼を握るな!この艶やかな羽は手入れが大変、って抜くな!
「このキャラクターは男性モデルですが、現実世界では立派な女の子です。名家なんですよ」
そ、そして金があるから引きこもりか
「いちまーい」
いてててて!抜くな!
「この世界での死は消滅なんですよね?なら、消えてみるのは如何です?」
遠慮する。死にたくはないからな
若草は精霊・黒燕を放す。まったく、もう少し丁寧に扱えよ、黒燕は軽く羽を手入れする
「見ぃつけた☆」
…また、ドアの隙間から覗く姿があった。本当にコイツの執念はなんなんだ…黒燕は部屋に舞い上がる
「『変数操作』ShiftChenge/0000/若草//0123/アレイア」
ギュン、と二人の姿が歪み場所を交換する。ドアの隙間からやられました、と笑う若草とニヤリと隣で微笑むアレイアに一瞬何が起きたか分からなかった。
畜生め、黒燕は悪態をついて滑空体勢になる
「捕まえた」
逃げ切れなかった。放せ!このっ!
「やだ。クロアのところに逝きましょ?」
字が違う!行き先は冥府か彼岸かこのやろー!放せ!はなせぇぇぇ!
「天縛網『六花錐・封牢』」
ガチン、と黒燕の体が水晶のような色合いの六角錐に囚われる。あぁ、もう逃げられない…
カツカツと廊下が後ろに流れていく。行き先は『収録室』と名付けられたあとがき会場だ。黒燕、もう逃げられそうもない。グッバイみんな、後は頼む…ガチャリ、と扉が開かれる。
「遅かったな」
クロアがマイクの据えられた机に肘をつき、後ろ向きで話しかける
「ごめん…なさい」
弱々しく呟いたアレイアの元に、立ち上がりやって来たクロアは小さくその頭を撫でる。一瞬だけ目を丸くしたアレイアは嬉しそうに笑った。
つーか、黒燕様を無視かよ。まったく…
抗議は聞き届けられそうもなかったので黒燕は六角錐の中で舌打ちにとどめておく。
「お前、何者だ?」
精霊・黒燕だバカが。つーか解放しろ。喋りにくい
「解除、頼む」
「うん、わかった」
フォン、と戒めが解かれて黒燕は自由になった翼を広げる。やっぱ篭は窮屈でしかないな!黒燕は自由を尊ぶのさ!
「お前がシロツバメからの使いなのはわかった。だが、何が目的だ?」
あとがきメンバーにスポット当ててやってるだろ!理解しろ
「一々腹がたつな…だが、敵じゃなさそうだな。アレイア、全員呼んでくれ」
うん、と走り出した少女の背中を二つの視線が追いかける。
残された二人は彼女が戻ってくるまで険悪な雰囲気を大量生産していた。カチャリ、と扉が開かれてアレイアが帰ってくる。その後ろからぞろぞろと人が入ってくる
「ねー、マリア、嶺がいるよ」
「そうですね。時空が通常とは違いますから」
少女二人が言い
「ふん、汚い椅子だな」
「ルイエス様、なら、私の膝に!」
「(鈍い音)…ラムダ。その様な行動は慎め」
どこかで見た三人も話していた。
「ほら、これがやりたかったんだろ?全員、名乗れ!好きなように、順番はないぜ!」
クロアは目の前にあったマイクを取り外し、手に掲げる
「カメラ、撮り逃すなよ」
クロアは群衆むけてマイクを放り投げた。マイクはゆっくりと弧を描いて我先にと掴もうとする手に捕らえられた。最初は…「やっほー!エアリアルだよ!」
職業・学生(ヴァルハラはバイト扱い)
年齢18
好きなもの、甘いもの(特に洋風なもの)
嫌いなもの、ルールを守らないプレイヤー
一言、ばいにゃ!
「おー、お姉ちゃん!マイクが!」
「さすがヨロワ!さぁ、いくわよ!」
ノピア・ヨロワ
職業・学生(小学生)
年齢・8
好きなもの(ノピア)ヨロワ。マンガ
好きなもの(ヨロワ)ノピア、優しい人
嫌いなもの(ノピア)ヨロワに危害を加える奴ら
嫌いなもの(ヨロワ)ノピアを傷付ける人
一言、『ずっと一緒にいるからね』
「む…俺か。」キャラクター・楼騎
職業・なし(≠無職)
本来はある家の後継ぎ。事情により叶わず
その為ヴァルハラで働いているが、管理者よりもプレイヤーに近いためかなり微妙
年齢・19
好きなもの、月夜と桜。
嫌いなもの、都会の外灯。空を見ない人間
一言、特に無いな。次渡すぞ
「よっと。次は我が主、ルイエス様に」
年齢・14
職業・学生
ちなみにヴァルハラを運営している会社の社長の息子。幼少時代よりへりくだった大人を見ているため自分以外は目下と勘違いしている。
好きなもの、権利と圧力
嫌いなもの、利己主義と偽善
一言、僕はここで一番偉いんだよ
「続いて私ラムダが…」
年齢・21
職業・ルイエスのSP
ちなみにかなり小さな頃から仕えていて、さらに年齢よりも若干幼いためによく姉と間違えられて内心喜んでいる。だがメインメンバーは誰も気にしてないかわいそうな人
好きなもの、ルイエス
嫌いなもの、ルイエスが敵と見なしたもの。ヴァルハラをけがすもの
一言、我が宝玉は主の剣と盾!
「ふむ…盛り上がっていますが、私が貰います」
キャラクター・ゾルア
年齢・23
職業・ルイエスのSP(兼SP総轄)
見た目はそんなでもないのだが、性格ゆえに常に無表情な為に歳をとっているように思われてしまう人
好きなもの、甘くないもの
嫌いなもの、甘いもの全て
一言、我が大斧は主の敵を圧砕する。
「マイクもらいっ!ほら、嶺いくわよ!」
名前・聖蓮瀬名
年齢・18
職業・何でも屋
旧作リバイバル。『雷鳴』は彼女の力そのものを具現化した兵器。彼女以外の手には余るが幻影符ならば問題ない
好きなもの、甘いもの。人助けをする人助け
嫌いなもの、悪事
一言、私たちは応援するわよ。クロアをね
「はいはい、僕の番か」
名前・風翼嶺
年齢・18
職業・何でも屋
旧作リバイバル。今回は風翼家当主
『疾風大鷲』は彼の家紋と力の象徴。この剣がある限り彼は負けられない
好きなもの、のんびりすること
嫌いなもの、誰かを悲しませる人
一言、以上。つぎ投げるよー!
「ナイスパス!嶺!」
名前・メリアル
年齢・19
職業・?(そういえば決めてない…)
旧作リバイバル。昔は結構可哀想なキャラでしたが…今回はまぁいい方かな?出番少ないけど、限界まで枠はとったつもりです
ちなみにシロツバ作品で最初に鎌を持たせたキャラなので思い入れは強いです
好きなもの、光と太陽と空と風と星と月
嫌いなもの、暗闇と牢屋
一言、旧作メンバーは全員語らないこと!
「マイクが…次は私ですか?…では」
名前・マリア・フィオーレ
年齢・135(打ち間違いではない)
職業・吸血鬼(…職業?)
旧作リバイバル。名前の原形は世界遺産『サンタ・マリア・デル・フィオーレ』より。
マリアは人間としての8歳の人格。
フィオーレは吸血鬼としての人格。彼女の家系は記憶を継承しますがその為に前当主の人格を自分に移植しないといけないルールがある。
好きなもの(マリア)、彼女の召し使いのクッキー
好きなもの(フィオーレ)血と戦争
嫌いなもの(マリア)、争いと復讐
嫌いなもの(フィオーレ)戦う意思のないもの
一言、私たち、もう出番無いのかなぁ…
(さぁね。全ては運命よ、マリア)
「私ですか?では若草の紹介をしましょうか」
年齢・18
職業・なし(≠無職)切風家当主。
家柄に直接的な関係は無し。だが、風翼・聖蓮と同様に名家であり古い家柄でもある。でもそれはまた別の話
キャラクターは男性、名前も刀夜という男性名だが実際は女性。家の仕来たりで当主はみな『切風刀夜』の名を継がなくてはならない
好きなもの、緑茶と番茶で団子を食べる。縁側で猫と戯れる。サーバー・ミッドガルドでプレイヤーと戦う
嫌いなもの、秩序を乱そうとするもの
一言、私はきっとまた出ますよ、きっとね
「ん!ようやくBUGの番ね!アレイア行っきまーす」
BUG-アレイア。
システムに存在するBUG種の人間型へと進化した第一個体。何故かクロアと精神同期しており二人は二人の境界を超える…。
好きなもの、クロア。次に若草
嫌いなもの、痛み、頭の固いBUG
一言、私って扱い酷くない?拘束とかあるし
「…アレイア様、次は私が」
キャラクター・エイド
人間へと姿を変えたBUGの二体目。自分の姉と妹にあたるアレイアとウィストレアに絶対の忠誠を違う。
何故かBUGは女性優位。たぶん原因は御母様にあると思う
好きなもの、二人に仕えること
嫌いなもの、ツバイン
「私、復活!お姉様『ブレイク』しないで!」
キャラクター・ウィストレア
人型BUG三体目。アレイアとは神影の絆で結ばれており、アレイアとの精神同期により『ワルキュレア』へと昇華。
姉を非常に尊敬しているが母には逆らえないかわいそうな人
好きなもの、アレイア。エイド
嫌いなもの、クロア。アレイアを傷付けること
一言、神影でなければ…お姉様と一緒にいられたのかな?
『…』
キャラクター・御母様(キャラクター?)
全知全能、正体不明のBUG…。時折現れては意味深な言葉を吐いていつの間にか消えている。姿を見たものはいない。
好きなもの、秩序と知識
嫌いなもの、人間
一言、『…平伏せよ。人間よ』
「俺の番…だな」
キャラクター・クロア
職業・学生(一応行ってます。)
年齢・16
今作の主人公であり負け続けの可哀想なキャラ。本人の実力はかなり上位クラスだが、相手が上級ランカー、しかもベテランが多いので経験の差が敗因となる
人間でありながら神影とツバインの資格を有し、アレイアと精神同期している不思議な存在でもある
彼の剣は『矛盾』の剣。『ある』と『ない』を内包し体現化する能力は人にもBUGにも絶対的スレイヤーとなる。
好きなもの、戦場の緊迫
嫌いなもの、アレイアを傷付けるもの
一言、俺は必ずアレイアを助け出す。―ふう、ようやく一段落だな。
黒燕は机に降り立ち、撮影した人々を眺める。うむ、疲れたぜ
「何言ってる…まだいるだろ」
…撮り漏らしがあったか?仕方ない、誰だ?
「お前だよ。黒燕。」
…は?
「鳥も表情があるのねぇ…」
黒燕のプロフィールも必要なのか?
別にいらないと思うが…
「いいから、ほら!」
「うん。くろつばめもいっしょにやろ!」
…わかったよ
黒燕はカメラを自分に向けることにする。レンズに一羽の鳥が映った
「黒燕の鳥生で始めてだな」
職業・鳥(職業?)今回のカメラ担当
一人称が
「黒燕」のナイス・ガイ(鳥だけど)精霊であり他のキャラクターとは別時空の存在。シロツバメの手下
好きなもの、カメラ撮影
嫌いなもの、カメラ撮影をしているところ撮影。すぅ…と黒燕の姿が薄くなる。時間切れだ
「帰るのか?」
あぁ。この映像をシロツバメにも見せてやらないといけないしな
黒燕は疲れたぜ?
「そうか、またな」
あぁ。クロア。ありがとうな
「礼はいらない、帰れ」
黒燕は透けてきた翼を広げて部屋の中を飛び回る。
クロア、アレイア、楼騎、若草、ラムダ、ゾルア、ルイエス、メリアル、マリア、ノピア、ヨロワ、瀬名、嶺、エアリアル、エイド、ウィストレアを眼下に見て黒燕は天井へと飛び込んだ。
すり抜けて、本来では存在しない空間に浮かぶ建物を見る。
案外、イイヤツラだったな。
黒燕は最後に大きく旋回すると虚空の中に溶けるように消えていった…。
バサバサッ、と羽音がする。
戻ったぜ
半分暑さで溶けたシロツバメは無言で手を少しだけ上げる。
ほらよ、全員のプロフィールまで撮って来たぜ。黒燕を褒めよ崇めよ奉れよ
「うっさい」
シロツバメは燕を指で弾く。
「『神影』や『管理者』のプロフィールはとったのか?まさかないとは言わせない」
黒燕は黙りこむ
「はぁ…」
いや違うぞ
反論が聞こえたので一応聞いておくことにする。
次にまた出番があるようにだな…
でろでろに溶けたシロツバメは答えない。
わ…悪かったよ、な!
「…太陽なんて引きこもれ」
物騒だな。天の岩戸じゃねぇか
「このままじゃオチがなさそう…」
言うな、考えろ!ほらこれでも見て…
もはやシロツバメの姿はなかった。
あのやろう…溶けちまった…!
黒燕はやれやれと器用に首を振る。仕方がない、コイツが復活するまで待ってやるか
翼を広げて、空を見る。青空に浮かぶ雲がまるで黒燕を誘うように道を開けている
さて、黒燕はひとっとびしてくるぜ。みんなまたな!
翼を折って敬礼の仕草をしてみせた燕は空へと舞い上がった。あっという間に黒い点にまで縮小された後ろ姿は数秒とたたないうちに青く塗り潰されていった…
番外編、アヴィス・メモリアル・アナザー
これにて終幕です
お付き合いありがとうございましたm(__)m
…と、文字が床に浮かび上がった