第二十三章 行動開始/闇の始まり
と、いうわけでいつもの前書き!
今回は注意事項はないので、いつも通りのんびり読んでくださいm(__)m
あんまり言うことは無いですが…皆さんに一つ質問です
この小説、長い?
もし長いようならば次からは短めにしようかと思います。
それについて何かありましたら一言ご連絡ください。
ではでは、本編へどうぞ〜* ̄0 ̄)ノシ
「やれやれ、痛かったよ」
光源のない空間に『クロア』がいた。
クロアは目の前にいる自分を眺めて、ボロボロになっている体を見下ろす。まるで内側から食い散らされたかのような体は力が入らずかわりに口から一つのため息が漏れだす
「君が選んだ選択は『鍵』、僕の『影』となる選択だった。なのにどうして僕は無傷だと思う?」
知らねぇよ、と思いながらもクロアは右手をほんの少しだけ動かす
「…まぁそういうなって。今、君を助けられるのは僕だけだ。
僕という媒介がいなくなれば君をその苦しみから解放できる。よかったね」
『クロア』がゆっくりと目を閉じて言う。
「『神影』に選ばれた人よ、我が望み、人とBUGの共生を成し遂げてくれ。僕は君の代わりに『鍵』として『影』として滅しよう。
君一人に任せるには大きすぎる力だけど、君には素晴らしい仲間がいる。彼らが力になってくれるだろうね」
『クロア』が金の粒子に変わり、クロアの体に吸い込まれていく。
二人の間にまるで橋のように架かった光は温かなぬくもりを伴ってクロアの瞼を閉じさせる。
「さぁ、仲間の元へ帰りなさい」
『クロア』の最期の言葉が聞こえた。…目が覚める。
やや薄暗い小部屋のような場所にクロアは寝かされていた。ぼんやりした頭でここはどこかと考える
「むぎゅ」
手を動かすと変な音がした。
音の出所に目をやるとエアリアルがベッドに頭を押し付けられていた。慌てて手を離す
「一晩中側いてあげたのに酷ぃー!ばかクロア、私の苦労を返せぇ〜」
「…あぁ、悪かったな」
やれやれ面倒くさい。さっくりと誤ってこの会話を終わらせよう。そう思ったのは間違いなのだろうか、
「心がこもってなーい」
「うるせぇよ」
もう一度頭をベッドに沈める
「むぎゅ」
変な声を出して彼女は沈んだ。ふと、エアリアルの頭が小さく見えた。
人とはなんて小さな物なんだろう、かぼちゃ程度重さしかない頭で物事を考え生活し、新しいなにかを生み出せるなんて理解できない…
「俺は、本当にどうしちまったんだろうな…」
『クロア』の夢を見たからなのか感傷的になっている気がする…。気合いを入れるために自分の頬を両手で張る
「むぅーはぐらかされたぁ」
抗議なんて聞かねぇよ。クロアは立ち上がりカーテンを開けた。
窓のない医務室の殺風景が白だけだった世界を切り開く
「起きたかい?」
シャーッというカーテンレールの独特な音がしてすぐ隣の仕切りからDが現れる。
何故そこに?そんなツッコミはいらないよ
「何でそこにいる?」
「言わなくてもいいでしょ、ヘラヘラ」
…あれ?地の文とセリフが被った?
「…あぁ。もう大丈夫だ」
そうかい、と頷いたDはちょいちょいと手招きして彼が出てきたベッドの上にあったノートパソコンを引っ張り出してくる
優先でコンセントに繋がれた端末を何度か操作して大量の数字が羅列されている画面を出す。
「懐かしいかな?君のデータコードだよ…バグデータみたいな2もちゃんとある」
0と1。『ない』と『ある』の中の『どちらでもない』…2。その画面がモザイクにより塗り潰される
「今の君のデータコードだよ」
0と1で構成された中に2があり、3があった。
「な…なにこれっ」
エアリアルが画面に飛びついて叫ぶ。『3』とは一体なんなのだろうか?クロアは聞いてみる
「0と1と2、それらにも属さない言わば『存在しえない』…ってところかな?ヘラヘラ」
そんな…とエアリアルは衝撃で軽くめまいがした。
「それって、『神影』とかいうのと関係があるの?」
Dは頷いた。「ずっと君たちの様子をモニターしていたが、なんだったかな?『神影の選定』だったかい?そんな呪符…いや、操符の発動で君のデータが書き換えられた。
その前後のデータを比較するとなんと8つも2が3に変わっていた。一体何を使ったんだい?」
…、はて?何かしたか
クロアはおぼろ気な記憶をまさぐって断片的な『クロア』の記憶に触れる
頭の中にその時の光景が流れ込んできて彼にはなかった記憶を宿す
「…あれは、なんなんだ?」
「いやいや、聞いてるのはコッチだよ〜」
やや不安定な気持ちの起伏に戸惑いつつもクロアは自分自身のデータを書き換えたのだけは理解する。まさか、そんなことがあったとは…。そう思ったが『クロア』に聞くこともできない。
夢ならばアイツは消滅したはずだ。それに、ただの夢とも思えないリアルさがあった。ただの脳内妄想の一種と掃いて捨てるわけにはいかないだろう
「俺には分からないな…、『クロア』の行動は俺の行動とイコールじゃない」
Dはなるほど、と答える。
何か思ってはいるのだろうが追及はこれ以上無くなった。
「それじゃあ次の話題にでも移ろうか。ついておいで…ヘラヘラ」
いつもの笑いを浮かべながらDは医務室の出口に向かう…。次の話とはなんなのだろうか?
新しい会議か、はたまたアレイアが見つかったのか…頭のなかで様々な可能性を生み出して期待の低い可能性を排除していく…
部屋を抜け、通路を抜け、日が落ちた外に出る。一体何時間医務室にいたのかはわからないが軽く七時間はいたのだろう。夕焼けの名残すらも黒く塗り潰された空は月と星と雲が支配していた。
「…どこまでいくの?」
エアリアルがガラス張りの入り口を見つめて呟く。何故建物から出てきたのかもわからないのに不安にかられないはずはないだろう。
「少し離れるよ。誰にも邪魔されたくはないからね…何でも屋を呼んでおいたよ」
建物の前で停車していた車の窓を叩く。黄色い小さな車で、多少傷を補修した跡があった。
「Dね、嶺から話は聞いてるわ。乗って」
栗色の髪を高く一つにまとめた少女が顔を出す。年齢的にクロアより少し上といったところだろう…十七、八の少女は果たして免許を持っているのだろうか?
「ほらほら、乗った乗った」
ヘラヘラと助手席に乗り込んだDは屋根から顔を出して催促する。
「…」
警戒するクロアに
「大丈夫だよぉ、ねっ」
「えぇ、大丈夫。別にとって食べたりはしないわ」
エアリアルと少女が笑う。
クロアは助手席にいるDに恨めしげな視線を送ってから後部座席に乗り込み、続いてエアリアルが乗ってドアを閉める
「それじゃ、出すわよ」
エンジンが回転し、ガソリンを燃焼させて車が発進する。クロアはもはや高級品と化したガソリンを浪費する車に唖然とした
「ん?あぁ…これ?平気よ、燃費はかかるけど『車』って感じよ」
いや、違うんだが。クロアは思ったが口には出さない。
「あぁ〜。違うの?わかった、私が誰か、そしてなんで超高級の油で走る鉄の馬に乗ってるか聞きたいんだよね?」
こいつ、エスパーか?
半分本気でそう思ってしまう。クロアは今度は顔にも出さないようにする
「あははっ、面白い人。全部顔に出てるわよ?ちなみに、エスパーじゃありません。
…似たような物だけどね」
含む意味は読み取れなかった。助手席にいる人物が何故彼女に協力を求めたかという話を始めたからだ。
「君達が行く場所にBUGが出現するのは何故かと考えたらね…何らかの方法で奴らに情報が流れている可能性があったんだよ
盗聴器の類いは見つからなかったから、それは可能性としては薄いんだけどね…ヘラヘラ」
いまいち頼りない。クロアは後方へ流れていく夜景を眺める
人工灯の光が建物を照らし、路面を照らし、空を照らす。星が見えなくなったのは何年前か知るものは誰もいない…明るいのが当たり前の世界だ
「すっごい…嶺と同じこと言った」
運転手がミラー越しにクロアを見つめる。今思ったことも見抜かれていたのかと小さく舌打ちする
「つーか、お前誰だ?名前くらい名乗れ」
運転手が両手をポンと鳴らす。ハンドルから手を離すな
「そういえばそうだったわね…。Dと一緒だから忘れてたわ…」
彼女は名をなのる。
「私は聖蓮瀬名。何でも屋の瀬名よ」
聖蓮瀬名…か。クロアは頭の中で反芻する
「すごい名前ですね」
エアリアルが曖昧に笑いながら呟く
「聖蓮家は元は海外からの移住組だからね、ちょっと派手なのよ…。名前だけね」
ふぅとため息をついた瀬名はDに目をやる。うむ、と答えたDは脱線した話を戻す
「内通者、または何らかの方法により漏洩を防ぐために全幅の信頼をおける何でも屋に協力を依頼したよ。彼女は絶対に秘密を守るし、また力にもなってくれる」
「場合によっては別料金よ…。まったく、お得意様でも流石に厄介な仕事は割引しにくいわ」
ピシャリと言った彼女、瀬名は肩をすくめるDの隣で自分の襟の場所から一本のコードを引き出す。どうやら携帯電話の代わりの通信装置に繋がっているようだ。
「黒須、私たちの周囲をモニターしておいて…うん。うん。わかった」
プツリとコードを外してシュルシュルと巻き戻して襟の中にしまう。外見からは一切その通信装置は見つけられなくなった
「この先三キロメートルの路地裏でで停車します。そこならば一方からしか私たちに干渉することはできません」
事務的に伝えた瀬名は少しだけアクセルを踏み込んだ。
「わかったよ…話はもう少しだけ待とう」
ぶろろろろ…と唸るエンジン音にクロアは軽く目を閉じる。小さな頃にはよくこの音を聞いていたっけ…
「クロア?大丈夫?」
エアリアルが聞いてきたので眠いだけだと答える。クスリと瀬名が笑ったが無視する
「そっか、大丈夫ならいいよ」
少しだけ嬉しそうにしたエアリアルはクロアを見て一度だけ片目を閉じた
クロアは軽く視線をずらす。すると緩やかなカーブを描く道を見つける
「そこよ」
車はその道に入る。
やや下に傾斜した道は緩やかな曲線を描きながら街明かりから離れていく…。誰も通っていなさそうな道は坂が終わるとすぐに行き止まりになる。
車から見える景色は左右の廃屋と、目の前のコンクリートの壁のみ。
「ここならば誰もこないわ。私は外で見張るから手短にやってね」
「はいはい、まったく仕事の時は真面目だねぇ…ヘラヘラ」
「大丈夫、そういうスイッチがあるだけだから」
パタンとドアが閉じられた。
瀬名は左右を警戒するようにしながら車の裏側に向かった。
「…ようやく話せるね、ヘラヘラ」
Dはいつもの笑いを浮かべて二人の方に振り返る。そして、話を始めた「君達に次のアクセス先を知らせる。次のアクセス先は『ヴァルハラ』メインコンピューターだよ」
一瞬、なんだこいつ的な空気になった。
「おや?何だいこの空気は」
「あの…説明して」
仕方ないな、と言ったDは何か言いたげな視線を無視して話を始める
「前回の『アレイア消失事件』の調査中に転送先がメインコンピューターを経由していたんだよ…。つまり、何らかのポケット、つまりは横穴のような場所から出現・または生産されている可能性があるんだ」
ひどく曖昧な説明だが、言いたいことはよくわかった。クロアはぼんやりとメインコンピューターについて考える
「管理室のあれよね?ログインできるの?」
「心配ないよ…あれは『ヴァルハラ』最初期から活躍してるフィールドだからね、みんなアクセスしてるよ」
ふぅん…とエアリアルは呟いてクロアにむきなおる
「なんだよ?」
「ううん、なんでもないっ。じゃあ帰ってすぐにログインしよ?」
そうだな、と答える。Dは話は終わりだと言ってからドアを開けて瀬名に話しかける
「わかったわ。帰りましょ」
運転席まで回り込み、彼女は運転席に乗り込んでストラップのついた鍵を挿しこんで捻る。ブロロ…と作動したエンジンを少しの間暖めてから狭くてカーブを描いていて、さらに上り坂の散々な道をバックで後退する…。見事なハンドル捌きで一度も止まることなく、擦ることもなく坂を登りきり最初に来た方向へと進路を変える
ブロロロロ…とエンジンを唸らせながら瀬名の車は夜道を走る。カーラジオでもつけたらば雰囲気の出そうな夜の星のない空を見上げる
―アレイア
小さく心の中で名を呼ぶ。
―必ず、助けてやる
瀬名がクスリと笑ったがクロアは、ふんと小さく文句を言うだけにとどめて先程とは逆向きに迫ってくる夜景を眺める…じきに車は『ヴァルハラ』センターへと帰ってくる。施設の照明はだいぶ減ってはいたがまだ職員が走り回っているのが窓から見える。
その中に書類を大事そうに抱えたヨロワを見つけ、そういえばまだ開けていなかったパックを思い出す。
別にたいしたものは入っていないだろうが…車から降りる前に開封する
「『光暗の円舞曲』?…へぇ」
瀬名は何か意味ありげに呟く
「なんだこりゃ」
見たこともないカードに妙に長いテキストがかかれていた。とてもじゃないが読む気になれない
「『虚空の幻影』?これははじめて見たぁ〜」
一枚をひょいと取り上げたエアリアルはへぇ〜と物珍しげにカードを眺める
「…あはは、そっか。あのバカのカードがモチーフなのね…」
瀬名は驚きと、唖然と、失望の表情で何やらガサゴソと取り出す。
「私の装符。名前は『雷鳴』…。一回だけ使える幻影符だけど力は同等なの。使って」
聞きなれない単語が飛び交う。
「幻影符っていうのは…嶺が最初に作ったカードでね、『リミティ・ブラスティカ』みたいに一度使ったら消滅しちゃう特別なカードのこと。普通の呪符とかより数段強いのよ」
ほらほら、と黄色い刀の絵がかかれたカードが揺らされる。瀬名の好意を無下にする必要もあるまい、ここはもらっておこう
「いーなー、瀬名さぁん、私にもー」
「『氷炎』のあなたにはない…って、あれ?なんで私が持ってるの?」
ゴソゴソとカードを漁っていた瀬名は一枚のカードに首をかしげたが、まいっか、とエアリアルに差し出す
「氷剣『白華』…。私の妹のだけど、あげる。使って」
すっと渡されたカードには青い刀が描かれていた。『雷鳴』と色こそ違えどよく似ているその刀のカードを見てエアリアルは驚く
「妹のって…まさか、あなたは…」
「秘密、今の私は何でも屋のメンバーよ」
ぶぃ、と言いながら笑ってVサインをする瀬名はエアリアルの肩を叩く
「頑張りなさい、応援してるわよ」
「はいっ!」
妙に元気になったエアリアルは車を飛び出してクルリと一回まわる。髪がふわりと夜闇に舞った
「ほらっクロア!メインコンピューターだろうがなんだろうが、サクッとやっちゃうわよぅ!」
タタタ…と駆けて振り返り、
「はやくー」と呼ぶエアリアルに何事かと呟く。車内からでは当然声は聞こえない。クロアは席を立ち上がる。
「気を付けなさい。あなたも『神』に魅入られた…。嶺も、私も、魅入られた者は全てを得られる…。地位も、名誉も、富も、仲間も手に出来る。…代わりに全てを代償にしないといけない。あなたは、大切な人を失う気はある?」
意味が分からない。なんだ?この会話は
ドアを開けようとして、全てが凍り付いたかのように動きを止めているのに気付いた。
エアリアルは片足のまま走り出そうとして、Dは薄く笑いながら固まっていた。
「…警告か?」
臨戦態勢に入りながらクロアは目の前にいる、先程とは違い、冷徹な雰囲気を纏う少女の冷たい瞳を睨む
「違う。これは宣告。あなたはじきに全てを知る。私たちのように仲間を犠牲にするのかはわからない、でもね、一つだけ教えてあげる。
誰かを助けたいだけじゃ想いは届かない。気持ちと、願い。その二つもしっかり伝えないとうちのバカ嶺みたいにチャンスを逃すわよ」
ふっ、と笑った彼女は世界の凍結を解除する。エアリアルは足をつき、Dはシートベルトを外してドアを開ける。
「それじゃ、頑張ってね。私たちも応援してるからね」
瀬名がクロアを送り出す。その笑顔は何故だかとても純粋なものに思えた…
「クロアー!」
「うるせぇ!」
ガチャリ、とドアを開けてエアリアルの元へと走る。なんとなく平和な一時、頼むから後少しだけ続いてくれよ…
クロアはそう、小さく願った
「無駄よ。たとえお姉様でも!」
そう叫んだのはウィストレア。名もなくなった少女はどうかしらね、と小さく笑う
「その鎖は『神影』にしか切れません。なんど言えば…」
ジャラジャラと鎖を弄びながらアレイアは、なら切ってよと目で訴える
「無理です。御母様がお許しになりません。数値ゼロの不可能な思考は破棄してください」
アレイアは声が出なくとも呟く
―はやく来ないかなぁ
ウィストレアはまた不可能だと切り捨てる。BUGといえどやはり柔軟な思考はないらしい…。
私たちが見下していた人間の方が余程利口だわ…。アレイアはそう呟いた。
「…お姉様、あなたは人間と親しくなりすぎました…。こうなれば目を覚まさせて差し上げます」
エイド!と短く叫ぶ。
ノイズで世界が歪み、一人の少年が歪みの縁より具現化する
「お呼びでしょうか?ウィストレア様」
一拍の間に呼んだ本人は頷いて指示を出す
「クロアを討ちます。支度なさい」
かしこまりました。恭しく頭を下げたエイドは再び現れたときと同じようにノイズの中に消える
鎖が揺れる。
声を出さずにアレイアだった少女が笑っていた。狂気じみたその光景にウィストレアは戦慄する
―闇が訪れる
―始まりを告げるはウィストレア
―闇より現出するはワルキュレア
―相対するはオーディスタ
ほらね、闇が訪れた
「お姉様…」
狂った頭が際限なく演算を始める。
「御母様!これは!」
暗闇の中に叫んだが答える人はいなかった。いや、いかなる存在も彼女の叫びには答えなかった
狂った頭が際限なく演算を続ける
―闇が、彼女を支配する
―――――
あとがき
―――――
瀬名「こんにちわー!みんな、元気してたかなっ?旧作ではレナだった私、参上!」
エア「瀬名さーん!( ̄□ ̄;)!!」
瀬名「ほらほら、ピース!ねっ、ピース!」
エア「…変なものでも食べました?」
クロア「いつものお前だろ」
アレイア「…(頷き)」
エア「酷い…私はぁ!」
アレイア「…(鼻で笑う)」
クロア「…お前、声が」
エア「そんな…嘘でしょ?」
アレイア「…」
瀬名「…なるほど、ね」
クロア「声、出ないのか?」
アレイア「…いやまぁこっちなら喋れるけどね」
クロア「…巡れ」
アレイア「解放はちょっと待ってー!」
瀬名「許可する。薙払え」
アレイア「まって、弁解を…」
エア「字数と時間とケータイの消耗的に聞けないわねぇ…あー残念」
アレイア「こ…ここに鬼畜がいる…」
エア「私のお仕置きは百八式まであるわよ」
アレイア「それどこのレミリア…っきゃー!」
クロア「久々に来た出番…俺は、俺は!」
アレイア「いや、主役がそこまで悩まなくてもいいと思うケド…」
クロア「『神影』として、何をするか…」
瀬名「クロアが見た世界の姿!」
エア「殺戮ロマンスの先にあるものは!」
シロツバ『次回、第二十四章お楽しみに!』
アレイア「…(どれがほんとの次回予告?)」