第十四章 歯車は回って、外れて、
ゲームファンタジー!
はい、今回も前書きと言うなのシロツバの独り言コーナーでっす。
えっと、毎回新規を立ち上げる前にPV確認しているのですが…
10000突破してました(^^;
どうやら前回書いてる途中に行ってたみたいです。凄く嬉しい誤算、そして見てくださる皆さんに感謝!(≧▽≦)/
今回は10000突破なのでクロア達にもコメントをもらいましょうか…
クロア「ふん、俺は別に嬉しくなんか…おい、なんだその顔は…殴るぞ」
エア「え…前回の後の祭りじゃない?…違う?」
楼騎「ほぉ…。いいことだ。」
シロツバ「それだけ?」
楼騎「前回言い尽くしたからな。賛辞は苦手だ…」
ノピア「一万?へぇー、そんなに行ったの?」
ヨロワ「すごいね!お姉ちゃん!」
ノピア「…でもね、ヨロワ。私たちはほとんど出てないのよ」
ヨロワ「!!!!!」
シロツバ「…ごめんなさい」
アレイア「すごい…おめでとうございます」
若草「凄いじゃないですか。お祝いですね」
シロツバ「後で打ち上げだって」
若草「『ヴァルハラ』でですか?…また洒落てますね」
D「ヘラヘラ、おめでとさん。」
と、以上喜び(以外の方が多い)の声でした。
みなさん、ありがとうございます!
数週間が過ぎた。始めは避けるだけだった訓練も段階的に変化していき、今では若草とクロアは対等に打ち合っていた。
「腕を上げましたね、予想以上で驚きですよ」
若草は嬉しそうに話しかける。
彼の笑いに裏はなさそうだった。
「だろ?ククク…」
クロアは黒陽で足元を薙払う。それを若草は跳んで避けて、長い杖のような武器で頭を狙う。
クロアは軌道を鋭敏に察知して頭だけで避ける…。最低限の動きで、最大限の効果を。この訓練で学んだことだ。
短い気合いを出して素早く白陰の柄を押し出して鳩尾寸前で止める。
「…そっちでしたか」
着地した若草は少しだけ油断したと笑う。
「昔ならば迷わず剣で切り返してましたね」
まぁ、そうだろう。
昔は『力』に頼りすぎていた部分もあるからな…とクロアは苦笑いする
「その…感謝してるぜ」
小さすぎた声は誰にも聞き取られることはなかった。呟いた本人は聞こえなくてよかった、と安堵する
「では、少し休憩しましょう。一旦離席しますよ」
若草はその場に座って、動かなくなった遠くから見ていたアレイアは二人が休憩したことに気付くと、てとてとと歩いて来てクロアに抱きつく
「あぁ…お前か」
クロアは『あそぼうよ』という視線から目をそらして引き離す。少女はプクッと膨れる
「はぁ…俺はどうなってんだ?」
始めは『ヴァルハラ』の機能のままかと思っていた。だが、数時間して気付いた。
身体に何の変化も起きないことに。
怪我や状態異常ではない。『空腹』も『喉の乾き』も、ましてや『トイレに行きたい』という感覚も無いのだ。
アレイアに聞いたところ
「クロアは『ここ』にいるよ」
とだけ答えられた。
さっぱりワカラン。
だが、やはりどうにかなるものでもなく…時折若草が調理や飲み物を取りに行く間、ぼぅ…と立っているしかなかった。
「くっそ…」
苛立った声を出したときには、いつもアレイアが慰めてくれた
「おこっちゃだめ!」
まぁそれだけだったが、たまには子供のほうが心理を突く。
…いや、本当は心理そのものなのかもしれない。
と、珍しく難しい哲学じみた事をするとアレイアはいつも抱きついてきた
どうもこの数週間でコイツにも慣れてきた。…たまには遊んでやるか
膨れたままの少女に笑いかける
「何して遊ぶ?暇だし付き合ってやるよ」
少女は顔を輝かせて叫ぶ
「おにごっこしよ!」数分後、もっきゅもっきゅと手作りのレタスサンドを食べながら若草は立ち上がる。
「おやおや、どうしました?」
挫折しかけている人物に声をかけて、最後の一口を口に入れる
「んー♪」
身悶えしてる変人をクロアは白い目で見る
「あぁ、私ベジタリアンなんですよ」
レタスサンドの事じゃねぇよ。
…って、そんな場面じゃないな
「アレイアが見つかんねぇ…」
ほぅ…と彼は首をかしげる「とびすぎたかな?」
彼女はクロアのいる場所からざっと五十メートル、そして丁度死角となる横道にいた。
「…まだかな?」
いきなり波紋を生み出して空間転移を行ったのだ。やはり追って来ていない。
彼女はそこらへんに落ちていた石を拾って、投げた。
投げた石は綺麗な放物線を描いて意外と遠くまで飛んで…飛ん…で
ガツン、いてぇ!
アレイアは全身からさあっ…と血の気が薄れる。
アレ…マサカ…
丁度石が落下したあたりから何人かの、『いかにも』といった感じのゴロツキが現れてくる…
「え…あ…」
それも、アレイアが怯えてる間に増えて五人になったゴロツキ達が正面の道を塞ぐように立ちはだかる
「るくぁらばルァァ!?」
「通訳頼む」
「おいおい…」
「人害の言葉は理解できねぇよ」
「慰謝料もらおうか?ヒッヒッ」
…
五人の自己紹介にも似た叫びを無視して、アレイアは頭の中から響いてきた声に耳を傾ける
「うん…」
すぅ…と息を吸って
逃げ出した。
「「「「「待ちやがれ!」」」」」
だれもまちません!
アレイアは必死に逃げる…数秒で捕まった。
やはり、歩幅と経験の差か…
アレイアは肩を乱暴に引いた男の手を握る
―さぁ、時間よ
先程の頭の中から響いてきた声が嬉しそうに告げる。すぅ…と意識が薄れていき、まるでうたた寝するようなまどろみが訪れる…
瞬間的に身体が弛緩し、すぐに物凄い…感じたことの無いような力が体を勝手に動かす。
「「私に、触るな!」」
頭の中の声が彼女と同時に叫ぶ…。いや、彼女が頭の声に合わせているのか判別できない。
彼女はワタシ、ワタシは彼女。彼女ってダレ?ワタシって誰?
ごちゃごちゃぐにゃぐにゃした頭の中でほんの一言だけハッキリ聞こえた。
―ワタシはワタシ。さぁ、子供は終わり。
口から、今まで出したことも無いような絶叫が飛び出した凄まじい絶叫が響き渡った。
アレイアを探そうと動き出した二人をひき止める程に、凄まじかった
「ぐっ…ぅ?」
クロアは耳を押さえながら時折現れるノイズに眼を瞬かせる。畜生、目が痛い!
クロアは少しノイズと音の嵐がおさまるのを待ってから走り出す。まだ大音量で叫びが聞こえているが…耳がおかしくなったのかたいして苦痛ではなくなった。
「アレイア!!」
叫んで、ふとわき道を見る。
下手したら気付かないかもしれなかった、小さな路地だ。
そこには…「あっははははは!!!」
極彩色の光を放ち、次々とゴロツキをほふる少女がいた。
最初は別人だと思った。
鋭い眼、狂った笑い声、猟奇的な笑み。
どれをとってもアレイアではなかった。だが、同時に白い服が、幼い体が、血に染まっていたとしても彼女だという事実という剣となってクロアを切り裂く。
「…くそっ!」
おかしいと思っていた。
一番最初…楼騎の刀を止めたときも、管理者達の武器を阻んだのも、クロアを常に見ていたことも、全てだ
「BUGだったのか…アレイアぁぁぁ!!」『彼女』が力を使う。
今まで使わないようにしてた『力』を彼女は使っていた。
口が勝手に笑う、勝手に声が出る。必死に押さえつけようとしても、無理だった。
―たすけて
叫ぶ。
彼女の漆黒に塗り潰された心の中で無惨に残響を残しただけの叫びに、彼女は膝をつく
「なんで…たすけてよ…」
「ダメ、まだ…足りない」
『彼女』はアレイアの肩に手を置いて、固まる。
「そんな…」
小さく呟いて、『彼女』は消えた。
体に自由が戻って、アレイアはがっくりと膝をつく。始まりのように弛緩しただけだ。そして今度は自分の力が流れ込んでくる…
アレイアは、自分を睨むクロアと目が合う。
そして、自分がどんな状況にいるかを認識して愕然とする
「ちがう…ちがうよ…ワタシじゃない!」
クロアは無言で一歩踏み出す。その時の砂を踏む音が何よりも残酷に聞こえて彼女は身を縮める
足元で粒子化していく『死体』に足をとられて彼女は倒れる
「ワタシは…ちがう…ちがうよ…」
さらなる一歩に、彼女の中で何かが弾ける。それは撃鉄に似ていて、爆弾のようでもあった。
「ちがうの!クロア!!」
三筋の光が放たれる。赤と、青と、緑の光がクロアめがけて寄り集まって純白の光に変わる。
「…」
それを、クロアは最低限の動きで避ける。
頬を掠めた光に意識を乱されてもアレイアを見続けていた。
「あ…」
アレイアは小さく呟いて、クロアに背を向けて逃げ出した。それを、クロアは無言で見送る。少しだけ冷静さを取り戻して自分の感情任せの行動を恥じる…。アイツは、あんなにも怯えていたじゃないか!クロアは髪をクシャリと握る
「何がありましたか?」
若草が優雅に惨状を見渡して聞く。もっとも、彼は全てを知った上で言っているのだろうが…
「…探すぞ。俺は向こう。お前はあっちを探せ」
自分はアレイアが逃げた方角を、若草には彼が今来た道を探させる。そんな指示に彼は小さく笑う
「なんだよ?」
若草はいえいえと否定してからまた笑う
「いえ…あなたにも可愛らしげがあるじゃないですか。少し驚きましたよ。」
「うっせぇ!」
自分でも照れ隠しにしか聞こえない発言に呆れる。彼は本当に男なのか疑うソプラノで笑う
「では、鬼ごっこの続き…としましょうか。消えた彼らも暫くすれば復活しますしね」
クスリ、と笑う。本当にこいつはどっちなんだと呆れつつ二人は散開した…―何処にもいない
すれちがう人や、横道や路地やさらには猫が心地良さそうにしているゴミ箱の蓋を外して見てみるが…何処にもいない
「はぁ…はぁ…」
だいぶ走って荒くなった息を整えながら彼はだいぶ薄茶けてしまった壁にもたれる。もとは白い壁だったのだろう、今では見る影もないがところどころ剥がれた場所から白い塗料が顔を覗かせている。
クロアは今まで走ったルートをもう一度頭の中で走り直す。どこかに探し漏れはないか、どこか行っていない場所はないか、出来立ての地図を頭に描き出して確認する
…あった。
町の大半を走ったが、人通りの多い中央通りだけは後回しにしていたのだ。
わざわざ人が多い場所に行くのかはわからないが、確認するのには外すことができないだろう。もう一度立ち上がって少しだけ落ち着いた息をゆっくりと吐き出して、走り出した。ぜぃぜぃ…といよいよ辛くなってきた息を吐きながら人通りの多い場所にやって来た。…中央通り、本当にそう言うかは知らないが特訓中に若草から頼まれ事をしたときにはそう呼んでいた。
買い物、とは言っても回復薬や新しいカードの補充くらいだ。ここでは店数が豊富でだいたいの物は揃っているように思えた
「探し人…は置いてねぇよな」
自虐的に嘲笑する。
市場と呼んでもおかしくない露店の通りをクロアは走り抜ける…意外と早く抜けた市場を後ろに眺めて、クロアは暇そうにしていた少年に声をかける
「小さい女の子を知らねぇか?白いカッコしてる、目立つ奴だ」
白いコートに、不思議な紋様を刻んだ少年は首をかしげる。そして
「あー、あれだ。あっちに橋があるでしょ、あの下に小さい子が走ってくのを見たよ」
サンキュー、と言って走り出す。
「でも御傷心っぽかったよ…って聞いてないな」少年はボンヤリと空を眺める。
「…また夕焼けか」
ポツリと呟いた橋は典型的な石造りのものだった。白かっただろう石は年月と共に灰色になっていったが、白さだけは失わなかったようで未だに薄暗い空の元明るさを放っていた。
クロアは橋の上に彼女がいないのを確認すると町中を流れる小さな川の流れを制御している一メートル程度の土手を降る。
町並みよりも数十センチ低くなっている土手はおそらく自然な川を舗装したものなのだろう。
クロアは橋の下で落ち込んでいる少女を見つけた…
―――――
アレイアは空に手を掲げてただやることもなく頭の中でいろいろなデータを書き換えていた…。
夕焼け、星空、曇天、夕焼け…
この薄暗い『ミッドガルド』にふさわしいのは何か、と考えて泣きたいのを堪えている
「ワタシ、やっぱりだめなんだ…」
小さく呟く
「クロアにきらわれた。もう…」
頭の中で否定する
―嫌われてない、だから…
うるさい!と叫ぶ。
「あなたのせい…あなたが『ちから』をつかわなければ!クロアも!だれも!きずつけなかったのに!」
少女の内面に存在する人物は何も言わない。言い返せない。
「…」
アレイアも塞ぎこむ。膝を抱くようにして泣きたくなるのを我慢する。
―ねぇ
「やだ」
声を速攻で切り捨てる。
―そう…だよね、ごめん…
自分の内側は謝り、アレイアは思わず許しそうになるのを抑える。
だって、クロアは…。少女はあの眼を思い出して震える。
怒り、憎しみ、拒絶…それらの力は容易く彼女を傷つけた。
「…隣、いいか?」
あぁ…今そう言って欲しい。と彼女は心の中で呟く。
もはや祈りに近い願望…それをクロアは叶える。
…もっとも、彼はまったく意図してないのだが…
「星空…か。現実世界で最後に見たのはいつだったかな」
クロアは小さく笑い、少女は隣の人物が本物なのに気付いた
「…お前、なんで黙ってた」
少女はうつむいて、しばらく黙りこくる
やがて、きらわれたくなかった。そんな胸中を露吐する
「変な気を使うなよ…。始めは、まぁ驚いたが…お前はお前、嫌う要素なんてない。」
彼女は小さく震える。
何故だか…待ち望んでいたような気がする…
トクン、と小さく何かが高鳴った。
―――――
あとがき
―――――
エア「やっほー!最近出番が少ないエアリアルだよっ☆」
クロア「…」
楼騎「変なものでも食ったか?」
エア「違うよー!私たちの出番が無いから…」
黒エア「みんなからの圧力で…ね☆」
クロア「やめろ」
エア「いたっ!」
クロア「何もしてねぇよ」
楼騎「やれやれ。」
アレイア「クロアはわるくない」
黒エア「!…クロア、こんな幼い子をどうしたの!誘拐?拉致?監禁?!」
クロア「…拾われた?(注:命拾い的な意味で)」
黒エア「ひろっ…」
楼騎「ときに。何も進展しないな」
アレイア「10000回、おめでとうございます」
楼騎「あぁ、そうだな。」
アレイア「おはなしはまだまだつづきます。これからもみんなとがんばるのでおうえんしてください。ってかいてある」
楼騎「…カンペの事は言わなくてもいいぞ」
アレイア「うん」
クロア「さて、それじゃ次の話で会おうぜ」
アレイア「つぎはめざせ15000だね」
楼騎「あぁ。またこんな風に開きたいな」
クロア「それじゃあな!」
アレイア「またね!ばいばい!」