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第十一章 悪転の歯車

ゲームファンタジー!以下略!


少し時間があきましたが、ようやく動き出す運命!(前も言った気がするけど

物語は、加速する!(といいなぁ


まえがきと称して煽り文でも書いちゃおうかな?これから


連れ去られたクロアの運命は!?とか

この力は一体…!?とか、たまにつけると面白い?かな?



ではでは、余興と書いてまえがきと読ませる部分は終わらせて、本編へどうぞ!

暗い部屋にいた。照明がほとんど無い部屋に黒髪の少年がうつ伏せで倒れていた。

―クロアだ

彼はズキズキとした痛みを感じながら細く目を開ける…

「いってぇ…」

小さくうめく。そして疼く後頭部を押さえながら立ち上がる…普通ならば数秒とかからない動作に数十秒かける。全身が気だるいのだ

立ち上がり、フラフラと二・三歩後退した時に部屋を囲むように白い光が点灯した。それらは縦に一筋の灰色の線を持っており、全てがクロアから等間隔で5メートル程の位置に存在していた。

数を数えると26個あった。

「クロア…君は様々な規則違反の疑いがある」

男の声が響く。いかにも規則に忠実そうな声だった。

「罪状を、S」

別の人物が返事して告げる

「ゲームバランスを崩しかねない悪質なチート行為、及びツバインとしての能力の誇示、及び不良データとの接触行為。それに付随した数件の違反行為です」

うむ、とどこかで聞いた声が聞こえた

「何のことだ!」

とりあえず、無条件でムカついた。

「黙れ。君に発言権はない!」

「よせJ、少しくらい反論がないとつまらないだろ?ヘラヘラ」

…何だか聞いた声がした。というか悪寒がした。

「D、お前のは私情じゃないのか?」

「儂は違うと思うぞ」

何故だか険悪な雰囲気になっている…俺、なんもしてないよな

「本題が進んでないですよ。ほら、S」

先程勝手なことを抜かした奴が咳払いしてから再び口を開く。簡単に趣旨の確認をしてからまた『違反』を並べる。言いがかりだ。

「さて、異論はあるか?」

大層な口ぶりにクロアは呆れる。

「ありまくりだな…馬鹿共が」

何人かが、ほぅと感心するように小さな声をあげた。

「…いいだろう。奴を処刑台に連れていけ。話す気にもなるだろう」

「Y!それは横暴すぎる!」

「はい、Tの意見に賛成します」

「なら、私を含めて反対三票だねヘラヘラ」

コホン、と小さな咳払いの後に会場が静まりかえる。

その後に採決が行われて反対は押しきられた

「では、クロアをログインさせろ」

ガシャン、という機械の作動音と共にすぐとなりの床が円形に割れて左右にスライドする。そして中からやや古ぼけた機械が姿をあらわす

ヴァルハラにアクセスするときの機械なのに、なぜだか禍禍しい雰囲気を感じる

「はっ…管理者と殺り合うのか…おもしれぇな」

彼は椅子に体を(うず)めさせる

機械が手足を押さえて頭を軽く締め付ける。黒いヘルメットのような端末が視界を覆い、意識が薄れていく


―やっと来てくれた


かんだかい声が聞こえた気がした黒い世界に世界の構成物が現れる。下から上へ、そして上から下へと世界が組まれていく…

クロアは世界が完成した瞬間に白陰と黒陽を両手に握る。世界はどんよりとした曇り空で赤茶けた土の丘を薄暗く照らしていた

「さっさと来いよ。俺はそう簡単には死なないぜ?」

フォン、と普段は見慣れないエフェクトで26人ものキャラクターがクロアの立つ丘の麓に出現する


「言うなたった一人のプレイヤーが」

白い羽織に萌木色の和装を着た人物が余裕そうに叫ぶ。先程聞いた声だから…『J』だろうか。比較的知り合いが少ないので彼らの把握は難しい。

「ヘラヘラ、クロアも災難だな」

「笑ってないで助ける方法を考えなさい」

そんな声は蒼碧の双剣士には届かず、Jの解放によって開戦の火蓋が切られた「貫け!『三叉槍(さんさそう)』」

タンッ、という軽い跳躍と共にJが十数メートルも飛び上がり丘の上に立つクロアが見上げなくてはならない程の高所で一瞬動きを止める。

逆光…と言うほどでもないが夕陽がJの姿を見にくくしてクロアは一瞬考える時間を作ってしまう

判別したのはJが一メートルほど降下した時だった。

距離はクロアの頭上三メートル、だが、槍を下に突き出していたので実際には五十センチもない…!

「くっ!」

黒陽でクロアの顔が映る穂先を弾いて、自然落下してきたJを左腕で受けて、振り落とす

少しばかり無理な回避をしたせいか、受け止めたあたりがズキリと痛んだ。

「やるじゃねぇか、良い反応だ」

そうか?と答えて左手を前にして構える。痛みを気付かせないための演技…と言いたいが、勝つにはこの構えが良いことを彼は気付いていた

(奴の武器特性はわからないが…白陰ならば勝機はある!)

白陰の『特性付加』で何らかのデメリットを与えれば、相手も攻撃できまい。そう考えて相手の攻撃に対してのカウンターとして使おうと作戦をたてる

「止めろ、J!クロアも止まれ!」

「私達はあなたを消すつもりは無いの!」

二人分の叫びがJの機嫌を損ねたのか穂先は丘の麓に向けられる。

「うるせぇよ!コイツが口を割ると?こんなチートプレイヤーに…」

「うるせぇよ」

Jは、いつの間にか脇に移動してきたクロアの裏拳を受けて吹っ飛ばされる。地面を滑って止まった顔には二筋の紅い線が増えていた

「…てめぇ!」

ヒュンヒュンと槍を回して構え直したJは鋭い、トライデントを思わせる槍を真横に水平に構えて走り出す

どこか虚ろな眼をしたクロアはそれを見て

「ククク…」

笑った。どこか壊れたような声で、壊れたような笑いを浮かべて…穂先を受け流した。

そのまま少しだけ体位を低くして、両手に持った剣で同時に一閃した時は戻り、クロアが連れ去られた直後の病室に二人の人影があった。

和装の青年と黒いハイネックとミニスカートの金髪の少女が部屋にいるはずの人物が何処に行ったのかと議論していた。

「ねぇ、クロア出てくの見た?」

二人は一旦Tの指示で部屋を出ており内部の様子は知らない…。よって、二人には空白時間が存在しておりクロアがいなくなったのはその時間だと結論づける

「…中央管理室か?」楼騎の仮説にエアリアルは小さく頷く。明らかな人払いと消えたクロア…平時ではないのは明白だ

「急ぐわよぅ!」

「あぁ。行くぞ」

二人は病室を飛び出し、金属質の廊下にかん高い足音を響かせながら施設の奥へと走っていった。

その途中、すれ違った人々は何事かと口々に聞いていた数分後、二人は最後の扉を開けてやや緑がかった照明を受けている廊下で息を切らしていた

目の前には、他の部屋の扉よりも大きい、防火扉のようなサイズのドアが立ちはだかっていた

「くっそ…何で俺達のカードを認証しない…」

楼騎が壁を殴り付ける。近くにあるカードを差し込むタイプの施錠装置は『入室不可』と赤い文字を浮かび上がらせていた。

「もう一度…こんどは…私のでやるわ」

『エアリアル』のカードを端末に挿入する。本来ならば中に保存されたデータで『入室許可』と緑色の文字で開錠されるのだが…もう何度目かの無機質な電子音と共に『入室不可』と表示が現れる

「うぅ…やっぱ駄目かぁ…」

「くそっ!何かが進んでるんだ。俺たちの知らない間に…」

楼騎は珍しく声を荒げて叫ぶ

「管理者!ここを開けろ!クロアはどこだ!」

何も返事はなく、楼騎は自分の無意味な行動に呆れる。自分達に知られないように二人の管理室への入室制限をかけているのだ…、無視するか、答えたとしてもまともな答えがあるはずもない

ガチャッ

「誰だ。今は取り込み中だ」

そう言って開いた後ろのドアを振り返る

…いや、ドアは閉じていた。

通路と管理室の間にあるような擬似的な部屋で二人は顔を見合わせ、扉を見る

『入室許可』と表示された端末の隣で扉が奥へと開いていく…管理室への扉が開いたのだ。「嘘だろ?」

楼騎は思わず呟いた。先程まで閉じていた扉が、突然開いた…。そんな上手すぎる話はおかしいだろう

「罠…かなぁ?」

エアリアルが疑うのももっともだ。いくら疑似世界の死闘とはいえ、二人はこんな罠は質が悪いことをよく知っていた。

「…だが、今は入るしか選択肢はないな」

それには彼女も同意の頷きを返す。二人は左右に気を張り巡らせながら部屋に飛び込んだ!部屋は、沈黙していた。

いつもはなんだかんだと怒号や愚痴が聞こえる部屋には人影がなかった。

「おいおい…冗談だよな」

部屋の中心に聳える巨大なコンピューター以外には何の動きもない。目の前に見える塔のようなコンピューターは画面に揺らめきをみせつつ何かを表示する


―――――


クロアの放った双剣の一閃は鋭くJの体に食い込んで、血しぶきを撒き散らした。

「Jさん!」

「クロア!止めろ!」

SとDが叫んでいるが、クロアは少しだけ口元に笑みを浮かべているだけで聞いているのか分からない…。そんな彼を見て数人の管理者は武器を抜く!

「クロア、お前をデリートする!」

「おとなしく武器を捨てろ!」

双剣を見つめていたクロアは少しだけ躊躇って、剣を左右に軽く放る。管理者はその時に一斉に走り出して6メートル近い少し急な丘を剣が落ちる前に駆け上がり、そして


―――――

二人は、地面すれすれに落ちかけていた剣を一瞬で掴んで駆け上がった管理者全員を切り裂いた瞬間をモニターで見ていて背筋に冷たいものが降りていく感じを味わっていた

「…いま、なにがあったの?ねぇ、楼騎。新しいPV(プロモーションビデオ)だよね?これ!

クロアの撮影かな?ねっ!」

ははは…と楼騎はひきつった笑みを浮かべる

「目が笑ってないぞ…お前もわかってるだろ」

これが、今おきてる戦闘だ。と言わずとも二人はもう一度モニターを見る。

どこか、夢を願うように。知っている友人に戻っているように…


―――――


「D、T、主らはどう思う?」

管理者達の戦闘にいたGが二人の『反対派』に問いかける。まるで、決断を迫るように

「…っ!」

Tが助けを求めるようにDを見る。彼もまた困っているようだったが…頷く

「クロアを…危険分子と認定許可します」

Gは、全員に武器を構えるようにと伝える。そして、Dも、Tも自身の武器を抜く…


―――――「嘘!!危険分子扱い!?クロアがなにしたの!ねぇ!」

エアリアルが柵から身を乗り出して叫ぶ。こんな場所からは聞こえないという常識さえも忘れているようだ

楼騎が柵を握りしめているとき、モニターが白い画面に変わって黒い、やや輪郭がぼやけた文字が現れる

―――


『ワタシはクロアを助けたい。』


―――

楼騎は眉をひそめる。

文字が消えて次の文章が現れてくる

―――


『手伝って…。まだ間に合う』


―――

「お前は何者だ!」

その叫びに、うつむいていたエアリアルも顔を上げてモニターの文字に気付く

そして、次の文が現れる

―――


『ワタシは、βцф、力を貸して』


―――

文字化けしたのか途中の文字が読めなかったが…楼騎は承諾を伝える

―――


『部屋の奥へ、そこから15m程の場所に黒い扉がある。そこを開けて、そして端末に『OpenLock』と入力して』


―――

二人は頷いて、左右に走り出す。楼騎は左、エアリアルは右の扉を探す

扉は、直ぐにエアリアルが見つけた「Open…Lock!」

エアリアルが扉を開いた後、楼騎が手近な端末でパスワードを入力する。

ガコン!と音がして扉の奥にあった通路の先の扉が開く。

二人は急いでその扉を目指して走り出す―――――

一斉に攻めてきた管理者と言う名のアルファベットの群れに、クロアは赤黒く汚れた双剣を向ける。足元では痛みにうめく文字が憎々しげに見上げていた

「ククク…」

小さく笑った時、世界にノイズが走った。

「何だ?接触不良か?」

一人が呟くが、Gを含んだ突撃隊はその原因と対峙していた。

「駄目!クロアには触らせない」

一人の幼い少女が全員の武器を不思議な力で受け止めていた。

「…BUGか!?」

一人が叫び、少女は精巧な人形のような顔で小さく笑う

「なら、どうする?おばかさんたち」

小さく手を振ると斬りかかった全員の武器の柄が持ち主の体に突き刺さり、貫通した。

「ぐっ!?」

かろうじて柄を受け止めたGだけは貫通を免れたが、目の前の少女は興味無さげに後ろを向く

「クロア、いこっ、もうこわくないから」

少女はクロアの頭を抱くと、周囲に波紋を生み出して消えてしまう

後には、管理者だけが残されていた

―――――

脱落者の宴

―――――


J「ここは…なんだ?」

管理者A「あとがきと言う名のgdgdコーナーです」

管理者B「ちなみに、本編の文字とは関係ありませんよー」

管理者C「まだ通行人程度の扱いでーす」

A&B&C「はぁ…」

J「…」

J「気を取りなおして、行こうか」

A「先輩、なんでクロアを処刑するんです?」

B「超展開でわかりませーん」

C「解説をー!」

J「…いいだろう。」

J「クロアには前回のVSルイエス戦で体力が残っていないにも関わらず生存し続けたチートの件がある」

C「証拠は?」

J「…ない。」

B「バグの可能性は?」

J「あいつはツバインだ。」

A「いえ…BUGじゃなくて…」

J「あぁ………『ヴァルハラ』に不具合はない。全ては只のNPCデータに過ぎん」

A&B&C「ほんと?」

J「あぁ。完璧なゲームだ。あぁ」

A「でも、ユーザーからは軍事用とかいう噂がムグッ?!」


シロツバ「ちょっとこっちへ来ようねー」


J「ふん、所詮噂だろう。」

B「でも、噂が本当なのは王ど…ムグッ!」


シロツバ「はいはい、次は消すよー」


J「…、この作者はかなりのひねくれ者だぞ?1+1は『大差ない』って言うような」

C「ですよねー、ってムグッ!?」


シロツバ「さーて、静かにねー」

C「むぐぐぐぐー!(なにもしてないのにー!」

シロツバ「さて、『皆様』地獄までご案内ー」

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