表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

それからの日々

あの日から王子の婚約者となった私は、普段の勉強に加え王妃教育やお母様に連れられてお茶会の参加などやることが増えてしまいました。


お勉強の時間が増えたり、お母様と一緒にお出掛けするのは全然構いません。


増えたと言っても、まだまだ小さな私に負担をかけないようにと量を調整して下さっておりますし、元々のスペックが高いのか前世の私と違って教えられたことをなんでも吸収していく頭を持っていましたので何も問題ありませんでした。



ただちょっと嫌だと思ったのは定期的に開かれる顔合わせと言う名の王子とのお茶会でした。


お母様と一緒に参加するお茶会は、参加する皆様がお優しい方ばかりなので、とても楽しく過ごさせて頂いております。


たまにちょっと意地悪なことを言われる方もおりますが、そこは持ち前のスペックと前世の処世術を参考にして対応させていただくとそれはもう親切にして下さいます。


「貴方が王子の婚約者ですって⁇こんな小娘より〇〇家のご令嬢の方がよっぽど婚約者に相応しいわ。」


とつらつらと苦言を言われるご婦人も


「私よりも相応しい方は沢山おられます。先程言われていた〇〇様のご息女や〇〇様のご息女など、でも王命には逆らえません。なので〇〇様のような立派な貴婦人になれるよう頑張っております。」


「〇〇様の領地では美容品に力を入れていると両親からお聞きしています。〇〇様もその美容品を日々使用しているからこそ、こんなにもお美しいのだと私は実感させられましたわ。どうかその美貌の秘訣を私にもお教え頂けませんでしょうか?」


とまあこのような形で立て続けに言葉を言いながら相手をベタ褒めすると最後には何でも教えてくれる優しいご婦人の出来上がりです。



小さい子供は嘘を言わない、思ったことを何でも口にする正直者


という公式が大人の中にはありますからね、それを最大限に活かして頂いております。



しかし王子とのお茶会は毎回憂鬱でございます。


口を開けば周囲におられる方の嫌味とご自分の自慢しか言いませんし、私が一つ一つの言葉に反応しなければすぐに機嫌が悪くなり文句を言います。


そして、王子に対する否定的な言葉は言うことを禁じられています。


以前一度だけメイドに文句を言われる王子に苦言をしたことがありました。

その時の王子の機嫌は最悪でそこからのお茶会は悲惨でした。


私への嫌味と暴言の嵐です。

反論を許さず言葉をまくし立て、言うだけ言ったらさっさと帰って行きました。



こんなお茶会が数年続けられていきました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ