魔法とスキルがなくたって、嘘です欲しいです
俺は今、馬車の中でスキルと魔法の練習をしている。 理由は簡単で、気配を隠して森を歩いていたら魔物と出会ったのだ、試しに魔法を使おうと思ったら全然でないのだ。これは恥ずかしい。
「スキルも魔法も全然発動しない、何が悪いんだ、レベルか?初級もできないぞ!」
「お兄ちゃん うるさい」
「あ、すまん 」
妹に頭があがらない、俺より強いし、馬車だって用意されてしまったし、馬だって、情けない限りだ
「なぁ、魔法とかスキルってどうやって発動するんだ?」
「ふぁあー、お兄ちゃんなら使わなくて大丈夫っしょ、おやすみ」
まったく、我が妹はぶれないな、家族全員こんな感じだからな、適応能力が鍛えられるな、俺が砂漠で4ヵ月平然と暮らせたのは家族のおかげかもな
「なー、魔法やスキルってどうやって発動するんだ?」
今度は馬に聞いてみる、森を歩いている間に仲良くなったのだ、
妹関係の話で凄い盛り上がったのだ、うちの妹が迷惑をかけてほんとに申し訳ない。
「あぁ、お主は魔法とスキルを使ったことが無いのか、何をしてるのかと思ったぞ」
「おい、そんなこと思ってたのか! まぁ、この世界に来たばっかでな、まだ魔法を使ったことが無いんだ」
「魔法やスキルは魔力を全身に巡らせて使うのが基本だな」
魔力か、そう言えばあったなそんなの、気づかなかった
巡らせるって、どうやってやるんだ? やっぱあれか、見るんじゃない!感じるんだ!的なにかか?
冗談はさておき、まずは魔力巡らせてみるか、魔力の気配はつかんでたからな、問題は魔力を操作、制御がどのぐらいの難易度か、だ
「やはり、俺には難しいな、魔力があるのは分かるがびくとも動かん」
「焦らんでも そのうち何とかなるだろ」
「そういうもんなのか?」
「そういうもんだ」
「まぁ 気長に頑張るさ」
「それがいい」
落ち込んではいられんな、目標は森を抜けるまでに魔法とスキルを使えるようにならんとな
「おい!そこのやつ有り金と荷物を全部おいていけ、今なら見逃してやってもいいぜ」
「お兄ちゃん、そろそろお腹すいた、ご飯プリーズ」
「いや待て妹よ、お兄ちゃんは今テンプレを味わっているところだ」
「お主、主が相手のときは少し雰囲気違うな、別人だな」
「そうか?意識はしてないが、 まぁ家族だからかな?」
「お腹すいて眠れない、はやくー お腹すいたよー」
「まぁ待てって、 お前が寝てる時に作った豚汁とサラダがあるからそれ食べて待ってろ、すぐに用意してやるから」
「おいお前ら!!! この状況が分かってんのか?あぁん?だがお前は運がいいぜ、そこの少女もおいていったら許してやるぞ!!」
「あぁすいません、今から料理の準備するんで待っててもらえますか?」
「豚汁うまい」
「神崎殿が作ったサラダはうまいですな」
「何でいきなりその呼び方なんだ」
「サラダがうまいのだ、認めるほかあるまい」
「今まで認めてなかったのか!?」
「おい!!いい加減にしろ!!おい、てめぇら殺っちまえ!」
めんどくさいなー、みんな食べてるし俺がやるしかないか
そこら辺に生えてる木を手刀で切り倒す 倒れてきた木がそのまま山賊?盗賊?とにかく失礼な奴らに襲いかかる、それだけで全滅だ、もちろん殺してない、気を失っているだけだ。
「こいつら弱いな、とりあえず縛っとくか」
馬車の中にあったひもでシバっていく
ヤバい!!! 用意した豚汁もサラダも尽きそうだ早く飯を作らんと!
その後は急ピッチで飯を仕上げていく あれは地獄だった